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AUG/2019

“母が重い”32歳独身女性の悩みーー「いつ結婚するの?」「子どもはいいよ?」身近な人にイラっとしたときの対処法

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恵ママの部屋
~恋に仕事に、悩める女性が集う場所~
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仕事は楽しいけれど、それだけじゃ嫌。恋だって楽しみたいし、プライベートも充実させたい。どちらも諦めずに自分らしいキャリアを築いていくためには? 働く女性たちから寄せられた「仕事と恋」の悩みに、キャリアコーチ兼スナックママの佐々木恵さんが回答します!

今回の相談

(Eさん/32歳/クリエーティブ職)

これまでそれなりにいろいろな人と付き合ってきましたが、結婚したいと思える相手がいませんでした。働いているので自立して暮らせる収入はあるし、どうしても結婚したいとは思わないのですが、母は「結婚した方がいい」「子どもはいいよ」って繰り返し言ってきます。時々、職場の人にも「結婚しないの?」ってからかわれるように言われたりします。そのたびに、「私は私だし」と思っていますが、うまく言い返す方法が分からず、いつもモヤモヤしてしまうんです……。

恵ママからの回答
⇒多様な生き方が尊重される時代。自分の物差しで、自分の生き方を選ぼう

結婚
パートナーシップのあり方や女性の生き方がこれだけ多様化している現在において、「結婚した方がいいよ」「子どもはいいよ」という意見は、あくまでもその人の個人的な価値観です。

前回の恵ママの部屋でも書かせていただきましたが、「こうあるべき」という他人や社会の物差しではなく、自分の物差しで今の自分が本当に大切にしたいことを選んでいくことが、自分自身を尊重する生き方だと私は考えています。

さまざまな女性からキャリア相談を受ける中で、今回のEさんと近いご相談を受けることがしばしばあります。

例えば、

・現状自分は結婚も出産も望んでいないけど、親は『早く』と望んでいるため、申し訳なさや居心地の悪さ、プレッシャーを感じている方
・結婚や出産そのものを望んでいるわけではないのに、周囲の友人達のライフステージがどんどん変わっていき、自分だけが取り残されてしまっているように感じている方
・周囲と自分を比較し、自分はこのままでいいのかと不安を感じている方

など、上記のような方が多くいらっしゃいます。

どの場合も、家族や旧友など身近な人との人間関係の中で、他者と自分との間にギャップを感じ、余計なストレスを抱えている状態だと言えますね。

親しい相手に“モヤモヤ”を感じたときは、「人付き合いの距離」を見直すタイミング

友達
私も、自分のキャリアステージが変化する過程において、それまですごく親しかった仲間との間に何となく違和感を持った経験があります。

私はこのような時、「その相手との距離感を改めて考え直すタイミングなのだ」と捉え、今の自分にとって心地良い距離感へと、「人間関係のチューニング」をするようにしています。

具体的には、これまで定期的に集まっていた仲間達との集まりを時には断ってみたり、SNSのフォローをコッソリ外してみたり(投稿を見ると気になってしまうため)。自主的にその人達との接触頻度を減らすようにします。

……そう聞くと、「薄情な人だな」と思いますか(笑)? でも、私はそうは思いません。

稀に「人間関係の断捨離」というような言葉を聞くことがあります。人と人とのご縁を大切にすることは私のモットーでもあるので、私の場合は関係を断つことはしていません。ただ、時とともにお互いの人生は変化し、置かれている状況や価値観や優先順位も自然と変化するもの。ですから、その変化に応じ、相手との関係性を自ら積極的に更新していきます。

また、過去の人間関係を適切にチューニングすることは、今の自分が求めている人達との新しい関係性を築くことにも繋がります。

対面/非対面にかかわらず、私たちは人とコミュニケーションを取ることに、日々膨大な時間とエネルギーを費やしています。かつての人間関係と距離を置くことで自分の中に余裕やスペースが生まれ、その結果新しい出会いが得られたり、知人の中でも今の自分が本当に必要としている人との距離が改めて縮まったりするという副次的効果もあるのです。

私の場合、数年前まで交友関係の大半は、会社員の友人知人ばかりでした。しかし、自分が会社員としての働き方に違和感や迷いを持つようになった頃、会社の中でやりがいを持って頑張っている友人達と一緒にいるのが少し辛いと感じ、意図的に距離を置いた時期があります

そして気が付くと、独立・起業・複業など、独自の働き方を選択している人達との交友関係が圧倒的に多くなっていきました。その結果、以前はまったく自分の選択肢ではなかったフリーランスという働き方が縁遠いものではなくなり、自然と今の働き方に行き着いた経験があります。

