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JAN/2018

ランニングするには効果的な時間帯が!? 正月太りで焦ってやりがちな間違いだらけのNGダイエット

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年末年始の休暇明け、「正月太りしたな~。痩せなきゃ」と思っている人も多いのでは? とはいえ、仕事が始まれば食生活も乱れがち。運動する時間もなかなか取れない。そうこうしているうちに正月太りを解消する間もなく、新たな脂肪が蓄積されていく悲劇……身に覚えがある方も多いのでは?

『食べる時間を変えれば健康になる』

そこで時間栄養学のスペシャリスト、『食べる時間を変えれば健康になる』の著者・古谷彰子先生に、忙しい毎日でも痩せやすいカラダを手に入れるための超厳選・生活改善ポイントを聞いた。

ダイエットよりも効率的に肥満を防ぎ、しかも健康になれる、日々のライフスタイルのちょっとした軌道修正を今日から始めてみよう。

正月太りで憂うべきは、体重増よりも「体内時計」の乱れ

――古谷先生、そもそもなんですが、何で正月って太ってしまうのでしょう? やっぱり食っちゃ寝生活がいけないのですか?

栄養士として食生活のアドバイスをする時は、1週間のスパンで総摂取カロリーを定めて管理していくのが王道スタイルですが、1週間のうち2日間の暴飲暴食なら、あとの5日間を節制することで、体重はプラマイゼロで大抵キープできるものです。でも3日以上続くと、1週間の中では調整しきれず、体重は増加します。

正月太りって、年末のクリスマスイベントや忘年会からお正月まで、暴飲暴食期間が長く継続した結果です。ですから、お正月三が日の食っちゃ寝生活自体が太る原因ってことではなく、シーズン的に完全なるカロリーオーバーであることが第一の理由です。

そしてもう一つ。年末年始は皆さんどうしても夜型生活になりますよね。時間栄養学は、「体内時計」を整えることで体の健康を保ち、肥満も防ぐという考え方。夜型生活が続くと、この体内時計が狂って、どんどん太りやすい体になります。正月太りは、一時的な体重増よりも、この太りやすい体のベースができてしまっている状態の方が問題なのです。

――「体内時計」が狂うと何で太るのですか? 夜型生活で太りやすくなる、っていうのは何となく分かる気がするのですけれど。

体内時計とは、体の中にある“1日のリズム”を刻むメカニズムのことです。これを形作るのが、私たちの体の中のあらゆる細胞にある「時計遺伝子」。脳や胃腸、肝臓、腎臓、血管や皮膚など、さまざまな末梢組織に存在しています。

中でも、メインの時計となる脳は1日24時間を超えたサイクルを持っていて、これを地球の1日24時間にうまくかみ合わせるために“体内時計のリセット”をしながら生活をしていかないと、病気のリスクを高めたり、代謝が悪くなって肥満を引き起こしたりします。

この体内時計のリセットに欠かせないのが、朝日を浴びることと朝食を摂ることの2つです。光と食事の刺激で、「朝が来たよ! 1日が始まるよ!」と体に教えてあげると時計がリセットされます。

夜型生活が続くと、起床時間が遅くなり、朝食を抜くことも増えるので体内時計がリセットされないままになります。要は“時差ボケ”がずっと続いている状態。これによって体調不良になったり、代謝が悪くなってますます太りやすくなってしまいます。

――正月明けは時差ボケ状態なのですね。休み明けってメンタル的に仕事スイッチが入らなくて調子が出ないものかと……。

まあそういうこともあると思いますけど(笑)。でも年末年始の休み中、朝9時とか10時に起きて生活していた人が、仕事が始まって7時に起きる生活に急に変わると、それだけで体にとっては大きな負担なんですよ。まずこれを元のリズムに戻すのに1週間はかかります。少しでも早くこの時差ボケを解消するには、朝起きたらカーテンを開けて朝日をしっかり浴び、ご飯を食べる。これが一番です。

やってもムダ! 実はダイエット効果の低いNG行動3連発

――ところで「正月太り解消のためにダイエットしたい」と思っても、年明けって新年会があったりして、暴飲暴食期間が結局また続くんですよね……。どうすればいいんでしょう?

