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JAN/2012

半年程度、夫婦生活を持っても妊娠しなければ、検査を受けてみることをオススメします

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女性のカラダは年齢で変化する。ホルモンバランスの崩れから今まで感じなかった症状が出たり、気分が落ち込んだり。だけど、忙しい働く女子はそんな日も休んでいられない…。仕事を続けていくにはカラダの変化や症状とうまく付き合っていく方法、治療の選択肢をきちんと知ることが大切。自分のライフスタイルに合わせたカラダとの付き合い方を見つけよう!


避妊

国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター副センター長の齊藤英和さんは、次のように語る。

「避妊をせずに夫婦生活を続けると、1年後には80%、2年後には90%のカップルで妊娠が成立すると言われます。残る10%のカップルはその後も妊娠しにくいといわれ、2年経っても妊娠に至らないカップルを“不妊症”と定義しています。
 しかし実際には、30代前半では半年程度、30代後半では3カ月程度タイミングをとって妊娠しなければ、一度検査を受けてみることが必要です。『不妊』テーマの2回目は、不妊の原因にはどんなものがあり、どのように治療していくのか、その概略を見ていきます。」

排卵、卵管、男性によるものが、
不妊の3大原因となっています

不妊の原因には、大きく分けると、『排卵にまつわるもの』が3分の1、『卵管にまつわるもの』が3分の1、『男性にまつわるもの』が3分の1を占め、これらの因子が不妊の3大原因と言われています。もちろん、原因が複数にわたる場合もあり、原因が分からないカップルも20~25%ほどいらっしゃいます。下の表1は、不妊の原因をまとめたものです。

不妊

表1の(1)~(4)について、ちょっとご説明しましょう。
(1)排卵因子
卵子の成熟や排卵、黄体形成などがうまくいかないものをいいます。ホルモンバランスが悪いと月経の異常が起こりますが、ストレスや過度のダイエット、肥満などが原因になっています。また脳下垂体から分泌される、プロラクチンという物質が多い場合も、無月経になってしまいます。

(2)卵管因子

卵管は、精子と卵子が出会う通り道なので、左右の卵管が両方とも詰まっていると妊娠することができません。また卵管の周りに癒着がある場合も妨げになります。原因としては、クラミジアなどの性感染症や子宮内膜症などが挙げられます。

(3)子宮因子

卵管で受精した受精卵は、子宮内膜に達し着床します。子宮筋腫があると、子宮の内側が変形したり、血流が奪われるので、受精卵の着床が妨げられ、不妊の原因になる場合があります。また子宮の奇形も、不妊や不育の原因になることがあります。

(4)男性因子

膣内に射精された精子は、受精の場所である卵管まで到達しなければなりません。妊娠するためには、十分な数の、活発に運動している精子が必要です。精子の形成や成熟が阻害されていたり、射精が正常にできないと不妊の原因になってしまいます。

まずはスクリーニング検査を受け、
なにか異常があれば精密検査へ

「妊娠しないなあ…」と思い、医療機関を受診すると、その原因を探るべく、検査をしていくことになります。検査には、全員の方が受ける『スクリーニング検査』と、異常が見つかった場合に受ける『精密検査』があり、スクリーニング検査の種類について、表2にまとめてみました。検査の内容や順番は医療機関によって異なります。また、月経周期と関係なく行う検査と、月経周期に合わせて行う検査の2種類があります。

仕事中に睡魔に負けて眠ってしまったことはありますか?

疾患などの異常があれば治療へ。
子どもを望む場合は、1日でも早い通院を

仕事中に睡魔に負けて眠ってしまったことはありますか?
検査によって原因が突き止められた場合、子どもを望む場合は治療へと移っていきます。原因が分かった場合の治療法には、表3にまとめたようなものがあり、その治療率にも大きく幅があることが分かります。

また女性の年齢により妊娠率は大きく左右されます。たとえ妊娠したとしても、34歳頃を境に年齢があがるにつれて流産する割合が高くなり、40歳を超えると4割以上の確率で出産には至らず流産してしまいます。子どもを望む場合は、1日でも早い治療の開始が求められます。

そして、次の表4では不妊治療の段階と、内容を説明ししています。タイミング療法と人工授精が一般不妊治療で、体外受精と顕微授精は、ARTと呼ばれる生殖補助技術です。右の欄に行くほど医療の介入度が高くなります。

どの段階から始めるかは、不妊の原因やご夫婦の価値観、女性の年齢などによるので一概には言えませんが、医療の介入度が高くなるほど、身体的・精神的、そして費用的にも負担が大きくなっていきます。どの段階まで治療を進めていくのかは、医師とご夫婦が相談して決めていくことになります。

避妊

齋藤英和先生
国立成育医療研究センター 周産期・母性診療センター 副センター長
齊藤英和さん

山形大学医学部付属病院講師、山形大学医学部助教授を経て2002年より現職。専門は生殖医療、不妊治療。白河桃子さんとの共著に『妊活バイブル』(講談社+α新書)、『後悔しない「産む」×「働く」』(ポプラ社)など


取材・文/栗原千明(編集部)

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