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APR/2015

妊娠しないとリスクが高まる!? 現代のアラサー女子が婦人科系の病気にかかりやすいワケ

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イクメン適性度チェック
「7の倍数は女の体の変わり目」。そんな話を耳にしたことがある人は多いのではないだろうか。でも、実際に女性の体はどう変わるもの? アラサー世代が気を付けるべき女性ならではの病気とは何なのだろうか。婦人科医として多くの女性たちを診察してきた成城松村クリニック・松村圭子先生にお話を伺った。

アラサー世代にとってリスキーな婦人科系の病気とは?

「30歳前後の女性たちの中には、自分たちの体質が20代前半のころと比べて変わってきたことを気にされている人も少なくないと思います。でも、医学的に見れば、20代と30代の体に大きな違いはなく、どちらの世代も健康的に過ごせて当たり前の時期です。ただ、年齢を重ねることによって子宮内膜症や子宮筋腫などの婦人科系の病気になるリスクは高まります。また、PMS(月経前症候群)などの症状に悩む人も多く出てきます」

と、松村先生。アラサー世代がかかりやすい婦人科系の病気として挙げられた子宮内膜症、子宮筋腫、PMSとは、具体的にどのような病気なのだろうか。

【1】子宮内膜症
子宮の内側にしか存在しないはずの子宮内膜が、卵巣や腹膜といった子宮以外の場所で増殖と剥離を繰り返す病気。卵巣の中に子宮内膜症ができた場合、そこに血液がたまり、卵巣が腫れてきてしまう。

「月経時の強い痛みがこの病気の特徴ですが、『生理痛の症状が変わっただけ』と重く考えない人も多いです。本来、加齢によって生理痛がひどくなる可能性は低いので、何らかの原因があると思ってください」

【2】子宮筋腫
子宮筋腫は子宮の筋肉の一部がこぶ状に変化してできる良性腫瘍。それ自体が生命を脅かすものではないものの、放置し続けると1kgを超えるような大きさになってしまうことも。

「この病気にかかった時には月経時の出血量が増えて、貧血にもなりやすくなります。ただ、経血量は他の人と比べ難いため、発見が遅れることも。目安として、昼用のナプキンが1時間もたないという人は要注意。一度病院で診てもらった方が良いでしょう」

【3】PMS(月経前症候群)
月経が始まる前の3~10日前後の間にホルモンの急激な変動により、倦怠感、イライラ、憂鬱、情緒不安定などの心の症状、顔や手足のむくみや睡眠障害、乳房痛や下腹部痛などの体の症状がでる。

「普段ならば何でもないことにイライラして人間関係に支障をきたすことがあったり、『自分の性格が悪いのでは…』と自己嫌悪に陥ってしまう人も多いです。ひどくなるとうつ症状につながることもあるので、単なる気分の変調と思って放っておかないようにしましょう」

妊娠していない女性ほど
実は婦人科系の病気にかかりやすい!?

では、これらの病気がアラサー世代の女性に多い理由はなぜなのだろうか。

「子宮内膜症と子宮筋腫に関しては、現代人女性が一生涯のうちに生理を迎える回数が増えて、エストロゲンという女性ホルモンにさらされる期間が長くなっていることが原因」と松村先生。

エストロゲンは、生理周期とともに女性の体内で分泌されるホルモン。子宮内膜症や子宮筋腫といった病気は、このエストロゲンが多い体内環境で起こりやすいと言われている。

「現在、女性が初潮を迎える年齢は12歳前後で、昔より早くなっています。また、第一子の出産平均年齢は30歳を超えていて、妊娠によって生理がストップする時期も遅くなっています。そもそも子どもを産まないという女性も少なくありません。10代後半~30代で複数回の出産を経験することが一般的だった戦前のころと比較すると、現代の20~30代女性たちは生涯のうちに生理を経験する回数が格段に多いのです。その分、エストロゲンの影響を受ける期間も長くなっている。これは、女性史上最大の危機とも言えますよ。私たちの祖母の世代は人生で経験する生理の回数はだいたい50回くらいだったと言われていますが、今どきのアラサー世代の女性たちは、もう200回くらい生理がきている。子宮や卵巣に異常が出てもおかしくないのです」

また、PMSに関しては、ストレスや緊張、疲労が蓄積されると症状が強く表れやすくなるそう。残業続きで無理していたり、仕事で強いプレッシャーを感じているアラサー世代は要注意だ。

「30代に近づくにつれて生活環境に変化があり、ストレスを感じるようになる女性は多いものです。こうしたさまざまな心への負担がPMSの要因になることがありますね」

婦人科検診は自分への投資!
習慣のない人は誕生日月に行くのがオススメ

では、アラサー世代がかかりやすい子宮内膜症、子宮筋腫、PMSなどの婦人科系の病気。未然に防ぐことはできないものなのだろうか。

「正直なところ、子宮内膜症と子宮筋腫に関しては、自分の努力で発症を防ぐのが難しい病気です。先ほども申し上げたように、どんなに健康的な人であっても生理の回数が増えるほど、そのリスクが高まってしまうのです。ピルを服用して排卵を止めるという方法もありますが、専門医と相談しながら試してもらいたいですね。PMSに関して言えば、自分なりのストレス解消方法を身に付けておくことも大事ですが、やはり『いつもと生理前の様子が違ってきたな』と思ったら、すぐに専門医に相談すること。何にせよ、これらの病気は早めに発見することが大切ですから、年に1回の婦人科検診を必ず受けるようにしていれば、大事には至らないはずですよ」

婦人科検診というとかなり費用がかかるイメージもあるが、例えば子宮頸がん検診など、自治体によっては無料または安価で検診可能なところもある。自費でも3000円~5000円程度で受けられる病院・クリニックが多いそうだ。加えて、超音波検査も受ければ、子宮筋腫や卵巣のう腫などがあるかどうかもチェック可能。

「婦人科検診にいく習慣が全くないという人は、年に1回、自分の誕生日月に検診に行くようにするといいですよ。婦人科検診は自分へのプレゼント。長い目で見たときに、自分の健康と美容の両方を守る投資になります」

自分の体の変化に敏感であること、そして定期的な検診を必ず行うこと。この二つを実践していけば、婦人科系の病気で健康を害するリスクはかなり抑えることができる。仕事を続けて自分の人生を思う存分謳歌するためにも、ぜひ意識しておいてほしい。

 成城松村クリニック院長 婦人科医・日本産科婦人科学会専門医 松村圭子さん

成城松村クリニック院長 婦人科医・日本産科婦人科学会専門医 松村圭子さん

広島大学附属病院等の勤務を経て2010年に開業。婦人科系の不調改善、エイジングケアなどに特化した専門クリニックの院長として、日々多くの女性たちの診療を行うかたわら、テレビや雑誌等でも活躍。女性のトータルケアをサポートし、西洋医学だけでなく、漢方やサプリメント、オゾン療法、高濃度ビタミンC点滴療法なども積極的に治療に取り入れている ■成城松村クリニック:http://seijo-keikoclub.com/

取材・文/柏木智帆

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