株式会社 はっぴーライフ
代表取締役社長 辻川泰史さん
スタッフの家族や、利用者の家族が
安心できる環境を作る
東京都に4つの介護施設を展開するはっぴーライフ。多くの施設が介護職求人への応募者数に頭を悩ませる中、年間400人を超える応募を集めているのが同社だ。
「設立当初は募集をしても全く人が集まりませんでした。応募が増えたのは自社のホームページを作ってから。ただ、作ったからといってすぐに応募が増えたわけではありません」
応募が増えた理由は大きく2つ。情報発信を行ったことと、発信して恥ずかしくない情報かを意識したことだ。
「ホームページというのは不特定多数が見るもの。誰に見られても良いサービスを提供できているのかを自問し、改善するようになりました。しかし、一向に応募は来ない。スタッフにも意見を求めた結果、発信する情報に問題があったと気がついたんです」
何かを伝えたいと強く考えると、どうしても自分本位に発信してしまう。しかし、大切なのは「受け手が何を知りたがっているか」なのだとか。
「経営者視点で考えてはいけない。現在、私が常に意識しているのは、スタッフの家族や利用者様の家族に安心してもらいたいということ。そのために、どんな施設にすべきか、どんな職場にすべきか、何を伝えたら良いのかを突き詰めていく。その結果生まれたのが、今のホームページなんです」
介護事業所のモデルケースを目指す!
介護職の地位向上のためには「おしゃれ」も大切。これが辻川さんの持論だ。
「介護の仕事に就きたいと思ってもらうためには、働いている人たちがかっこよくなくてはいけない。頼りにしているヘルパーさんを施設以外の場所でで見かけたとき、その人が素敵だったらやっぱり嬉しいですよね。おしゃれや身だしなみは自分のためだけにするものではなく、一緒にいる相手を楽しませるものだと思うんです。だから当社のスタッフにはいつもおしゃれをしてもらいたいと考えています」
また、スタッフの意識改革も重要な要素の1つ。どんな仕事であれ、大変なことはある。「大変だ、辛い」というのではなく、仕事を楽しむことが介護の現場の改革にもつながるという。
「当社のスタッフたちは福祉以外の知識の取得にも積極的です。自分の家族の介護は “おむつ交換のスペシャリスト”よりも“利用者が求める会話が一緒にできる人”にしてもらいたいですよね。それに気がついてスタッフ一人ひとりが努力している。そんな姿も介護の現場を変えていくのではないかと思います。今後の目標はいかに良い環境を作っていくか。 “働きやすい職場=利用したい事業所”を信念に、利用者様にもスタッフにも、そして両者の家族にも安心してもらえる場所にしていきたいです。そしてはっぴーライフを介護事業所のモデルケースとなるような究極の中小企業にしたいと思います」
相手が求める情報は何かを考えて
作られたホームページ
沢山の写真とムービーが掲載されているはっぴーライフのホームページ。
利用者が入所した後や入社後のイメージが沸きやすいよう、さまざまな工夫が施されている。
スタッフ個々のパーソナリティーに注目したムービーは、最近始まったコンテンツ。
利用者の家族にどんなスタッフが働いてるかを知ってもらいたいという想いに加え、
現在働いているスタッフたちと同じ想いや考えを持った人に応募してもらいたいという考えもこめられているという。