01 OCT/2021

お茶やコーヒーは鉄分の吸収を妨げる?健康系サプリメントのNG摂取法【管理栄養士監修】

お茶やコーヒーは鉄分の吸収を妨げる! 健康系サプリメントのNG摂取法

せっかくサプリを取り入れるなら、より高い効果を得られるように工夫してみよう!

仕事が忙しくて疲れを感じたときや肌荒れしたときなど、サプリメントを飲むという人も多いのではないでしょうか。コンビニなどでも手軽に買えるサプリメントですが、どんなタイミングで飲んだら効果があるのか意外と分かりづらいものです。

そこで今回は、働く女性に人気のサプリメントを3つピックアップし、摂取する際に注意すべき点と、より効果を高める摂取方法についてご紹介します。

道江 美貴子

【企画・執筆】株式会社 asken 取締役 管理栄養士 道江 美貴子

女子栄養大学栄養学部卒業後、グリーンハウス(100%出資親会社)に入社。これまで100社以上の企業で健康アドバイザーを務める。2007年、「あすけん」の立ち上げに参画し、企画・コンテンツ制作・開発管理などに携わる。現在、あすけん事業統括責任者。 著書「なぜあの人は、夜中にラーメン食べても太らないのか?」(クロスメディア・パブリッシング)など

※この記事は、2015年7月2日に公開し、2021年10月1日に更新しています

【1】ヘム鉄:お茶やコーヒーと一緒に飲むのはNG

サプリメント

鉄分の中でも体内への吸収がよいヘム鉄。女性には欠かせないミネラルです。

注意点
ヘム鉄のサプリメントを飲むとき、お茶やコーヒーで飲んでいませんか?

お茶(緑茶・紅茶・ウーロン茶など)やコーヒーに含まれるタンニンは鉄分の吸収を阻害してしまいます。

またカルシウムも鉄分の吸収を阻害するので、カルシウムが多い牛乳やカフェラテと一緒に飲むのは避けた方が無難です。

ベストな取り入れ方
タンニンやカルシウムだけでなく、玄米などに含まれるフィチン酸などによっても鉄分の吸収は阻害されてしまいます。

そのため、摂取するタイミングは食前や食後すぐではなく、他の栄養素による影響を受けづらい食間(食事と食事の間で食事の2時間前後)がオススメです。

また、サプリを飲むときは水にしましょう。

【2】アミノ酸:目的を意識せずただ飲むだけではNG

サプリメント

ここ最近流行りのアミノ酸のサプリ。ダイエットや美容目的で利用する方が増えています。

注意点
アミノ酸をダイエット目的で利用している場合、ただ飲んでいるだけで効果が出ると思っている方も多いと思いますが、実は飲むだけでは効果を上げることはできません。

また、アミノ酸は目的によって「飲むタイミング」が変わることも意識しておかなければいけないポイントです。

ベストな取り入れ方
ダイエット効果を出したいなら、運動をプラスしましょう。

運動の前後にアミノ酸を摂取することで、運動中の筋肉の疲れを軽減してくれたり、運動後の筋肉を補修してくれたりします。結果、筋肉量が増えて代謝がアップ、ダイエットに役立ちます。

美肌づくりを意識するなら寝る前に摂取するのがオススメ。

夜22:00~2:00は、成長ホルモンが分泌されるため「お肌のゴールデンタイム」と言われています。この時間帯に合わせて寝る前にアミノ酸を取ると、効果が上がりますよ。

また、体内でコラーゲンを生成するにはアミノ酸だけでなく、ビタミンCも必要。サプリを飲むだけでなく、果物などを食べてビタミンCを補っておくとよいでしょう。

基本的にアミノ酸もビタミンCも一度にたくさん摂取してもすべて吸収されない栄養素なので、1日2~3回に分けて取るのがオススメです。

【3】コエンザイムQ10:吸収されにくい食間に飲むのはNG

サプリメント

美容目的で利用されることが多いコエンザイムQ10。コエンザイムQ10は体内でも合成される成分で代謝に関わる補酵素として利用されますが、加齢とともに減少するためサプリメントから摂取する方も多いですね。

注意点
コエンザイムQ 10は体内への吸収率がかなり低い栄養素と言われています。サプリメントで摂取するときも、タイミングを考えずに飲んでいると、実はほとんど吸収されていない、なんてことも。

特に、食間の摂取では効果が減ってしまうとされています。

ベストな取り入れ方
コエンザイムQ10は油に溶けやすい性質があるため、食事中や食後などのタイミングで摂取すると吸収率がアップします。

食事の内容に関しても、油が使われているメニューと合わせるのがオススメです。また、アンチエイジング効果のあるビタミンEと相性がよいため、一緒に摂取すれば効果アップを狙えます。

このように、サプリメントは飲むタイミングや一緒に摂取するものによって効果が変わってきます。

健康な体づくりには基本的な食生活を整えることがまずは第一ですが、せっかくサプリを飲むなら効果的な飲み方を意識してみるとよいでしょう。