20 JUN/2016

「結婚したい未婚女子は今すぐ実家暮らしをやめなさい!」FPが教える30歳までに一人暮らしをしないことのリスク【FP監修】

高山一恵さん
お金のプロに聞きたい!
働く女性のマネーのお悩み相談室

仕事をしている女性であれば、自分の収入や貯金、保険や税金のことなど、お金のことで一度は悩んだことがあるはず。そこでこの連載では、女性から大人気のファイナンシャルプランナー・高山一恵さんに、読者の皆さんから寄せられたマネーのお悩み相談に乗っていただきます! 自分のお金を賢く貯める・増やす・使う術を学びましょう

ファイナンシャルプランナー(CFP®認定者・1級FP技能士)
マネーマネジメントコーチ、DCプランナー
高山 一恵(たかやま・かずえ)
1974年生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、株式会社エフピーウーマンの設立に参画し、10年間取締役を務め、退任。その後、2015年に株式会社Money&Youの取締役へ就任。女性FPと女性をつなぐマッチングサイト「FP Cafe」の事業に注力。また、全国で講演活動・執筆活動、相談業務を行い、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。明るく、親しみやすい性格を活かした解説や講演には定評がある。著書に『35歳までにはぜったい知っておきたい お金のきほん』(アスペクト)など多数
マネーのお悩み相談室

30代になっても実家暮らしの女性は未婚が多い!?
一人で両親の介護を背負うリスクも

今回のご相談者さんのような悩みを抱えている人は多いですね。私のところにもこのようなお悩みを抱えてやってくる方が少なくありません。私自身も長らく実家暮らしだったので、その便利さすごくよくわかります(笑)。仕事が忙しいのであれば、なおのこと、ご家族に食事を作ってもらったり、洗濯してもらったりできれば助かりますよね。

ただし、相談者さまもお分かりのこととは思いますが、親はいつまでも元気なわけではありません。高齢になればなるほど、病気や介護状態になるリスクも高まります。今まで多くの女性の相談にのってきましたが、30代を超えて実家暮らしを続けている人は結婚していないケースが多いのは事実です。頼れるパートナーがいない場合は介護と仕事の両立もよりいっそう大変になります。

結婚して自分の家族をつくって安心したいなら、1人暮らしをスタートして生活習慣を変えることを強くオススメします。それに、あなたが今いる家は、ご両親が築いたものです。誰かが築いたものの上で守られた生活を送っているだけでは、本当の意味で自立しているとはいえません。

年収350万円で賢く1人暮らしする方法

20代後半の女性で年収350万円であれば、平均年収程度です。どこのエリアに住むかにもよりますが、決して1人暮らしができないお給料ではありません。

ただし、余裕がある家計とはいえないので、固定費である家賃は手取り金額の25%~30%以内に収め、メリハリをつけたお金の使い方が大切になります。

1人暮らしをするメリットは、お金の管理を意識するようになること。結婚前にお金の管理がしっかりできるようになると、その後の結婚生活も金銭トラブルが少なく、円満な家庭生活が送れるでしょう。実際のところ、離婚理由にお金に関する価値観の違いを挙げる人は非常に多いものです。

今、実家を出ない理由はいくらでも見つかります。お金の負担も少なく、生活も楽。両親の側にいれば、寂しさを感じることもない。でも、そういう生活は長く続きません。親と物理的・精神的な距離を取り、自分の人生を自分の力で生きられるようになると、将来への不安も減少するのではないでしょうか。

できれば、具体的に「いつまでに」1人暮らしをするか目標を決めて、手帳に書き込んでみましょう。目標達成の期限を設けると、実現できる可能性が高まりますよ。