台湾在住9年の日本人女優が推薦!“絶対後悔しない”2泊3日の弾丸旅行モデルコース【台北観光ガイド】
女友だちと一緒に海外へ行くならどこがいい? ベタにハワイもいいけれど、近場の台湾なら忙しい働く女性の弾丸旅行にも最適。土日に1日お休みをプラスして、2泊3日でも存分に海外旅行を楽しめる。
というわけで、Woman type編集部は台湾在住歴9年の日本人女優、大久保麻梨子さんの元を訪ねた。

女優
大久保 麻梨子さん
18歳の時、日本の『ミスマリンちゃんを探せ』オーディションでグランプリに選ばれ、 芸能界デビュー。9冊の写真集、各雑誌の表紙を飾り、グラビアなどで人気を博した。2010年より活動の拠点を台湾に移し、テレビCM、ドラマなどに多数出演。2013年に台湾最大のテレビアワード『第48回金鐘獎』最優秀助演女優賞を受賞、台湾で役者を中心に活動している。台湾連続ドラマ『幸福不二家』で主人公を演じ、金馬奨最優秀作品賞の映画『血観音』など多数出演。最近では、番組のMCも務めるように。2020年には、映画『種まく旅人~華蓮のかがやき~』が日本で公開予定
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親切心に、遠慮なし! 台湾人の温かさが最大の魅力
3泊4日の台湾一人旅をきっかけに「台湾に移住することを決めた」という大久保さん。彼女は台湾の魅力を次のように語る。
「首都の台北は都会なんですが、ノスタルジックな街並みも残っていて、どこか懐かしい気分に浸れます。小籠包や火鍋など、日本人にも人気の美味しい食べ物がたくさんあるし、夜市で現地のストリートフードを食べるのも楽しい。エステやマッサージもお手頃なので気兼ねなく行けますよ」

台湾の街並み
また、台湾の最大の魅力は「台湾の人の温かさ」だと大久保さんは言い切る。
「ちょっとお節介なくらいに、親切な方が多いんです。遠慮がないから最初はびっくりするかもしれませんが、私はその優しさにたくさん助けられました。だからこそ、今まで台湾で仕事をしてこられたと思っているんです」
そんな大久保さんが考える、2泊3日の女子旅ベストプランとは……? 日本出発から帰国までのモデルコースをご紹介!
Day1
食べて、祈って、また食べて!
【朝7時~8時ごろ】
羽田or成田空港を出発!
約3時間のフライトで、台湾に到着。弾丸旅なら朝一の便での出発がオススメ。台湾時間の午前11時前後に到着するので、ホテルに荷物を置いて、ランチへと繰り出そう(台湾と日本の時差は1時間)。
台北にアクセスが良いのは、台北桃園国際空港か、松山空港のいずれかだが、より台北の中心地に近いのは松山空港だ。

台北市内により近いのは、松山空港(松山機場)
「松山空港は台北市内なので、市内の宿泊先までならだいたい車で10~15分ほどで到着すると思います。また、桃園空港から台北駅までは電車(空港MRT)で40~50分程度なので、こちらも移動には便利ですね」(大久保さん)
日本と比べてお手頃なタクシーもたくさん走っているため、荷物が多いときはタクシーを使うのもいいだろう。
【12時ごろ】
牛肉麺専門店の『史記正宗牛肉』でランチ
地下鉄(MRT)行天宮駅から徒歩約5分のところにある、『史記正宗牛肉麵』(シージーゼンゾンニョウロウミェン)は、2002年のオープン以来、地元民、観光客ともに絶大な人気を誇る牛肉麺専門店。牛肉麺は台湾の定番料理なので、旅行中に必ず食べておきたい!

