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JAN/2015

知らないと損する!? 退職時のお金に関する3つのポイント

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退職時

年内に再就職していなければ翌年の確定申告を忘れないように

会社員の場合、毎月のお給料やボーナスから税金が天引きされて、年末には年末調整が行われます。これは、収入に対して課税される所得税を、会社が計算して納税してくれているからです。年の途中で退職すると、年末調整を勤務先で受けることができません。そうすると、所得税を納め過ぎになってしまうことがあります。

毎月のお給料から天引きされる税金は、1月から12月までその勤め先から収入があるという前提のもとで計算されています。また、年末調整をすれば受けられる生命保険料控除・地震保険料控除なども毎月の天引き額の段階では反映されていません。ですから、退職した後に年内に再就職をしていなければ、翌年に確定申告をすることで、天引きされすぎた税金が戻ってくることがあります。もし、退職した翌年の確定申告を忘れてしまっても、5年以内であればさかのぼって申告できます。

退職した年に再度就職すれば、新しい勤め先が年末調整をしてくれます。年末が近づく頃に、前の勤め先から発行される源泉徴収票を新しい勤め先に提出しましょう。そうすれば、前の勤め先での収入と天引きされた税金を考慮して年末調整をしてもらえます。

退職後に仕事をしない人は失業保険の手続きを

退職した後に再就職しない人や、パートやアルバイトなどもしない人は、失業保険から給付を受けることができます。失業保険は、次の仕事が決まるまでの間に、生活や就職活動に必要なお金の一部として「基本手当」を支給してくれるもの。支給額は、退職理由や勤続年数、年齢などによって決まります。

例えば、自分の都合で退職した場合は、勤続1年以上10年未満なら90日間にわたり、失業保険の基本手当を受け取れます。会社に解雇された場合や、病気やけがにより仕事ができなくなった場合、結婚などによって勤め先へ通勤できないなどの理由で離職した場合には、基本手当を受け取れる期間が長くなります。30歳以上35歳未満なら、勤続5年未満までは90日間ですが、5年以上10年未満なら180日間、10年以上20年未満なら210日間、基本手当を受け取れます。

受け取れる金額は、離職した日の直前の6ヶ月間のお給料を日割りにした金額(賃金日額)の、およそ50~80%(60歳~64歳については45~80%)です。賃金日額には上限があり、30歳以上45歳未満なら、7,100円です。基本手当を受け取るためには、「雇用保険被保険者離職票」という書類が必要です。退職時に勤務先から発行されますので、必ず受け取っておきましょう。離職票を持って退職後にハローワークで手続きをすると、失業保険の基本手当を受け取ることができます。

なお、失業保険を受け取るには、原則として離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12ヶ月以上あることが要件です。(会社による解雇など、特定の理由で離職した場合には、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6ヶ月以上ある場合でも可能。)勤続期間が短い場合には受け取れませんので注意しましょう。

健康保険、年金の切り替えはどうする? どれを選べばいい?

退職をすると、健康保険や年金の切り替えも必要です。会社員の人は、公的医療保険は健康保険、公的年金は厚生年金に加入しています。でも、勤め先を退職すると、健康保険、年金ともに変更が必要です。変更の仕方にはいくつかの方法があります。
まず健康保険は、パートナーの扶養に入るか、自分で国民健康保険に入るか、前の勤め先の健康保険に継続加入するかのいずれかを選びます。

パートナーが会社員・公務員などで、自分の年収が130万円未満、かつパートナーの年収の2分の1未満の場合には、扶養に入ることができます。扶養に入ると、保険料を自分で支払わなくても、健康保険に加入することができます。

退職前のお勤め先の健康保険に継続して加入することもできます。退職の前日までに2ヶ月以上勤続していて、退職後20日以内に手続きをすると、「任意継続被保険者」として、お勤め先の健康保険に加入し続けられます。任意継続できる期間は最長2年間で、お勤め先を通して手続きをします。保険料は、在職時には半額がお勤め先負担、半額がお給料天引きの自己負担でしたが、任意継続になると全額が自己負担になります。ですから、退職後の保険料は、勤めていたときに天引きされていた健康保険料のおおよそ2倍になります。

扶養に入らず、前のお勤め先の健康保険への任意継続もしない場合は、自分で国民健康保険に加入することもできます。国民健康保険は住民票のある市区町村で加入するもので、全額が自己負担になります。保険料は市区町村によって異なりますが、前年に納めた住民税の金額をもとに計算されます。お住まいの役所に問い合わせると、国民健康保険に加入した場合の保険料を計算してもらえます。

なお、退職後は新しい健康保険から保険証がもらえるまでは保険証が手元にないことになります。その間にもし病気やけがをして病院にかかったら、その場では医療費を全額自己負担する必要があります。保険証ができたら、医療機関に保険証と領収証を持っていくと、差額を返金してもらえます。

会社を退職すると、公的年金は厚生年金から国民年金に切り替わります。国民年金には、パートナーの扶養に入る「第3号被保険者」になる方法と、自営業の人のように「第1号被保険者」になる方法があります。

パートナーが65歳未満の会社員や公務員で、自分の年収が103万円を超えなさそうなときには、60歳になるまでパートナーの扶養に入ることができます。これを国民年金の第3号被保険者とよび、国民年金保険料を自分で支払わなくても、65歳から受け取る老齢年金に反映されます。第3号被保険者になるには、パートナーの勤務先で手続きをします。

シングルの人や、年間103万超の収入がある人は、自分で国民年金に加入します。この場合は学生や自営業の人と同じように国民年金の第1号被保険者になります。手続きは、住民票のある市区町村の役所で行い、保険料(平成26年度は15,250円)を全額自分で支払います。

退職するときには、仕事の引き継ぎやその後のキャリア、ライフプランの計画などで忙しいことでしょう。ですが、お金の手続きもしっかりして、思わぬ損をしないように注意しましょう。
(@niftyわたしのマネー術編集部)

※2014年10月に取材・執筆された記事を原文ママ転載しております。

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