“安いから”だけで決めるのはNG! 医師が明かす「信頼できる美容整形・美容外科」の見極め方って? 【ヴェリテクリニック 大橋菜都子さん】
ここ数年、プチ整形やアンチエイジングなどのキーワードが定着し、働く女性にとっても美容整形はより身近なものとなっている。しかし、興味を抱いてもその選択肢が多種多様であり、「信頼できる美容整形・美容外科はどこなのか」を見極めることが難しくなったとも言える。そこで、ヴェリテクリニック大阪院院長の大橋 菜都子さんに、“信頼できる”美容整形・美容外科の見極め方を聞いてみた。
価格や宣伝に惑わされないで。
施術前に「納得するカウンセリング」を必ずはさみましょう
大橋先生によれば、ここ数年、美容整形・美容外科に対する世の中の見方は変化し、20代~30代の働く女性の患者も増えているという。
「最近は、著名人の方が美容整形を公言することが増えましたよね。そういう影響もあってか、ここ4~5年で20代〜30代の働く女性の患者さんもかなり増えました。『毎日、二重にするための目細工の手間を無くしたい』と考えてプチ整形を希望する方や、『アンチエイジングしながら綺麗に年齢を重ねたい』と考えてレーザーを受ける方などさまざまです」
クリニック数もどんどん増えて低価格化も進んでいるため、美容整形はますます受けやすくなっている。しかし、化粧品とは違い、顔や肌に手を加える施術をする以上、やはり“信頼できるクリニック”を探したい。
大橋先生は、「施術を決める前に必ず納得するまで相談をして」と訴える。
「カウンセリングを重視していないクリニックもありますが、それではご本人の希望が伝わらない可能性も。医師自らが患者さんに向き合い、個々の状態や要望をきちんと理解してくれるかどうかが、信頼できるクリニックを見分ける第一のポイントです」
また、レーザーなどの施術については、クリニックの医師やスタッフが実際にその技術を試したことがあるかを確認するのも有効だそう。
「私自身も、患者さまに新しく提供する技術は必ず自分で試しています。それで、自分が『良い』と思えば、クリニックに新しい機器を導入する。施術時の痛みやダウンタイムの状況、効果などについても、経験をもとにした説明ができますし、医師やクリニックのスタッフが施術内容を試してよく理解しているかどうかは大事ですね」
逆に、「価格」や「有名だから」という理由だけで安易にクリニックを選択することは避けた方がいいという。
「施術後に『納得感』を持てるかどうかは、医師との意思疎通にかかっています。施術自体がうまくいったとしても、仕上がりのイメージが違えば、それは患者さまにとっては『成功』とは言えないかもしれない。そういう後悔をうまないように、じっくり一人一人の悩みに向き合ってくれる医師を探すべきです」
「どうなりたいか」がはっきりするまで施術はしない
大橋先生が活躍しているヴェリテクリニックには、芸能人やセレブなどをはじめ、紹介や口コミで多くの女性が訪れる。その理由は、提供している医療技術の高さはもちろんのこと、医師やスタッフの「誠実さ」にあるのではないかと大橋先生は話す。
「私自身は、『どうなりたいか』がはっきりしていない方の施術はしないようにしているんです。中にはカウンセリング時に、『先生が良いと思うようにしてください』と言う方もいるんですが、それだと後悔につながることがあるのでお受けできません。ご本人がどうしたいのか、どうなりたいのか、カウンセリングを何度も重ねて一緒に答えを探していきます。効率化のために患者さんのカウンセリング時間に制限を設けているクリニックもありますが、ヴェリテクリニックではカウンセリングにどれだけ時間をかけてもOKですし、カウンセリングの回数も何回でも可能です」
また、施術の良いところだけでなく、マイナス面についてもきちんと説明するというのが大橋先生のポリシーだ。
「施術によるリスクも知った上で、全て患者さんが自分で決める、納得するプロセスが大事です。こういう風土がある現場だからこそ、医師としても徹底的に患者さんと向き合えるやりがいがありますね」
もっと学びたい。もっと成長したい。
意欲の高い看護師、スタッフが自然と集まってくる
ヴェリテクリニックには、他のクリニックの施術に満足できなかった、納得できなかったという女性が足を運ぶケースも少なくない。また、同クリニックで働く看護師やスタッフなども、「美容医療を誠実に患者さまに提供するクリニック」というところに魅力を感じ、中途入職する人が多いという。
「徹底的に患者さまに向き合う姿勢と、高い技術力があるため、『もっと学びたい』という意欲の高いスタッフが入職してくれています。どの先生も、いい加減な施術や治療は一切しませんし、誇りと自信を持って働いている。そういう環境の中でよりいっそう成長したいと考えてくれる人が多いようです。看護師のスタッフには、『美容皮膚科だけでなく、手術も学べる』という点に魅力を感じて入職する人もいますね。経験の浅いスタッフにも手術の見学をさせ、間近で学べる環境をつくっていますし、全スタッフにどんどん施術を体験してもらうことで、患者さんへの対応に生かせるようにしています」
中途入職者が増えたことにより、ここ2〜3年では労働環境の整備も進んでいる。今後は、さらなる人員拡充を目指しているという。
「当クリニックは開設から15年が経ちました。成長の第二ステージを迎えた今、残業削減や福利厚生の充実にも取り組み、産育休を取得中のスタッフもたくさんいます。一歩一歩、成長を続けてきた結果、たくさんの仲間ができましたが、今後も一緒に働く仲間を大切にしていくために、長く働ける環境づくりにしっかり取り組んでいきます。私自身も、スタッフが『ずっとここで働き続けたい』と思えるクリニックを目指し、ワークライフバランスの環境整備を進めたいと考えています」
誠実かつ成長意欲の高い医師とスタッフが集まり、それがまた職場のやりがいを生み出している。
「美容整形の領域には、悩みやコンプレックスを抱えた患者さまが多く訪れます。『美容』を軽視する風潮もありますが、見た目の悩みは患者さまご本人にとって、非常に重いものであり、コンプレックスが解消された時にはその方の人生が一変するような効果を持ちます。明るい笑顔でクリニックを出ていかれる方を見るのはすごく嬉しいですよ。そして、その大きなやりがいを感じられるのは、施術や対応に自信と誇りを持てる環境と、一人一人にじっくり向き合って信頼関係を築くことができる環境があるからこそだと思っています」
取材・文/上野真理子 撮影/masaco