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FEB/2015

比べ合い地獄から抜け出そう! 「隣の芝が青く見える」気持ちを休める3つの処方箋

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比べ合い地獄から抜け出そう! 「隣の芝が青く見える」気持ちを休める3つの処方箋

大学時代の同級生が海外に出張している様子をFacebookで見てしまったり、同期の女性社員が大きな成果を上げて社内で表彰されたり。華やかな周囲の近況と比べて、つい自分の現状に劣等感を抱いてしまう女性も多いのでは? 他人に気を取られるあまり、自分の仕事がおろそかにしてしまっては本末転倒。とは言え、そう簡単に気持ちなんて切り替えられないもの。果たしてこんなとき、一体どうすればいいのだろうか。比べ合い地獄に陥る女性たちに向けて、脱出のヒントをまとめた『比べずにはいられない症候群』を著した精神科医の香山リカ先生に、悩める女性へのアドバイスを聞いた。

女性が比べ合い地獄に陥るのは、
世の中の評価基準が定まっていないから

比べ合い地獄から抜け出そう! 「隣の芝が青く見える」気持ちを休める3つの処方箋
比べずにはいられない症候群』 著:香山リカ/価格:1,512円(税込)/出版:すばる舎
結婚・恋愛、子ども、友人・親子関係、お金、仕事、向上心、メンタルの強さなど、日常で巻き起こるさまざまな「比べ合い」を考察。周りの雰囲気や他人の基準に振り回されずに、肩の力を抜いていろいろな視点から考えるためのヒントが詰まった一冊
そもそもこうした比べ合い地獄にはまるケースは、男性よりも女性の方が多いような印象がある。ついつい他人が気になってしまうのは、女性特有の原因があるのだろうか。

「最近では随分変わってきていますが、学歴や収入、仕事の肩書きなど、男性の方が評価の物差しがはっきりしていますよね。それに対して、女性は例え東大卒でも見た目が今ひとつだと『頭はいいけど美人ではないよね』なんて言われてしまいがち。評価の基準が定まっていないから、気持ちも揺らぎやすいし、世間の視線が気になってしまうんです」

結婚している人、していない人。子どものいる人、いない人。趣味が充実している人、してない人。組み合わせの数が膨大にあるからこそ、どうしても「ない方」ばかりに気を取られ卑屈になってしまう。結果、気持ちがふさぎこむと、仕事にも悪影響を及ぼしかねないから注意が必要だ。

「他人に目を奪われるあまり、自分の持ち味に目が向かなくなって、せっかくの良いところを捨ててしまうケースがあります。堅実さが持ち味の人が、派手な活躍をしている人を羨ましがって、無理に大胆なアピールをしようとする。あるいは、自分のやってきたことに自信がなくなって、卑屈な態度を取ったり、オドオドしたり、焦ってミスをしてしまったり。そうすると、結局は自分で自分の評価を下げてしまうことになりかねません」

だが、長年比べ合い地獄にどっぷり浸かっていると、その性質をすぐに克服するのは難しい。他人と比べて心がざわつきそうになったとき、気持ちを休める“処方箋”を香山先生に教えてもらった。

【処方箋1】
「うらやましい」と「なりたい」は別物だと理解する

例えばFacebookで友達のオシャレな部屋を見て、雑然とした自分の部屋が惨めに思えてしまうのも、よくあるパターン。だが、そこで卑屈になる前に、「よく考えてみてほしい」と香山先生はストップをかける。

「果たしてあなたは本当にモデルルームのようなキレイな部屋に住みたいのでしょうか? それよりも手を伸ばせば何でも届くような、物があふれ返っている部屋で暮らしている方が合っているから、そうしているって人の方が多いと思うんです。“うらやましい”と思うことと、“なりたい”と思うことは、全く違う。うらやましいなと思うことも、突きつめて考えてみると、そんなふうにしていないのは、要はやりたくないとか、やらなくてもいいと思っていることがほとんど。だからうらやましいって気持ちで心がモヤモヤするときは、本当にその人みたいになりたいのか、冷静にシミュレーションしてみるといいですよ」

確かにオシャレな部屋には憧れるけど、掃除に時間と労力を使うのも面倒くさい、というのが本音の女性は意外に多そう。「今やってないことは、そんなにやりたくないこと」と思うだけで、気持ちが何だか楽になる。

【処方箋2】
過去にさかのぼって原因を分析しない

「今の自分に引け目を感じるあまり、過去にさかのぼって、『あの時、ああしていれば』とあれこれ考える人もいますが、これはやめた方がいいですね。犯人探しのように、過去のいつの自分が悪かったのかを考えてもネガティブなことばかり思い出してしまいがち。そもそも周囲と差がついた原因を分析して次につなげようとしても、何が正しかったかなんて誰にも分からないし、そこから答えは出ません」

仕事の場面では、キャリアの棚卸しとして過去の分析を求められることが多いが、ここでは全くの逆効果なんだとか。

「同じ考えるなら、それよりももっと趣味の時間を増やしてみようとか、自分が幸せになることを考えた方がずっとオトクですよ」

【処方箋3】
一人の時間を大切にする

「基本的に他人からの評価って一過性なんです。そのときは気持ちいいけれど、本来は自分で自分を許したり受け入れたりできないと、いくら人から褒めそやされても何にもならないんですよね。だから、自分で自分に『よくやってるよ』『私だって頑張ってるじゃないの』とうまく褒めてあげる習慣を付けた方がいいと思います」

いいことがあると、ついついSNSで周囲にアピールしたくなるが、そうすると結局は「いいね!」の数にとらわれ、新たなモヤモヤの引き金になってしまう。あくまで大切なのは他者からの承認ではなく、自分からの承認なのだ。

 
他人との比べ合いをやめることで、「仕事にもいい影響はたくさんある」と香山先生は太鼓判を押す。

「余計なこと、したくもないことに対してムダな努力をしなくなるし、見栄を張るために選択を間違うこともなくなりますよね。あなたが相手に対して羨むところも、そこには影の顔や苦労がある。表面に出ていることがその人の全てではありません。そう思えば、比べ合うことなんて全く意味のないこと。それよりも自分の心の内を聞くことを大切にしてください」

 香山リカさん

精神科医・立教大学現代心理学部教授
香山リカさん

1960年北海道生まれ。東京医科大学卒業。豊富な臨床経験を活かして、現代人の心の問題を中心にさまざまなメディアで発言を続けている。専門は精神病理学。NHKラジオ第一「香山リカのココロの美容液」(金曜・夜9:30より)でパーソナリティーを務める。近著に『比べずにはいられない症候群』(すばる舎)、『幸福の胸のウチ』(東京書籍)、『悲しいときは、思いっきり泣けばいい』(七つ森書館)、『弱者はもう救われないのか』(幻冬舎新書)、『傷ついたまま生きてみる』(PHP文庫)、『ソーシャルメディアの何が気持ち悪いのか』(朝日新書)などがある
ニコニコ公式チャンネル「香山リカ医院」:http://ch.nicovideo.jp/kayama

取材・文/横川良明

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