もちろん、会社員時代の友人達とは今も連絡を取り合いますし、お互いに必要なタイミングで集まったり、良好な関係を続けています。

日々、顔を合わせる相手にイラっときたら……
“非暴力コミュニケーション(NVC)”を試してみよう

家族

一方、同じ家で暮らしている家族や、職場の人などがストレスの原因である場合、物理的に相手との距離を置くことが難しい場合もあると思います。そこでご紹介したいのが、NVC(Nonviolent Communication=非暴力コミュニケーション)というコミュニケーション手法です。

NVCは、相手とのつながりを持ち続けながら、互いのニーズが満たされることを目指して話し合いを続け、共感を持って臨むコミュニケーションのこと。具体的には、「1.観察」「2.感情」「3.ニーズ」「4.リクエスト」の4つの要素に注目しながら会話を進めていきます。

では、皆さんに質問です。恋愛関係にあるパートナーが連続でデートの待ち合わせに遅刻して来てイラっとしたら、どんな風に相手に自分の気持ちを伝えますか?「いっつも遅刻してきて、何なの!?」と怒ってしまいそうなところですが、これを、NVCに則って伝えるとどうなるのか。説明していきます。

1、観察

まずは、主観的評価を交えず、正確に相手の行動を観察してみましょう。例えば、「いつも遅刻してくる」という表現は、「いつも」に主観的な評価が含まれてしまうのでNGです。彼とあなたでは「いつも」が持つ意味が違う可能性があります。

この場合、「あなたは先週と今週の2回連続で、デートに20分遅刻してきた」というのが、お互いに認識のズレがない事実となります。

2、感情

自分が相手に対して「思っていること」ではなく、「感じていること」にフォーカスをあててみましょう。ここでは、2回連続で待たされて「私はイライラしている」「悲しい」などの感情に注目します。

3、ニーズ

ニーズに注目する際に重要なことは、自分の感情(イライラ)の原因を、相手の責任にしないということです。相手の行動や言動(今回の場合は、遅刻したこと)が感情を「刺激」することはありますが、実はそれ自体は「原因」にはなりません。

待ち合わせ相手が遅刻してきても、イライラする人と、イライラしない人がいますよね。イライラする人は、何らかの理由で相手に対して「遅刻すべきでない」と考えているからこそ、それが満たされなかったことで、イライラしてしまうのです。

つまり、感情の原因は「自分が必要としていること」が満たされるかどうかです。「あなたが待たせたから、イライラした」ではなく、「私はイライラした。なぜなら、私は“人を待たせる行為は失礼なことだ”と考えているから」と、なるのです。

4、リクエスト

曖昧な言い方を避け、肯定的な言い方で要求します。例えば、「これ以上私のことをイライラさせないで」ではなく、「私との約束には、時間通り来てほしい」といった具合です。

ここで、Eさんのお悩みに戻ります。例えば、Eさんがお母さまから「結婚した方がいい」と繰り返し言われて辛くなってしまったとき、NVCを活用して返答すると以下の通りになります。

観察:「お母さんは結婚生活は良いものだと考えていて、私に対しても早く結婚してほしいと思っているんだね」

感情:「でも、そう言われて、私は辛いんだよ」

ニーズ:「なぜなら、私もお母さんの期待に応えたいと思っているのに、結婚に関してはそれができないから。それに、お母さんには私の気持ちや状況を理解してくれる味方であってほしいと望んでいるから」

リクエスト:「私の気持ちや、置かれている状況を理解してほしい」

いかがでしょうか?

日本語は主語や要求を明確に言い切らない文化があるため、ひょっとすると不自然さや回りくどさを感じてしまう方もいるかもしれませんね。

ただ、NVCをそのまま適用することが難しかったとしても、事実(相手の言動)と自分の感情を切り離して考えることや、感情の背景にある自分の内側のニーズに気付くこと、相手を傷付けない言葉で丁寧に伝えることは、身近な相手との関係性を円滑に築く上で役立つのではないかと思います。

今回は、人との距離感は自分で選択・調整できるということと、双方のニーズを満たしながら円滑な人間関係を築くコミュニケーションについてご紹介させていただきました。身近な人との関係性を大切にしながらも、自分の気持ちや価値観に沿ったしなやかな生き方ができれば、最高の人生が送れるはず。参考にして頂けるとうれしいです。

■参考文献
NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法 新版』(日本経済新聞出版社)

>>恵ママのインタビュー記事を読む

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【この連載の寄稿者】
佐々木恵さん

京都大学卒。リクルート、キッズラインを経て、2018年独立。“一人一人が自分の軸でしなやかに輝く“をミッションに、フリーのキャリアコーチとして活動中。これまで支援してきた女性の数は、800名を超える。自身もキャリアを模索する一人の女性として、枠にとらわれず仕事も育児も120%楽しむ独自の生き方を探求&実践中。週に1度”スナック恵”のママとしてカウンターに立ち、悩める老若男女の相談にのり、ご縁を紡ぐことがライフワーク。プライベートでは、甘えん坊な2歳児のズボラな母。好きな言葉はセレンディピティ。
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