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MAY/2012

見た目に騙されるなかれ! 苦くない和製グレープフルーツ「河内晩柑」

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働き女子の野菜不足な生活を楽しく改善する簡単ベジレシピを紹介!
自称「愛の野菜伝道師」にしか語れない、野菜エピソードと農家直伝の簡単おいしいレシピがあれば、おうちごはんがもっと楽しくなること間違いなし!
野菜をもっと楽しむ“劇的ベジ生活”を始めちゃおう♪

スーパーに並んでいたらたぶん買わない(笑)

こんにちは、愛の野菜伝道師・小堀夏佳です!

最近は気候もかなり初夏に近づいてきましたね。出荷の確認や農家さんのお手伝いで全国を飛び回っているわたしも汗だくな季節になってきました(笑)。

今回はそんな時期にぴったりの「ふぞろい河内晩柑」をご紹介します。

河内晩柑
この「ふぞろい」ってとこがミソ。オイシックスではほかにも多くの「ふぞろい」野菜を扱っていますが、その中でも別格の“汚さ”を誇る一品なんです!

わたしはもう見慣れちゃったから気になりませんが、たぶんスーパーに並んでたら買わないだろうってくらい衝撃的な見た目です(笑)。

一言で表現するなら、まるで象の肌のよう。和製グレープフルーツと呼ばれるこの「河内晩柑」は、通常の出荷時期である2~3月は鮮やかなイエローの皮をしていますが、問題の「ふぞろい」の方は6~7月の終わりが食べごろです。そのころには皮はグレーがかり、黒い斑点なんかもある始末。

それなのに、普通のものより「ふぞろい」の方が人気が高いのはやっぱり味がいいから。

「河内晩柑」はグレープフルーツのような苦みがないので、糖度は低くてもジューシーで味わいがあります。「温州みかん」や「でこぽん」には甘さでは勝てませんが、グレープフルーツには苦みの弱さで勝てる、柑橘類の中での立ち居地はそんな感じです。

2~3月のものは切ったときに断面がジューシーですが、これからの時期のものは実の1つぶ1つぶに水分が吸収されていて、ぷりぷりしてくる食感になってきます。ジューシーなんだけど、プリプリで濃厚な味を楽しめます。

その秘密は後ほどゆっくり説明するとして、まずはレシピからどうぞ!

河内晩柑ドレッシングのサラダ

野菜

河内晩柑ドレッシングのサラダ
【材料・作り方】
材料(2人分)
・河内晩柑・・・・・・・・・・1/2個
・レタス・・・・・・・・・・・適量
・ベビーリーフ・・・・・・・・数枚
・ピーチかぶ・・・・・・・・・1/2束
・トマト・・・・・・・・・・・3個
・アスパラ・・・・・・・・・・3本
・パプリカ・・・・・・・・・・2個
・塩・・・・・・・・・・・・・少々
・コショウ・・・・・・・・・・少々
・オリーブオイル・・・・・・・適量
作り方
①すべての野菜を適当な大きさに切る。
②アスパラは皮をむいて3~4分茹でる。
③①②をお皿に盛り付け、河内晩柑の果肉を上に盛る。
④オリーブオイル、塩、こしょうをかけて、最後に河内晩柑の果汁を絞ればできあがり!


そのまま皮をむいて食べてもOKですが、実がやわらかくてむくのがちょっと面倒かもしれません。そこで、わたしが家にお客さんを呼んだときなどに振舞うのがこのレシピ。お酢の代わりにその場でしぼってかけるだけなのに、さわやかな香りが広がって「さすが野菜バイヤー!」と喜んでもらえます(笑)。レモンだと刺すような酸味が苦手という方もいると思いますが、「河内晩柑」はまろやかなのでオリーブオイルとも相性抜群です。

「河内晩柑」を栽培している熊本の農家・山川さんは、果汁でお酒を割ってチューハイにしているとお聞きしました。その山川さんに最初に教えてもらった食べ方が、お風呂に入る前に皮をむいて冷蔵庫に入れておいて、お風呂上りに汗を拭きながら冷え冷えの実を食べるというもの。いまからの季節にぴったりですねぇ。

ジュースにしても甘ったるくないので、のどがかわいたときの水分補給に、ポ○リよりオススメ!(笑)
朝食にヨーグルトと一緒に食べれば、さわやかな香りで一日を気持ちよくスタートできるので、働き女子のみなさんにはとくに試して欲しいかも。わたしも朝会社で食べてると周りの子たちに「さわやかですねー」って好評です。

汚さの理由は“木なり”で完熟させるから

もともとオイシックスでは、「河内晩柑」は2~3月の普通のものを販売していたのですが、ある年の6月、愛媛の農家さんから、すっごい汚い「河内晩柑」が「おいしいから小堀さん食べてね」という感じで送られてきました(笑)。

それはもう黒ずんで斑点だらけの見た目だったので掘り出し物の予感もなく、「時期もずれてるし、相当ふぞろい品だなー」と放置してしまったんですよね。

3日くらいして、その農家さんから電話がきて、「食べた? まだなら早く食べてみて」なんて言われちゃったもんだから「ちょっと忙しくて~」なんてもごもごと言い訳しつつ、その場で皮をむいて食べました。そうしたら、それまで食べていたジューシーでみずみずしい「河内晩柑」と違って、プリプリした食感と濃厚な味がするからびっくり!

