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FEB/2020

Twitterで人気の心療内科医Dr.ゆうすけに聞く、他人に振り回されず自分ルールで生きる方法

「いつも他人に振り回されてしまう」「他人にあわせてばかりいて、損していると感じる」など、自分の意見がしっかり言えず、悩んでいる女性は多いかもしれない。

悩む女性

しかし、常に周囲に合わせてばかりいても、生きづらさは増していくばかり。どうすれば、他人のルールに縛られず、心地よく生きられるのだろうか。

『NOを言える人になる 他人のルールに縛られず、自分のルールで生きる方法』(アスコム)の著者であり、Twitterでは「Dr.ゆうすけ」として2万人以上のフォロワーを持ち、幅広い世代から人気を博す内科医・心療内科医の鈴木裕介さんは、「まずは、自分と他人の間にある境界線を意識し、守ることが大切」だと話す。

それは一体どういうことなのだろうか?

他人に振り回されてしまうのを回避する方法を聞いた。

内科医・心療内科医 鈴木裕介

内科医・心療内科医 鈴木裕介さん

2008年高知大学卒。内科医として高知県内の病院に勤務後、一般社団法人高知医療再生機構にて医療広報や若手医療職のメンタルヘルス支援などに従事。15年よりハイズ株式会社に参画、コンサルタントとして経営視点から医療現場の環境改善に従事。18年、「セーブポイント(安心の拠点)」をコンセプトとした秋葉原saveクリニックを高知時代の仲間と共に開業、院長に就任。また、研修医時代の近親者の自死をきっかけとし、ライフワークとしてメンタルヘルスに取り組み、産業医活動や講演、SNSでの情報発信を積極的に行っている
Twitter:@usksuzuki

他人に振り回されやすい人の特徴

鈴木先生によると、「自分が責任を持って守るべき領域」と、「他人が責任を持って守るべき領域」、この二つの間に境界線を引くことが苦手な人は、人に振り回されやすく、生きづらさを抱えてしまうという。

特に、お人よしな性格や、人に嫌われるのを恐れ過ぎる性格の人の中には、「自分が責任を持って守るべき領域」をラインオーバー(侵害)してくるのを許してしまう人も多く、以下のようなことが起こりやすい。

・他人(社会)が決めた「~は常識」「~は当たり前」「~するべき」といったルールを、絶対に守るべきものだと考えてしまう
・他人(社会)からネガティブな評価を下され、自分でも「自分はダメな人間だ」と思うようになってしまう
・他人(社会)から無茶な要求や不公平な取引を持ち掛けられたとき、対抗することができず受け入れてしまう

こうしたことが重なると、心や人生がその人にとって「良くないもの」「不快なもの」を中心に構成されやすくなってしまうと鈴木先生は言う。

黙って我慢する女性

さらに注意しなければならないのは、「ラインオーバーされやすい人は、ラインオーバーしやすい人でもある」ということ。

ラインオーバーされやすい理由は、他人との境界線の意識ができていないため。だからこそ、誰かにラインオーバーされた怒りやイライラを、無意識のうちに誰かの境界線を侵害することで解消してしまうそう。

つまり、自分がされて嫌なことを、無意識のうちに相手にもしてしまっている可能性があるということだ。

「自他の境界線」を明確にし、守るべき領域を知ろう

では、自他の境界線を知り、自分の領域を守るためにはどうしたらいいのだろうか。

「もしあなたが生きづらさを抱えていて、自分と他人の境界線がよく分からないと感じるなら、まずは他人からのラインオーバーに敏感になりましょう」(鈴木先生)

そのためには、自分の「快・不快」の感覚や、相手とのやり取りの跡に感じる“モヤモヤした気持ち”に注目してみることが有益だという。

例えば「バカにされたような気がする」「その言い方はないんじゃないかな」「息苦しいな」というネガティブな気持ちを感じたら、それを認めて受け入れるところから始めてみる。

