60年を超える伝統を持つパリ発ブランド「ロンシャン(Longchamp)」は、フレンチシックのテイストと、手の届くラグジュアリーなコレクションで、グローバルにファンを惹きつけ続けています。レディースバッグ、革小物、ラゲージ、レザーアクセサリーなど、バリエーションが豊富で、服とのコーディネートにもしっくりなじむところも、広く支持される理由です。
この秋冬ファッショントレンドの大きなうねりとなっている「クラシック」。古き良き時代を思わせるよいものをあらためて見直すムードが日に日に高まってきています。きらびやかな飾り気を抑えた、レトロでシックな上質バッグは、着こなしを昇華してくれるイットアイテムとなりそうです。
「ロンシャン」の2011年秋冬コレクションからは、闘志と馬術に長けた、神話に出てくるヒロインを、現代のパワフルで生命力にあふれた女性に重ね合わせたイメージから、今シーズンのアイコンバッグ「BALZANE(バルザン)」が誕生しました。
「バルザン」のネーミングは馬の脚に見られる白い斑点に由来しています。乗馬スタイルを思わせる洗練されたデザインには、クラシックでエレガントな雰囲気が漂います。トロンプルイユ(だまし絵)風のサドルデザインや、手綱のようなストラップ、メタルのバックル使いなどがシンボリックな馬術モチーフ。良質で厚みのある牛革が使用され、リベットやサドルステッチなど、実際の馬具でも用いられるディテールも加えられているほどの、上質の馬具のような仕上げの手の凝りようです。「バルザン ヌバック」は軽く研磨されベルベットのように仕上げられたレザーと、 なめらかなカーフスキンでトリミングされた牛革のコントラストが美しいバージョンです。
この秋冬は背筋がピンと伸びるような、ノーブルで力強いムードの上質バッグを手に、トレンドのクラシックな装いを、さらにグレードアップしてみてはいかがでしょう。
![plofile宮田理江](/fashion/colum/images/profile.gif)
ファッションジャーナリスト。複数のファッションブランドの販売員としてキャリアを積んだ後、バイヤー、プレスも経験。ファッション業界の現場経験を生かして、最新コレクションやトレンド情報を多彩なメディアで発信している。
「買う側・着る側の気持ちが分かる」という消費者目線で、世の中の流れ・今を発信する、リアリティを感じさせる解説に定評がある。
宮田理江 公式ブログ :「fashion bible」