「このお店の一番人気は真っ赤なスープが特徴的な『紅焼牛肉麺』です。微・小・中・大と4つの辛さから選べます。ピリ辛なスープに牛肉の旨味がしっかり染み渡っています」(大久保さん)
「私の個人的ナンバーワンメニューは、白濁スープの『清燉牛肉麺』。日本の豚骨スープのような見た目ですが、味はさっぱり。よく煮込んであるので、牛肉もすごくやわらかくて、口の中でとろけます」(大久保さん)
【13時ごろ】
行天宮でお祓い&仕事運アップを願う
『史記正宗牛肉麵』から徒歩約15分のところにある行天宮は、三国志で有名な「関羽」が奉られていることでも有名な台湾の寺院。文武に秀い出た武将を祀っているとあって、仕事運アップのパワースポットとして人気だ。

出典:台湾観光協会
また、「行天宮でぜひ体験してみてほしいのは、『収驚(ショウジン)』です」と大久保さん。
「『収驚』とは、驚いたときに体から抜けた魂魄(こんぱく)を体に戻すお祓いでです。不安を感じたり、心がザワザワするときに台湾の人はここへやってきて、平穏な心を取り戻します」(大久保さん)
【14時ごろ】
日本語ができる占い師も多数!「占い横丁」で盛り上がる
行天宮から徒歩すぐのところにある占い横丁。地下道の中に、本格的な占いのお店がずらりと並んでいる。

手相占いや生まれ年などからその人の運命を導く「四柱推命」だけでなく、「米粒占い」「亀占い」「小鳥占い」など日本人には馴染みのない占いを体験できる店舗も多数。値段は500元(約1800円)くらいのお店が多く、日本語の通訳さんもいるそうだ。
「仕事運に恋愛運、占ってくれるものはさまざま。友達と一緒にここに行くと、すごく盛り上がります。当たる、当たらないという結果よりも、占い師から言われたことに対してワイキャイ言うのが面白いんですよね」(大久保さん)
【15時~19時ごろ】
観光客で賑わうおしゃれタウン「永康街」をぶらり散歩
お次はおしゃれなカフェや雑貨屋、アパレルショップに人気レストランがひしめく若者の街、「永康街(ヨンカンジェ)」へメトロで移動。最寄りはMRT東門駅。
日本人にも小籠包の有名店『鼎泰豐(ディンタイフォン)』の本店も永康街にある。その他、牛肉麺、刀削麺、餃子、魯肉飯、中国茶、台湾かき氷など、各ジャンルで人気ナンバーワンの店が集まっている。
「観光で歩き疲れたら、足つぼマッサージを受けてみるといいですよ。日本語ができるスタッフがいるお店も多いので、安心です」(大久保さん)
買い物にマッサージに、思う存分楽しんだら、気になったお店で夕飯もいただこう。
【20時ごろ】
地元の人に大人気、「臨江街観光夜市」でまだまだ食べる!
台湾に夜市は数あれど、台北を代表するランドマークタワー『台北101』からすぐの『臨江街観光夜市(リンジャンジエグアングアンイエシ)』(別名、『通化街夜市』(トンファアイエシ))はローカルから支持されるちょっと通な夜市。最寄りはMRT「信義安和」駅。
観光客でごった返す『士林夜市』や『饒河街夜市』に比べるとコンパクトで知名度も低いが、台湾ならではの美味しいモノがたくさん食べられる。
「私がこの夜市にあるお店の中で特にオススメしたいのは、路上に入ったところにある『御品元傳統手工元宵(ユーピンユエン)』の『冰火湯圓(ビンフォオタンユエン)』です。もちもちの温かいお団子に、ひんやりしたかき氷。その上に、金木犀のシロップがかかっています。香りがすごく良くて、優しい甘さ。季節問わず現地の人たちが集まるので、店はいつも賑わっています」(大久保さん)
また、臨江街観光夜市からすぐの『于記杏仁豆腐(ユージーシンレンドウフ)』では、杏仁ミルクをかけて食べる杏仁豆腐が大久保さんのイチオシ。「杏仁好きにはたまらないと思う」と太鼓判をおす。
スイーツまでしっかりいただいたら、1日目は終了!ホテルでゆっくり休もう。
Day2
九份までプチトリップ! ノスタルジックな台湾を満喫
【8時ごろ】
台湾流の朝ごはん「豆漿」でローカル気分を味わう
台湾人の食事は基本的に外食。朝ごはんも外で買って会社や学校で食べるのが普通だという。また台湾流の朝食の定番と言えるのが、「豆漿(ドウジャン)」だ。
「台北随一の人気店は『阜杭豆漿(フーハンドウジャン)』ですが、個人的に穴場だと思うのは『永和豆漿大王(ヨンハァドウジャンダーワン)』というお店。豆漿は、肉やエビの出汁がきいた豆乳ベースのスープ。にがりが入っているので、出来立ての豆腐のような感じがします。そこに、揚げパンやザーサイなどを入れて食べます。栄養たっぷりでヘルシーなところもお気に入りです」(大久保さん)
【9時ごろ】
人気の台湾式シャンプーで気分スッキリ!
だるさや疲れが抜けない人は、台湾式のシャンプーをぜひ体験してみてほしい。首肩周りのマッサージから始まり、座ったままでヘッドマッサージを兼ねたシャンプーがスタート。
「台北には台湾式シャンプーが体験できる美容院がたくさんあります。『PRO CUTTI』や『小林髪廊總店(シャオリンファーラン)』は有名なチェーン店。泡だらけにした髪をピーンと立たせたり、分けたりと、シャンプー中に変てこな髪型になる瞬間があるのが面白い。友達と一緒にバシバシ写真を撮って遊んでください」(大久保さん)
【10時半ごろ】
台湾発のセレクトショップ『誠品生活』でトレンドアイテムをチェック
最近、東京・日本橋にもオープンした『誠品生活』は、書店を中心に、さまざまな生活用品が揃う大型のセレクトショップだ。

