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OCT/2015

「検診を受けてるからOK」ではない!? 働く女性が見落としがちな婦人科系疾病“危険シグナル”

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「検診を受けてるからOK」ではない!? 働く女性が見落としがちな婦人科系疾病“危険シグナル”

北斗晶さんの乳がんのニュースが話題になった。検診を受けただけで安心してはいけないということを、北斗さんの事例から多くの女性たちが学んだはずだ。しかし、仕事が忙しい働き盛りの女性ほど、自分の体のケアを怠りがちになるもの。

そんな現状に対し、成城松村クリニック・松村圭子先生は、「自分の体の変化を感じたらすぐに病院に来てほしい。気になる症状は絶対に放っておいてはダメ」と警鐘を鳴らす。

「本来アラサー世代は、生理痛や経血の量も安定し、体調に関しても、何もせずとも元気でいられる時期です。でも、初潮を迎える時期の低年齢化や妊娠出産年齢の高齢化などにより、生涯に経験する生理の回数が増え、婦人科系の疾病にかかるリスクは大きくなっています」

現代女性というだけで、婦人科系の疾病にかかる可能性は高くなっているという。特に30~40代の女性がかかりやすい婦人科系の疾病は、乳がん、子宮内膜症、子宮筋腫、PMS(月経前症候群)、子宮頸がんの5つだそう。これらの病気は早期発見が大切だが、悪化させる前に見逃してはいけないシグナルとはどんなものなのだろうか。

病気別に見る、早期発見のために知っておくべき“危険シグナル”
【1】乳がん

シグナル1:乳房に硬くて位置が動かないしこりがある
シグナル2:乳房の形が左右で違う
シグナル3:乳首から血の混じった分泌物が出る

乳がんは、女性がかかるがんの中で罹患率トップ。痛みなどの症状はあまり表れないが、もしかかってしまった場合に体に現れる分かりやすいシグナルは3つ。しこり、見た目の変化、乳首からの分泌物だ。

「しこりといっても、触ると表面が滑らかで、逃げるように動くしこりは乳腺線維腺腫と呼ばれる良性のものである場合が多く、アラサー世代によく見られるもの。注意すべきは、触ったときに硬く、位置が動かないものです。また、見た目の変化については、『えくぼ』のようなくぼみができたり、皮膚が引っ張られるようになったりしていることが多い。乳首から血の混じった分泌物がある場合も、乳がんの可能性が高いので放っておくべきではありません」

同時に両方の乳房にがんができることはまれなため、「左右の乳房で見た目が変わってきたと感じたときも要注意」だという。

「乳がんは、がんの中でほぼ唯一自分で発見できるがんであり、定期的な自己検診で早期発見できる病気」と松村先生。お風呂あがりに自分の乳房の見た目をチェックしたり、乳房にしこりがないか定期的にチェックすることで、より小さな段階で見付けられるはずだ。

【2】子宮内膜症

シグナル:痛み止めを飲んでも効かないレベルの生理痛がある

子宮内膜症は、子宮の内側にしか存在しないはずの子宮内膜やそれに似た組織が、卵巣や腹膜といった子宮以外の場所で増殖と剥離を繰り返す病気。この病気の最大の特徴は、ひどい生理痛だ。

「痛み止めを飲んでも効かないレベルの痛みがある人は要注意です。痛み止めは痛みのピークが来る前に飲むのがコツですが、飲んでも効かない、薬が効いている時間が以前と比べて短くなってきた、飲む回数や量が増えてきたといった変化を感じた場合には、一度病院で診てもらった方がいいでしょう」

