Slerのプログラマーから技術系アウトソーシング企業のSEへ
高校でコンピュータを学んだ浅倉久美子さんが18歳で就職した会社は、業界に名を馳せる大手システム会社。しかし、実力より年齢や学歴、性別が処遇や仕事の内容を決めるという社風に、浅倉さんは不満を感じ続けていた。「もう我慢しなくていいんじゃない?」という周囲の意見も追い風となり、入社して4年目、浅倉さんはついに転職を決意したのだった。
「実力を評価されないことへのジレンマは、すでに限界に達していましたね。でも転職するとなると、自分に才能があるのかと不安にもなりましたが、こんなところで留まるわけにはいかないと思ったんです」
まずは転職希望者のためのフェアへの参加から転職活動を開始。企業のブースが多数並ぶなか、自然にニスコムの前で足が止まった。
「服装なども含めてほかの会社より親しみやすさを感じました。また、担当者がすごく話しやすい人で。話を聞いているうちに、何でもフランクに話ができる社風だと直感したんです」
前職で我慢した年月が長かった分、企業を判断する基準は整理されていた。性別に関係なく平等に評価してくれる。子育てをしながら働いている女性も多い。男性社会そのものだった前職の会社との違いは明らかだった。
ニスコムを受けることを決めた浅倉さんは、フェアに参加した後、メールなどのやり取りから面接の日時を決める。数回の面接と筆記試験を経てニスコムに採用が決定したのは、前職を辞めてから1カ月後のことだ。
「20代は勉強してさまざまな経験を積み、30代でチームのリーダーとしてプロジェクトを率いていけるくらいになりたいですね」
落ち着いた語り口からは、働きやすい環境を得て、目指す方向に着々と歩いている充実感が伝わってきた。