「おしゃれなコスメや雑貨、洗練されたパッケージのお菓子やお茶など、お土産にぴったりなアイテムも豊富。台北市内にいくつも店舗があります」(大久保さん)
【12時ごろ】
バスに乗って九份へ。『千と千尋の神隠し』の世界に迷い込む
初めての台湾なら、ぜひ訪れておきたいのが『千と千尋の神隠し』の舞台としても有名な九份(きゅうふん)。台北市内からは複数路線バスが出ていて、1時間ほどで到着する。
九份は石畳の階段や登り坂が多いので、歩きやすい靴で行くのがベスト。
雑貨屋さんやお茶屋さんがずらりと並ぶ街並みを散策してみよう。日が暮れてきたら、『九份茶坊(ジョウフェンチャーファン)』で台湾茶をいただくのがオススメ。
さまざまな種類のお茶があるが、特に人気なのは『高山金宣茶』。優しい花の香りに癒される。
「店内の階段を下って通路を抜けると、絶好の写真スポットがあるんです。九份の街並みと提灯がきれいに撮れますよ」(大久保さん)
夜はタクシーを拾って台北に戻るのが楽チン。日本円で3000~4000円かかるが、40分くらいで市内に戻れる。
【19時ごろ】
酸っぱい火鍋「酸菜白肉火菜鍋」で野菜をたっぷりいただく
ノスタルジックな九份から戻ってくると、ちょうどお腹が空く頃。ヘルシーにお腹を満たしたいなら、酸菜白肉火菜鍋専門店の『圍爐(ウェイルー)』がオススメ。

