09
JUL/2018

20人に1人はADHD。でも、発達障害の診断は実は不明確なものが多い!? もややちゃんが脳内科医の先生に聞いてきた【Part2】

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20人に1人はADHD。でも、発達障害の診断は実は不明確なものが多い!? もややちゃんが脳内科医の先生に聞いてきた【Part2】

最近よく耳にする「大人の発達障害」という言葉。だけど、実際のところ、どういうものなのかよく分からないという人も多いのでは?

そこで5回に分けて、脳内科医の加藤俊徳先生が「大人の発達障害」の基礎知識をまるっとレクチャー。知っているようで知らない発達障害について、もややちゃんが聞いてきました!

「発達障害」ってどんなもの?

発達障害は、読んで字のごとく脳の発達過程に障害が見られること。特に「大人の発達障害」でよく見られるのは、ADHD(注意欠陥・多動性障害)、自閉症スペクトラムの2つ。AD(注意欠陥)とは、いわゆるうっかりとか忘れっぽいと言われるような症状のことで、仕事の面ではケアレスミスや整理整頓、時間の管理が苦手といった傾向が見られます。HD(多動性障害)とは、落ち着きがないと言われるような症状のことで、貧乏揺すりをしたり髪をいじったり、そういったクセがある人が多い。

「発達障害」はどうやって診断されるの?

まずは、自閉症スペクトラムについて、簡単に教えてください。

自閉症スペクトラムは、主に対人コミュニケーションに困難がある障害のことを言います。人と目を合わせるのが苦手、相手の感情を読み取れない、など症状はさまざま。かつて自閉症やアスペルガー症候群などそれぞれ別々に分類されていましたが、2013年から自閉症スペクトラムという診断名に統合されるようになりました。ただ、実際のところこれらの診断基準というのは非常に曖昧で、決してクリアではないんですよ。

どういうことですか?

患者の自己申告ならびに医師の文献考察と臨床経験によって、診断基準へのあてはめを裁量します。

それだけ?

現時点では脳から明確に診断する技術が乏しいんですね。結局、「発達障害」という言葉が一人歩きしているのも、それが原因です。

じゃあ、患者サイドから「発達障害ですよね?」と聞けば、そう診断されるわけですか?

もちろんお医者さんはきちんと症状をチェックしますよ。ですが、その根拠となるのは、あくまでも患者さんが訴える症状と徴候だけになります。ただ、重要なのは、自分自身のトラブル、他人とのトラブルなどそれまでの経過ですね。それをもとに「発達障害です」と医師が認めたら、脳の発達過程云々にかかわらず「発達障害」と診断されたことになります。

そうなんだ。ちょっと意外です。

発達障害は脳の障害。根本的な解決策は「脳を発達させる」以外にない。
でも……?

発達障害は脳の障害ですから、本来、根本的な解決策は脳を発達させる以外にありません。しかし、現実問題としては、脳に対するアプローチができるお医者さんが少ないため、病院に行っても、ADHDなのに関係のない抗うつ剤を処方されたり睡眠障害の治療を始められたりして、問題の根本に行き当たらず、症状を悪化させてしまっている人が多いんです。ひどい場合はなかなか原因が分からず、職場の人や家族から「お前に根性がないだけだ」「お前の注意力が足りないんだ」なんて自信を奪うようなことを言われてしまったり。ADHDと診断されるか、否かがまず重要ですね。

よくありそうな話ですね(涙)

でも、実はそんな家族もまた全員ADHDだったりするんです。

えっ、そうなんですか!?

ADHDの遺伝率は約7割ですからね。

そんなに……!? じゃあ、家族みんなADHDってこともあるわけですね。ちなみに、ADHDの方ってどれくらいいるんでしょう?

一般的に20人に1人は ADHDだと言われています。

じゃあ部署に1人や2人、ADHDの方がいて当然ですね。

そうです。しかもその半分が大人になってから発症したと言われています。

思ったよりも「大人の発達障害」は身近なものですね。次は、「大人の発達障害」を抱える人が働く際にどんな困難にぶちあたるのかを聞かせていただきます。


【お話を伺った方】
脳内科医/脳の学校代表 加藤俊徳さん
脳内科医/医学博士/脳科学者。株式会社「脳の学校」代表。加藤プラチナクリニック院長。昭和大学客員教授。米国ミネソタ大学放射線科MR研究センターでアルツハイマー病や脳画像の研究に従事。発達障害と関係する「海馬回旋遅滞症」を発見。慶應義塾大学、東京大学などで脳研究後、2006年、株式会社「脳の学校」を創業。2013年、加藤プラチナクリニックを開設。発達障害やグレーゾーン、認知症などの診断・治療だけでなく、MRI脳画像を用いて社会人の脳が成長する脳トレ医療を実践。著書に『脳の強化書』(あさ出版)、『発達障害の子どもを伸ばす 脳番地トレーニング』(秀和システム)『めんどくさいがなくなる脳』(SBクリエイティブ)『脳を強化したければ、ラジオを聴きなさい』(宝島社)などがある。
【書籍紹介】
『脳を強化したければ、ラジオを聴きなさい』(加藤俊徳/宝島社)
怒りっぽくなった、集中力がもたない、何度も聞き返してしまう。原因は「聞く力」の低下にあった!1万人の脳を診断・治療してわかった身近な悩みを解決する「攻めの脳トレ」40。 >>Amazonで購入する

 

取材・文/横川良明

連載『「大人の発達障害」基礎知識』の過去記事一覧はこちら

>> http://woman-type.jp/wt/feature/category/developmentaldisordersをクリック

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