そうですよね。でもここで間違ったダイエットをしてしまうと、かえって逆効果になってしまうこともありますよ。まず、この3つは絶対NG行動です。ぜひ自分自身でチェックしてみてくださいね。

【NG行動その1】
とにかく食べない! 食事回数を減らす

飲み会続きだから、と朝食やお昼ご飯を抜く方も多いですよね。確かに1日の総摂取カロリーが抑えられ、体重は落ちることもあります。でもね、実は脂肪は全然減っていないんです。

1日の食事回数を減らすことで空腹時間が長くなると、体内では筋肉を分解してエネルギーを作り出し始めます。脂肪は減らず筋肉が落ちていくので、長期間続けるとどんどんスタイルが悪くなっていきますよ。何よりも、筋肉が減ると代謝が落ちていきます。落とした分の筋肉を取り戻すのには3倍の時間がかかると言われていますから、加速度的に代謝の悪い、痩せにくい体になっていくので要注意です。

【NG行動その2】
糖質制限で炭水化物をシャットアウト!

それでは、と食事は摂るけれども、主食のお米やパンなどの炭水化物抜きをする方もいますが、これも実は食事回数を減らすのと同じ現象が起きますからあまりお勧めできません。

こちらも1日の総摂取カロリーは抑えられますから、短期的には体重が減ります。即席ダイエットとしては有効と言えますが、効果を実感できるのは3週間程度、体重でいえば標準的な体型の方で3kgくらい痩せたところで頭打ちになります。しかも、食事制限のみで運動をしなかった場合は、内臓脂肪はほぼ減らず、筋肉量が減少していきます。どんどん体脂肪率が上がって痩せにくい体になっていくので、長期的にやるのはNGですね。

【NG行動その3】
よし、運動しよう

それならやっぱり運動が一番!と思われるかもしれないですが、こちらも落とし穴が……。運動で消費できるエネルギーは意外と少ないのです。つまり、運動して痩せるためには、かなりのトレーニングをしないといけないということですね。運動+食事を合わせて減量に励むことが大切です。

年始にあたって、仕事前に早朝ランニングを始めようなんて方もいるかもしれませんね。でも、体内の糖を消費しやすい時間帯は、早朝よりも夕方以降なんです。ウォーキング程度の軽い運動であれば、朝でも夕方でも消費量に大した変わりはないのですが、早歩きやランニングをするのであれば夕方以降の方が効果的です。

また、早朝ランニングだと朝食を摂る前に走るケースが多いかと思いますが、それだと運動によって脂肪と一緒に筋肉も減っていってしまいます。せっかくランニングをするなら、仕事を終えた夕方以降、軽く晩御飯=糖質を摂取した後に行うのがベター。そうすると、筋肉を増強しながら効率的に脂肪を燃焼させていけます。

ただし、最初に言った通り、軽い運動自体で痩せることってそんなに期待できないんですよね。むしろ、運動は体の代謝を上げるために行い、痩せやすい体の土台作りとして取り組むものと認識してください。

2018年、働く女性にオススメしたい食スタイル

『食べる時間を変えれば健康になる』

――なるほど。良かれと思ってやったことが、逆に太りやすい体作りになってしまう可能性があるのですね。では、忙しい毎日でも「ココさえ押さえれば痩せる!」というポイントを教えてください。

前提として、体内時計の仕組みを利用して代謝を良くし、痩せやすい体作りさえできれば、自然に体重は落ちます。私もこれで産後20kg痩せに成功しました。

極端なカロリー制限をするよりも、継続的に無理なく効果的にダイエットできますから、基本的には早寝・早起き、3食きっちり摂って適度な運動をするのが一番。とはいえ、毎日そんなに規則正しく生活するのは難しいですよね。最低限、次のことを心掛けてみてください。

① 朝食に困ったらツナサンドを
先ほども言いましたが、朝起きたらカーテンを開けて朝日を浴びましょう。そして朝食を食べることで、毎日体内時計をリセットすることができます。