出典:『台北ナビ』圍爐
「白菜をたっぷり入れたすっぱいお鍋、酸菜白肉鍋(スワァン・ツァイ・バイ・ロウ・グゥオ)がイチオシです。豚肉や魚介のお団子、葉物野菜などの具を入れて、15種の調味料とネギ、パクチー、ニンニクなどのトッピングの組み合わせで自分好みのタレを作って食べます」(大久保さん)
医食同源が根付く台湾。夏も冬も野菜もりもり、栄養たっぷりの温かいお鍋を食べる人が多いそうだ。
【21時ごろ】
ヘルシースイーツのお店『東區粉圓』で一日を締めくくる
満腹になった後は、夜風にあたりながら歩いて腹ごなし。デパートや小洒落たセレクトショップ、カフェ&レストランが立ち並ぶ台北の中心地、東区へ移動して、『東區粉圓(ドンチユーフンユエン)』でスイーツをいただこう。
ここで食べられるのは、かき氷やお汁粉などをベースに、豆花(トウファ)、タロイモ、ピーナッツ、きくらげ、さつまいも、タピオカなど、好きなものをトッピングしていただく素朴なスイーツ。
「私が好きなのは、歯応えが楽しいキクラゲと、もちもちした食感で食べ応えがあるタロイモ。甘過ぎず、健康的なスイーツです」(大久保さん)
2日も、朝から夜まで食べて見て遊んで大満喫。ホテルへ。
Day3
最終日は台湾最強の恋愛パワースポットへGO!
【8時ごろ】
朝の「光復市場」で南国ならではのフルーツを
2日間食べ続けてちょっと胃が疲れた3日目の朝は、あっさりフルーツを朝食にしてみよう。『台北101』タワー近くの『光復市場』に行けば、台湾ならではのトロピカルフルーツがたくさん売られている。その場でカットしてもらい、食べることも可能だ。
「フレッシュなライチが私のお気に入り。『國父紀念館』がある中山公園が近くにあるので、市場で買ったものをそこでゆっくり食べられます。タイミングがよければ、衛兵の交替式も見られるかも」(大久保さん)
【9時ごろ】
乾物屋さんが並ぶレトロな街、迪化街を散策
漢方や乾物、フカヒレやアワビなどの高級食材を扱うお店が立ち並ぶ「迪化街(ディーホァジェ)」は、台北市の中でも特にレトロな街並みを残すエリア。漢方の香りがふんわり漂う。
100年以上前からある建物が複数残っており、タイムスリップしたような感覚に。
「漢方ショップに行くと、今の自分の状態に合ったものを店員さんがセレクトしてくれます。体の内側からキレイになりたい、健康になりたい人はぜひ訪れてみてください。おやつにぴったりのドライフルーツなども、ここに行けばたくさん買えます。マンゴーやパイナップルなど、トロピカルフルーツが人気です」(大久保さん)
【10時半ごろ】
縁結びにご利益あり!『台北霞海城隍廟』へ
恋を叶えたい台湾女子がこぞって足を運ぶのがここ、『台北霞海城隍廟(タイペイシャハイチョンホアンミアオ)』。恋愛の神様である「月下老人」が祀られていて、縁結び、夫婦円満などの祈願に来る人たちで常に賑わっている。海外からの観光客も多いが、特に多いのが日本人なのだそう。

大久保さんによると、この廟にまつわる仰天の恋愛成就エピソードがたくさんあるのだとか。
「私の友だちがここでお参りした30分後に出会った人と恋に落ち、そのまま結婚したんです!」(大久保さん)
見事結ばれて結婚したカップルは、自分たちの結婚式の引き出物のお菓子を持って「お礼参り」にやって来る。そのお菓子は「縁起もの」ということで、参拝客が持ち帰ってもよいとされている。
【12時ごろ】
『阿城鵝肉』で台湾ラストの食事!ジューシーなガチョウ肉をいただく
台湾ではポピュラーな食材の一つであるガチョウ。フォアグラではなく肉を楽しむのが台湾流だ。『阿城鵝肉(アチョンオロウ)』は2019年の『台北ミシュランガイド』でビブグルマンに掲載された名店。お腹いっぱい食べても一人1000円くらいなので、お財布にも優しい。
「ジューシーでこってりしたお肉ですが、千切りの生姜と一緒にすることで、飽きずに食べられます。持ち帰りも可能なので、ビジネスマンが買って帰る姿もよく見掛けますよ。ビーフンもおすすめメニューの一つなので、ぜひ試してみて」(大久保さん)
【14時ごろ】
中山駅前の『誠品生活南西』でお土産をゲットしよう
2018年にオープンしたばかりの『誠品生活南西』は、MRT中山駅から徒歩1分の好立地にある。店舗は地下1階~地上5階の全6フロア(2019年11月時点)。台湾で話題の旬なテナントが勢揃いしている。Made in Taiwanのアイテムがたくさんあるので、お土産選びにはぴったり!
「栄養が豊富なガチョウの油の調味料が台湾では人気です。炒め物に入れたり、ラーメンに加えたりと使いやすいので、お土産にいかがでしょう?」(大久保さん)
【17時~】
また来るよ台湾! 余裕を持って日本へ帰国
復路の便も、台北市街から約5kmの松山空港にしておくと便利。夕方17時~18時に現地を出発する便なら、21時~22時くらいには日本に着く。無理せず夜はしっかり体を休め、明日からまた元気に出勤!
上記の通り、たった2泊3日でも、台湾ならこんなに盛り沢山の体験を詰め込んだ大満足の海外旅行が実現できる。食べて、祈って、またまた食べて……後悔は一切なし。食いしん坊な友達と一緒に、特別な週末をお過ごしあれ!
取材・文/石川香苗子 人物撮影/赤松洋太 企画・編集/栗原千明 画像提供/大久保麻梨子さん