「すっごいおいしいじゃないですか! 何ですかこれ!?」と3日も放置したことはすっかり忘れ食いつきモードにチェンジ。そこで教えていただいたのが“木なり”で完熟させる栽培方法だったんです。

柑橘類は皮がきれいな色で出荷できるように未熟で採って、エチレンガスをかけて熟させる手法が一般的。ただし、ガスを使うと苦味が出てしまいます。逆に、長い期間木なりにしておくと虫にいたずらされて汚れたり、日焼けして色が変わってしまったりしますが、栄養をしっかり木から得るので、味が凝縮されて濃厚になるので甘みを感じるようになる。

野菜
山川さんが育てる「ふぞろい河内晩柑」はまるで象の肌のよう

また、「河内晩柑」は霜が降りると育てられない品種のため、寒い地方だと栽培できません。だから作れる農家さんは、冬でも温暖な地域であることが条件。初めて「ふぞろい河内晩柑」を送ってくれたのも愛媛の農家さんですし、先ほどいろいろな食べ方を教えてくれた山川さんの畑も熊本県天草の、海に近い山奥にあります。

さらに、木にならせておく時間が長い分、木に負担がかかります。とくに若木は弱りやすく、畑全部を木なりにすると木が疲れてしまう。だから樹齢が15~20年くらいの成育した木だけにしぼって、木なりにする木を毎年ローテーションしているんです。

限られた地域で限られた量しか栽培できない、これが「ふぞろい河内晩柑」のおいしさと希少性の秘密なのです。

3年でお客さまの感動値を上げる

そんな風に、「売り物じゃないけどおいしいからどうぞ」と“おすそ分け的”に農家さんの秘蔵野菜をいただくことがよくあります。みなさんわたしがおいしいもの好きだということをよくご存知なのでありがたいです(笑)。

多くの場合、「売り物ではない」というのは、「少量しか生産できないから」「見た目が悪いから」という理由で「売り物になるはずがない」と農家さんが思っているという意味。確かに量が少ないと流通させるのは難しいのですが、「お客さまに絶対食べてほしい!うちで売りたい!」と思える野菜に出会ったら、何とかするのがわたしの役目。あの手この手を使って商品化させていただいたものもたくさんあります。

例えば、1つの農家さんだけではたくさん量が作れないなら、既存のお取引のある農家さんに「これ、作れませんか?」と交渉したり、特殊な機材を持っている農家さんに味を再現してもらうなど。最初は少量しか出せなくても、やり始めてから増やしていくことはできるんですよね。

そういう経験を積み重ねて、作っている農家さんを探すだけじゃなく作ってくれる農家さんを探すのも野菜バイヤーの仕事なのだと思います。

実はわたしの中では、そういう難しい商品を世に出すときは「3年でカタチにする」というサイクルができています。1年目は、ほんのちょっとでもいいから売らせてもらってお客さまから意見をもらう。「色が黒過ぎる」や「調理法が分からない」といったお客さまの反応に、農家さんと話し合って対策を練る2年目。そして、お客さまが感動する仕組みをつくり、出荷量を増やす3年目に、その野菜を食べたお客さまの感動の声が戻ってくる。

だいたいそんなサイクルが理想です。いまではこの「ふぞろい河内晩柑」もリピーターさんが増え、「今年のはまだですか?」なんてお問い合わせもよくいただきます。

「これを売ろうだなんて夢にも思わなかった」という農家さんに、お客さまからいただく「おいしかった!」の感動コメントを届けることができるとわたしも嬉しくて、もっと頑張ろうと思えちゃう。おいしい野菜をみなさんに届けること、お客さまの声を農家さんに届けること、その両方が“愛の野菜伝道師”の役割なんです。

連載は今回が最終回ですが、これからもみなさんにステキなベジ生活を送っていただけるように魅力的な野菜たちをお届けしていきます!

またいつかお会いしましょう!


小堀 夏佳(こぼり なつか)
“作った人が自分の子供に食べさせることのできる食品だけを届ける”をモットーに、食品全般を販売する通販サイトOisixの敏腕バイヤー。安心安全の野菜をお客様へ便利に届ける為、11年前から青果バイヤーとして全国各地をめぐり、1000軒以上の生産者と交流し、『ピーチかぶ』や『トロなす』など、Oisixのヒット商品を生み出す、自称“愛の野菜伝道師”。「Oisix(おいしっくす)」

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