朝食の基本は、「糖質+たんぱく質」の組み合わせです。糖質は、白米やパンなどの炭水化物や、果物など。たんぱく質は肉や魚、牛乳、ヨーグルトなどです。朝食では特に「糖質+魚油」が体内時計のリセット効果が高い食材なので、ツナサンドなんかは前の日コンビニで仕入れることもできるし、お手軽でオススメですよ。朝から炭水化物は重い、という人は「果物+ヨーグルト」だけでも食べる癖をつけていくことが大切です。

基本的に、脳が活動している日中にエネルギーを取り込むことで代謝はアップしていきます。脳には糖質が必要ですから、朝はまず糖質を摂取することから始めましょう。

② お昼は特に制限ナシ! でもスイーツだけを摂るのは危険
ランチは特に栄養素などは気にせず、バランスの良い食事を心掛けさえすれば自由に食べて大丈夫。スイーツももちろんOKなのですが、時間がないなどの理由でお昼ご飯を甘いものだけで済ませてしまうのは避けましょう。インスリンが出っ放し状態になり、消化し終わっても出続けるため、後で空腹感を強く感じてしまいます。間食の誘惑に逆らえなくなる危険があります。

③ 夕食は20時までに摂る。できない時は“分食”を
最初に言った通り、週に2回までの飲み会なら、残り5日をなるべく規則正しく生活すれば、1週間でプラマイゼロに戻せます。飲み会のない日は20時までに夕食を終えることを目指してみてください。

残業などで20時までに食事を終えるのがムリな場合は、主食の炭水化物だけ早めに摂ることをお勧めします。例えばおにぎりやパン、麺類などを軽くお腹に入れておき、家に帰ってからおかず類のみ食べるなど、分食できるといいですね。

ちなみに、夕食で摂る炭水化物は、地下茎でんぷんと呼ばれるイモ類などが本来は一番良いとされています。朝食と反対で、夕食は体内時計をリセットしにくい食材がベストです。ふかしいもや玄米などはピッタリですね。

――安易な食事制限でダイエットするよりも、健康的な生活を送るという基本に立ち返ることが大事なんですね。

まあ、そうです(笑)。ただ、1年の中でも冬が一番、基礎代謝が上がるので、ダイエットをするのに冬は適した時期ですよ。寒いから自分で体温を上げようとするので、それだけでかなりエネルギーを使っている状態なんです。適度に運動すればさらに代謝は良くなりますから、週に2回、10分間の筋トレを取り入れるだけでも、この時期は効果を感じやすいのではないでしょうか。

年始から痩せやすい体作りに取り組み始めれば、きっと1年、健康に過ごしていけるはずです。ぜひできることからトライしてみてください。

 古谷彰子さん

【お話を伺った方】
古谷彰子さん

博士(理学)。栄養士。早稲田大学持続型食・農・バイオ研究所重点領域研究機構招聘研究員、愛国学園短期大学非常勤講師、医療法人社団慶誠会あさま研究所主席研究員兼あさま耳鼻咽喉科医院栄養指導士、株式会社アスリートフードマイスター認定講師として勤務。「時間」という観点から、医学・栄養学・調理学の領域にアプローチすることを専門とする。科学的根拠を基にしたライフスタイルへのアドバイス、実体験を基にした食育活動や講演活動、料理教室も開催している。著書に『食べる時間を変えれば健康になる』『時間栄養学が明らかにした「食べ方」の法則』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)がある。公式HPにて、ライフスタイル改善やダイエットのレクチャーが受けられるセミナーの予約受付中


『食べる時間を変えれば健康になる』
食べる時間を変えれば健康になる古谷彰子・著/柴田重信・監修(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
健康とダイエットのカギは、「何を食べるか」よりも「いつ食べるか」だった。気鋭の研究者が、時間栄養学と食事の関係を明らかにする。食べ物を制限しているのに効果が出ない、メタボや生活習慣病が気になる、仕事で生活が不規則だ、何だかいつも疲れやすい、夜遅くについドカ食いしてしまう……。時計遺伝子の働きを知り、「時間を考えて行動する」ことで体質改善・体調管理に役立てる、新たなライフスタイルを提案する一冊
>>古谷彰子先生のライフスタイル改善&ダイエットセミナーの詳細はこちら

取材・文/福井千尋(編集部) 

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