夏の装いに華やぎをプラス! 大人のプリントワンピ着まわし術
ファッションは自分流に楽しみたいから、目先の流行に振り回されたくない。でも、新トレンドのエッセンスは押さえておきたい。そう思っている働く女子は多いハズ。そんな気持ちに応えて、ファッションジャーナリスト・宮田理江が「これだけは見逃せない」という旬のおしゃれトレンドを解説し、明日からの着こなしを引き立てるお役立ちテクニックを提案します。オフィスやプライベートでのスタイリングに生かせる知恵とスキルをあなたにレコメンドします。
迷える大人たちのための「しあわせ探し」
働く女性にとって映画は身近な存在。仕事が終わってまったりDVDを見たり、週末には映画館に行ったり。実は、映画には使える着こなしや旬のファッションがいっぱい。映画を満喫するのと同時に、オフィスやプライベートで取り入れられるおしゃれのコツを学んでみませんか?
映画『しあわせはどこにある』は主人公の、精神科医ヘクター(サイモン・ペッグ)が世界を旅しながら「しあわせ」の意味を追い求める、ユーモラスでハートウォーミングな物語です。実際にフランス人精神科医が書いた世界的ベストセラーが原作。ロンドンで精神科医として忙しく働き、悩める患者の相談を毎日親身に聞いていたヘクター。恋人クララ(ロザムンド・パイク)との関係も良好。でも、患者の訴えを聞き過ぎて、自分でも「しあわせって何だろう?」と次第に疑問を感じ始めます。このままではいけないと思い立ったヘクターは、世界を巡る旅に出発。中国やチベット、アフリカ、アメリカを回って、旅先でたくさんの素敵な人達と出会います。
まじめに働いていると、ふとした瞬間に「私はなぜこの仕事をしているのだろう」とか、「こんな生き方で本当によかったのかなあ」といった疑問がわき出てくることも。こういう哲学的な悩みにうまく向き合い、自分なりの答えを探し当てるのも、キャリアを育てる大事なステップ。悩み方を間違えると、せっかくのキャリアを投げ出してしまうことにもなりかねません。精神科医のヘクターはその道のプロのはずですが、その彼でさえブレたり戸惑ったりの繰り返し。でも、旅を続けるうちに、彼は本当の「しあわせ」が割と身近にずっとあったことに気付き始めます。
悩めるヘクターを温かく見守り、旅に送り出すクララは都会的なワンピースの着こなしがお上手。ロンドンで暮らす、気立てが良くて仕事もできるクララのキャラクターを、程よく主張のあるワンピが印象付けています。子どもっぽくない柄を配した大人顔ワンピは品格や落ち着き、自信などを漂わせてくれるから、着こなしを上達させたいアイテムの筆頭格と言えるでしょう。
テクニックや遊び心を詰め込んだ大人プリントワンピ
伸縮性に富むジャージー生地のワンピースはボディーにやさしくフィット。フェミニンな曲線ラインを描き出してくれます。ノースリーブのミニワンピはガーリーに見えがちですが、黒をベースに白いモチーフをあしらったモノトーン系であれば、大人っぽい表情に落ち着きます。
ダイナミックに模様を配したプリントワンピは、着こなしがさっぱりしていく時季にも華やぎを添えるから、夏場にこそ頼もしい存在になるでしょう。涼やかなグリーンやブルーを迎えれば、サマールックらしく整えられます。異なる柄を1着にミックスしたマルチモチーフもお目見えしています。複数のムードが同居する分、1枚で着ても、味わい深い着映えに仕上がります。
ワンピースは名前が示す通り、1枚仕立ての服ですが、左右で全く質感の異なる布を使ったアシンメトリータイプは意外感たっぷり。ドラマチックなアンバランス感がおしゃれな着姿に導きます。スカーフを垂らしたかのようなだまし絵風ワンピはいたずらっぽい雰囲気。薄着でさっぱりして見えがちな夏ファッションに深みが生まれます。1枚でレイヤードルックに見えるうれしい仕掛けです。
オンでもオフでも重宝するワンピは、働く女性にとって強い味方。無地のワンピはシックに映りますが、大胆に柄をプリントしたデザインは、さまざまなキャラクターイメージをまとわせてくれます。デザインのバリエーションが広がっているので、さらに自在の着こなしを楽しんでみてはいかが。
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