ブルーマンデーを予防するために「休暇前日」にやっておくべき3つのこと【精神保健福祉監修】
“ブルーマンデー”という言葉もあるように、週末や連休など休暇明けの平日の朝は、「会社に行きたくない…」と何となく憂鬱な気分になりがち。休み明けから前向きな気持ちで仕事と向き合えるようになるには、いったいどうすれば良いのだろうか。精神保健福祉士の内山民子さんに、お話を伺った。
株式会社ハートセラピー 専属カウンセラー
精神保健福祉士・産業カウンセラー 内山民子さん
外資系企業の人事部にて人材教育や採用業務を経験した後、現職に。現在は、行政機関・IT企業社員相談室、EAP、精神科クリニック、大学相談室にてカウンセラーとして勤務。ハラスメント、メンタルヘルス、キャリアアップ、自己実現、人間関係等、年間50以上の研修・セミナーを実施
■株式会社ハートセラピーHP:http://www.heart-t.co.jp/
真面目な人が陥りがち!?
仕事への不安がブルーマンデーを招く
そもそも、「休み明けに気分が落ち込んでしまう人には、性格的な特徴がある」と内山さん。
「頑張り屋さんで真面目な人や、責任感が人一倍強い人などは、休暇明けに憂鬱な気分に陥ってしまう傾向があります。例えば、休みの日でも仕事のことが頭から離れず、休暇が終わりに近づくにつれて、『あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ……』と不安になってしまう、という女性に多いですね」
ちなみに、休み明けに憂鬱な気分に陥るかどうかは、休暇の長さは関係なく、仕事への不安感が影響していることが多いそう。
「『ブルーマンデー症候群』は基本的に、毎週休み明けに起こり得るものです。なので、うまく自分自身の気持ちをコントロールするための工夫を講じ、予防することが大切。そこでカギとなるのが、休暇に入る前日の行動なんです」
休暇前日に行うべき
ブルーマンデー予防法3つ
【1】休み明けのToDoリストを作成する
「休暇前日に休み明けの仕事の予定を明確にし、すべきことをToDoリストにまとめておきましょう。『週明けにはまず、●●をやる!』というように、やることをはっきりさせておくだけでもOK。そうすれば、頭の中に溜まった仕事のモヤモヤを整理できるので、休み中に仕事のことを思い出して不安になることが減り、休み明けに『あれも、これもやらないと…』という憂鬱な気分に陥りにくくなりますよ」
【2】緊張感の高い仕事を休み明けに入れない
「『重要な会議でのプレゼン』のような緊張感の高い仕事を休み明け早々に入れると、休み中も何だか落ち着かず、不安になりがち。憂鬱な気持ちを招く原因にもなるので、休暇明けすぐは軽めの予定を入れておくのがベター。特に午前中は、資料作成の時間に充てるようにするなど、休暇前にスケジュールを調整しておきましょう。仕事上やむを得ないケースもあるとは思いますが、自分のエンジンが少しずつかかるように調整しておくと、休み明けの朝の気分も軽くなります」
【3】デスク周りを整理整頓してから帰る
「休暇前日は、仕事をさっさと切り上げて飲みに行きたくなるものですよね。その気持ちはよく分かります(笑)。でも、自分のデスクを書類やファイルで散乱させたままにしたり、ゴミを残して帰るのはNG。休暇前にデスク周りを整えて帰宅することで、翌週にすべきことも自然と整理でき、頭の中もスッキリします。また、出社してすぐに目に入る自分のデスクが整えられていると、前向きな気持ちで仕事をスタートできる効果がありますよ」
意識的に“楽しみ”を見出してブルーな気持ちをコントロールしよう
また、「休み明けの憂鬱な気分を防ぐためには、“楽しみ”に目を向ける習慣を付けておくことも重要」と内山さん。
「どんな小さなことでもいいので、休み明けの日の“楽しみ”に目を向けるようにしてほしいと思います。例えば、朝食用に用意した大好きなパンのこと、友達と行くランチのこと。週末に買った新しい服や靴を着ていくときのことなどを考えるようにするのも良いですね。こうしたちょっとした思考の習慣付けで、ブルーマンデーだけでなく、普段から自分の気分の浮き沈みをうまくコントロールできるようになっていくはずです」
どうせ訪れると分かっている“ブルーマンデー”だからこそ、自分なりの効果的な対処法を見つけて、憂鬱な気分を未然に防いでいきたいもの。まずは今回紹介した3つの方法から、試してみては?