すると、だんだん、自分は何をされたくないのか、自分が何を心地良いと感じ、何を求めているかが分かり始め、「自他の境界線」と「守るべき自分の領域」が明確になる。

それこそが、他人からのラインオーバーを防ぎ、自分の心や体、生活を守り、自分のルールで人生を生きるための重要な一歩なのだ。

断る女性

その上で、次にやるべきことは、ラインオーバーを意識して行動すること。

例えば以下のような例が挙げられる。

(1)ラインオーバーを繰り返す相手のことは、「NO」の棚に分類する
「第三者に相談したり、自分の気持ちを伝える努力をしたにも関わらず、何度もラインオーバーを繰り返してくる相手のことは、心の中の「NO」の棚に入れて物理的にも距離を置きましょう」(鈴木先生)

(2)時には他人を嫌ったり、悪口を言ってもいい
「身近な人を嫌いになってはいけない、人とは仲良くしなければならない、そんな思い込みやルールから一度離れてみましょう。自分の気持ちに蓋をしないことが大事です」(鈴木先生)

(3)心が弱っているときは、自分をジャッジする人から離れること
「強い言葉や感情を露にする人、一方的なアドバイスをしてくる人からは距離を置きましょう。逆に、自分の人生や考えをありのまま肯定してくれる人と意識的に会うこともオススメします」(鈴木先生)

「信頼できる人」と会い、自己肯定感を高めよう

また、他人に振り回されず、自分の判断軸を大事にしながら生きていくためには、「自己肯定感も大切です」と鈴木先生は続ける。

「自己肯定感とは、たとえ欠点だらけでも、誇れるものがなくても、そんな自分自身を丸ごと受け入れ、愛することができる感覚のことです。

自己肯定感があると自分で自分を責めなくなり、失敗しても『まあいいや』『何とかなるだろう』と思えるようになります」(鈴木先生)

一般的に、日本人女性には自己肯定感の低い人が多いと言われている。では、どうすれば自己肯定感を高め、自分に自信を持つことができるのだろうか。

鈴木先生は、「自分を一方的にジャッジせずに自分の欠損や欠点を認めてくれる、信頼できる人の存在が不可欠です」と話す。

信頼できる相手
自己肯定感を育む3つの必要事項

(1)一人でも二人でも、自分を欠点ごと受け入れてくれる、信頼できる他人がいること(他人への信頼)

(2)そのような他人が存在する「世界」そのものを信頼し、世界とのつながりを感じ、「世界は決して怖くない」「自分は世界とつながっており、一人ではない」と思えること(世界への信頼)

(3)そのような他人と世界の存在を拠り所にし、「自分は自分であって大丈夫」という、自分自身への信頼感を抱くこと(自分への信頼)

「本当に信頼できる人」と出会うためには、多くの人と関わり、心のセンサーを研ぎ澄ませて自分にとって心地の良い人はどんな人なのか、逆に近付いていけない人はどんな人なのかを少しずつ学ぶ必要がある。

その先に、もしかすると「本当に信頼できる人」との出会いが待っているかもしれない。

「自他の境界線を明確にし、ラインオーバーに敏感になること。そして、自己肯定感を高めること。これらを実践することができれば、きっと嫌なことや納得のできないことにはっきり『NO』を言える人になれるはずです」(鈴木先生)

他人のルールに縛られず、自分のルールで生きる。一歩ずつそこに近づいていけば、今感じている生きづらさも少しずつ解消されていくはずだ。

文/河西ことみ(編集部)


NOを言える人になる

【書籍情報】
NOを言える人になる 他人のルールに縛られず、自分のルールで生きる方法
自分のルールで生きるためにあなたがすぐにNOを言うべきものは、日常にあふれている。
例えば職場の不毛な人間関係、嫉妬や足の引っ張り合い、会社が求める成功像。こうした人々、会社、社会にどうNOを言うべきか。そして、どうすればあなたがあなただけのルールで生きられるようになるかを解説している。

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