痩せたらキレイは大間違い! ミス・ユニバース・ジャパンを育てた女性が教える「美しくなるため」にすべきこと
以前、Woman typeでアンケートをとったところ、容姿に対する自信と仕事への自信は比例するという驚きの結果が出た。確かに真面目にコツコツ仕事をこなしているのに、自分を過小評価ばかりして、うつむきがちな女性は多いもの。これは、仕事だけに限らない。ダイエットに励んだり、オシャレやメイクの勉強をしたり、自分なりに一生懸命やっているのに、いつもダメなところばかりに目を向けネガティブになっている女性が世の中にはたくさんいる。どうすれば女性はもっと明るく美しく輝くことができるのか。2004年から8年間ミス・ユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタントとして多くの美女を育ててきたエリカ・アンギャルさんに、本当の美しさを手に入れるために必要な極意を聞いた。
日本女性の美意識は世界一!
でも大事なものが足りていない
「日本の女性の美意識のレベルは世界一。もちろん海外にもオシャレな女性はたくさんいますけど、ファッションやメイクに関しては世界でもトップレベルだと思います」
開口一番、エリカさんはそう太鼓判を押す。確かに日本の女性の多くは、毎月、ファッション誌でトレンドをチェックし、ダイエットにも気を配る。その勤勉さと感度の高さは、世界の美女を見てきたエリカさんも感心するほどだ。だが、エリカさんはそんな日本の女性たちに唯一足りないものがあると言う。
「それは自信です。私が思う一番の美しさは、内面の美しさ。健康でいること、ハッピーでいることから自信が生まれ、バイタリティーに満ち溢れる。その姿こそが本当の美しさだと思います。どれだけ外見を美しくしていても、エネルギーがなければ輝いているようには見えません」
その理由の一つとしてエリカさんが挙げたのが、間違ったダイエット観。それが美しさをさびつかせ、自信を半減させていると指摘する。
「痩せればきれいになると思いこんでいる方が多いですが、これは大間違い。美しさも魅力も人それぞれなのに、『もっと痩せなきゃ!』『目は大きくないとダメ』と、日本の女性はどうしてもみんなと一緒にしたいと考えてしまいがち。大切なのは他人と比べることではなく、自分の魅力を見つけること。自分らしくありのままでいることが、本当の美しさを引き出す第一歩だと私は思います」
実際、エリカさんはミス・ユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタントとして、ファイナリストを指導した際、5~6キロ体重を増やすよう指示をしたこともあるのだとか。とは言え、いきなりありのままの自分を受け止めて自信を持とうとしても、そう簡単にはいかない。自分自身のマインドチェンジをしていくために、何をしていけばいいのだろうか。
自信を持つために必要なのは、
「食事」と「姿勢」
そこでエリカさんが挙げたのが、食生活の重要性だ。カロリーを気にして食事を控えめにしたり、仕事が忙しいあまりつい夕食をコンビニや外食ですませてしまうことも多いが、脳内の神経伝達物質やホルモンの働きは食事によって大きく左右される。つまり、何を口にするかで、メンタルにも多大な影響がもたされるのだ。
「例えば、化学的に精製された油やマーガリン、ショートニング、加工食物油脂に含まれているトランス脂肪酸。これは鬱病やイライラの原因になると言われています。ハッピーな気持ちでいるためには、トランス脂肪酸は大敵。マーガリンやマヨネーズ、菓子パンやケーキ、インスタント食品などトランス脂肪酸が含まれている食品はできるだけ避けるようにしましょう」
そしてもう一つ自信を持つために欠かせないものがあると言う。それが、姿勢だ。
「実は姿勢はホルモンの働きに大きく影響しているんです。テストストロンというホルモンがあるのですが、これは男性ホルモンの一種で、自信ややる気を司る。猫背になるとこのテストストロンが減って、代わりにコルチゾールというストレスホルモンが上がると言われています。つまり、その分だけ不安感が増して、自信がなくなるんです。逆に2分間、スーパーマンのように胸を張って、腰に手を当てるポーズを取ってください。それだけでテストストロンが20%上がって、コルチゾールは25%下がることが、ハーバード大学の研究によって実証されています。面接や大事な商談の前はトイレで2分間、スーパーマンのポーズをしてみるといいですよ」
ハッピーでいることは
才能ではなくスキル
イキイキと話すエリカさんは、眩しいほどに輝いていて、何だか遠い世界の人のようにも見える。だが、エリカさん自身、20~30代のころは失敗ばかりで自分に自信なんてまるでなかったそうだ。ミス・ユニバース・ジャパンの公式栄養コンサルタントになったのは35歳、それまでは迷いと挫折の連続だったと振り返る。では、なぜ今こんなふうにキラキラと輝くことができているのか。エリカさんは「思考はいつからでも変えられる」と断言する。
「人は1日6万の物事を考えると言われていますが、実はその思考の80%がネガティブなことで占められている。つまり、人の脳は習慣的にネガティブなことを考えてしまうようになっているんです。だからポジティブなマインドを持つには、食生活や姿勢を変えるなどのトレーニングが必要。ハッピーでいることは、才能ではなくスキルなんです。ピアノや英語を習うのと同じ。すぐには上達しなくても、毎日繰り返し意識することで、皆さんも必ず前向きになれます!」
エリカさんは「自分の心に従って、やりたいことにチャレンジしてほしい」と日本の女性にエールを送る。ハッピーでいるための努力を惜しまず、自分の目標に向かっていくこと。その過程で本物の自信が身に付き、美しく輝けるようになっていくのだろう。