生理がある限り進行してしまうのが子宮内膜症であり、悪化すると不妊の原因にもなりうる。仕事に支障をきたすほどの痛みがある場合は、迷わず病院へ行こう。

【3】子宮筋腫

シグナル1:生理痛がひどくなってきた
シグナル2:昼用ナプキンが1時間持たないほど経血の量が多い
シグナル3:貧血がある

子宮筋腫は、子宮の筋肉の一部がこぶ状に変化してできる良性腫瘍を指す。生理痛の悪化や、経血の量が多くなるという症状が現れるのが特徴だ。

「毎月の生理が理由で貧血になることは通常ありません。健康診断で貧血を指摘された、昼用のナプキンが1時間もたないという人は、子宮筋腫を疑うべきです」

生理痛の重さや経血量は他人と比べることができないため、多くの女性がつらい症状を我慢してしまいがちなのだとか。1日に使うナプキンの量が増えていないか、以前と比べて貧血ぎみになっていないか、自己チェックしてみよう。

【4】PMS(月経前症候群)

シグナル:“仕事に支障が出るほど”のイライラ・不安・感情の起伏がある

生理が始まる3~10日前あたりに、ホルモンの急激な変動によってもたらされる不調のこと。乳房痛や下腹部痛のほか、イライラなどの精神的な症状に苦しむ人が増えている。

「PMSから大きな婦人科系の病気に進行することはありません。ただし、PMSに苦しむ人はホルモンの変動に弱いため、更年期にも同様の症状に苦しむ可能性があります。『生理前は誰でもイライラするもの』とあまり深刻に考えない人も多いですが、日常生活や仕事に悪い影響が出ていると感じるレベルなら、病院で治療することをオススメします」

イライラが募って自己嫌悪に陥ってしまうと、うつ病などの精神疾患をまねいてしまう危険性もあるため、PMSも甘く見ることはできない。

【5】子宮頸がん

シグナル:初期はほとんどなし!

若い世代に増えているがんで、「20代後半から一気に患者数が増える」と松村先生。性交渉の経験がある女性であれば、誰でも発がんリスクがあるという。

「実は子宮頸がんは、初期には身体的な症状がほとんどありません。なので、検診を定期的に受けなければ早期発見できないがんだと言えます。ですが、がん検診を受けていれば、前がん状態から発見することができます」

多くの人がかかる可能性のある病気でも、初期にはシグナルがないものもある。「自分は大丈夫だろう」という根拠のない自信は持たず、定期的に検診を受けることを忘れてはならない。

婦人科検診を受けても自己チェックは忘れずに!

婦人科系の病気、特に子宮頸がんや乳がんに関しては、自治体によっては無料、または安価で検診が可能だ。しかし、北斗晶さんの乳がんのように毎年検診を受けていても見つけられなかったということが話題になると、検診に対する疑問も湧いてくる。

「乳腺が豊富なアラサー世代の場合、マンモグラフィーで検診をすると全体が白く写ってしまい、がんを見つけにくいこともあります。一方、エコーも絶対に見落としがないとは言い切れません。ただ、“見落とされる可能性”よりも、検診によって早期発見できる可能性の方が高いことを知ってほしい」と、松村先生は念を押す。

定期的に検診を受けた上で、自分の体に興味を持ち、観察を続けることが婦人科系の疾病を悪化させないコツだ。子宮頸がんや乳がんも、初期であれば9割以上が治る時代。必要以上に怖がらず、体からのシグナルを察知したらすぐに婦人科や乳腺外科へ。自分の体の変化に敏感でいれば、これから先の美と健康を守っていくことができるはずだ。

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【お話を伺った方】
成城松村クリニック院長 婦人科医・日本産科婦人科学会専門医
松村圭子さん

広島大学附属病院等の勤務を経て2010年に開業。婦人科系の不調改善、エイジングケアなどに特化した専門クリニックの院長として、日々多くの女性たちの診療を行うかたわら、テレビや雑誌等でも活躍。女性のトータルケアをサポートし、西洋医学だけでなく、漢方やサプリメント、オゾン療法、高濃度ビタミンC点滴療法なども積極的に治療に取り入れている
■成城松村クリニック:http://seijo-keikoclub.com/

取材・文/朝倉真弓

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