転職してどうなった?女の転職実例カタログ

転職のポイント

働きやすさを自分で作れる会社へ

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高橋 志津子さん

株式会社シープランニング
経営企画部

profile

専門学校を卒業後、クレジットカード会社へ就職。その後、広告代理店の営業事務や、ソフトウェア会社の総務部などを経て、2001年にシープランニングへ入社

結婚・出産後も働き続けて収入を得ていく意義は?

時短勤務を使ってでも、正社員として働き続けたほうが、キャリアの選択肢が広がると思います

育休から復帰し自ら働きやすい制度を整える

「復職後は、ワーキングマザーが働きやすいような制度を作ってほしい」

シープランニングで働く高橋志津子さんが社長からそう言われたのは、1年前の育児休暇中。復職する2カ月前だった。

そもそも高橋さんがオフィスのレイアウトや環境、ITのインフラ整備を手がける同社に転職してきたのは35歳のとき。入社後は顧客先に常駐し、リース管理の仕事をこなしていたが、38歳で結婚し、出産。約1年間、育児休暇を取得していた。

「『女性に長く働いてほしい』というのが社長の方針。でもなかなか前例が出なかったんです。家庭と仕事を両立させるために、個々のニーズに合わせて柔軟に対応してくれる環境はあるのですが、まだきちんと目に見えるカタチでは制度は整っていない。だからこそ、ワーキングマザーの私にその白羽の矢が立ったんでしょうね」

2006年8月に復職した高橋さんは、さっそく『短時間正社員制度』の作成に取りかかる。制度を作るというノウハウなどは何もなかったが、情報を収集し、まとめ上げた。ようやく今年2月には労働局への届け出も済み、あとはこの制度を全社にどう広報するかを思案中だとか。

「せっかく制度を作っても利用してもらわなければ意味がない。そこで、短時間正社員制度を社員へ浸透させるため、パンフレットや、グループウエアに掲載する資料を作成しています。まだ出産の予定がない社員でも、制度があることを認知してもらえれば、長く働き続けられるという希望が持てると思うんです」

実際、高橋さんもこの制度を利用しており、週3日の時短勤務で仕事と家庭を両立させている。子どもからある程度手が離れたら、またフルタイムに戻る予定なのだそう。「ワーキングマザーの働き方のロールモデルとして、今後もさまざまな制度を作っていきたい」と意気込みを語ってくれた。