2.5次元舞台で人気急上昇! 高橋健介のポジティブすぎる仕事観「人生、何事も絶対になんとかなる」

2025年6月6日に、『高橋健介 メモリアルフォトブック 真縁』(KADOKAWA)を発売する俳優の高橋健介さん。
舞台や映像作品で多彩な表情を見せる一方で、昨年はオリジナルソング『ポジ男』(作曲:はなわ)を披露するなど、そのポジティブすぎるキャラクターでも人気を博している。
バースデーイベントのために
はなわさんが僕の曲を作ってくださいました。今回様々な理由で
Zeppに来れなかった皆様にも
これを観て少しでも雰囲気を
感じてもらえれば幸いです。THE高橋健介って歌です。
それでは聴いてください『ポジ男』 pic.twitter.com/G9soNBnkaZ
— 高橋健介 (@kensuke_mr6) December 25, 2024
「仕事でも何でも、楽しむことが大事だと思って生きている」と明るく話す彼の、底抜けのポジティブさは一体どこから来るのだろうか?
高橋さんのこれまでのキャリアを辿りながら、周りを勇気づける前向きな姿勢の源泉を探った。

高橋健介(たかはし・けんすけ)さん
俳優。主な出演作に、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズ(蜂須賀虎徹役)、『ウルトラマンX』(主演・大空大地役)など。舞台、映像、声優と幅広く活躍中。2025年3月より「阿波とくしま観光大使」を務める。映画『YOUNG&FINE』が劇場公開中。 オフィシャルサイト/X/Instagram/2.5次元舞台などで活躍する若手俳優4人で運営するYouTube『ぼくたちのあそびば』
チャンスは「食わず嫌いしない」ことで掴んできた
高橋さんが俳優の道に進まれたきっかけは何ですか?
高校生の時に、母親が芸能事務所のオーディションに書類を送ったことがきっかけで、この世界に入りました。
当時はまだ学生でしたし、将来は俳優になろうと強く思っていたわけではなかったです。東京に実家があるので、いわゆる若手のハングリー精神のようなものもなくって。
そうだったんですね。これまで数々のお仕事に挑戦されていますが、お仕事を選ぶ上で大切にされてきたことはありますか?
「これを絶対にやりたいんだ!」と強く主張するよりは、チャンスや声をかけていただけたお仕事を、基本的に断らないようにしてきました。「食わず嫌いをしない」というのは、今でもこだわっていることの一つです。
そのおかげで、オーディションのお話をいただいて『ウルトラマンX』の主演・大空大地役を演じることができましたし、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズの蜂須賀虎徹役といった、自分にとって大きな役にも挑戦することができました。

2016年に行われた「福島県ウルトラマンARスタンプラリー」記者発表会の様子 ©Tsuburaya Production
今回の写真集『真縁』も、『刀剣乱舞』が繋いでくれた徳島での撮影だそうですね。
はい、そうなんです。蜂須賀虎徹という役に出会っていなければ、徳島で写真集を撮ることも、「阿波とくしま観光大使」を務めることもなかったと思うので、本当にご縁に感謝しています。
この写真集を通して、徳島県をもっと盛り上げていきたいなという気持ちで撮影に挑みました。

壁にぶつかっても「終わったことは悩んでもしょうがない」
「食わず嫌いしない」スタンスだと、時にはご自身にとってハードルが高いと感じるお仕事もあったのではないでしょうか?
結果として「最後まで本当にしんどかった…」ということは、一度もないんですよ。
もちろん、瞬間的な大変さやプレッシャーはあります。例えば、初めてミュージカルに挑戦したけれどダンスが全然できなくて、「これ、本番までに間に合うのかな?」と焦ったこともありました。
でも、そういう状況になったら、人間ってなんとか間に合わせようと必死になるじゃないですか。それで結果として、自分の中で100点の出来栄えではなかったとしても、例えば80点までがんばったことを見ていてくれる人はきっといますし、残りの20点がなぜできなかったのかという課題は、次に活かせばいい。そう考えています。

落ち込んだり悩んだりすることはあまりないのでしょうか?
うーん、悩んでいてもしょうがないかなって(笑)
もちろん、スキル不足を痛感することはあります。でも、何かができないのであれば、別の方法を探したり、違う部分で貢献したりすればいいだけ。
だから、できないこと自体で深く落ち込むということは、あまりないですね。
その驚くほどポジティブな考え方は、どこから来るのでしょう?
よくも悪くも、自分に対するハードルが高くないのかもしれません。
自分のことを過大評価していない、というか。10歩進もうと目標を立てて、結果的に2歩しか進めなかったとしても、まずはその2歩進めた自分を褒めてあげればいいと僕は思うんです。
だって、結果はもう出ているわけですから、そこで「なんで8歩も進めなかったんだ…」ってクヨクヨするよりも、その残りの8歩をこれからどうやって進んでいこうか、と考える時間に充てた方がずっと建設的ですよね。
無理してつらいことを続ける必要はない

どの仕事もポジティブに楽しんでいる印象ですが、高橋さんにとってお仕事へのモチベーションの源泉は何でしょうか?
「これはあまり楽しくないな」と感じる瞬間が全くないわけではありません。でも、その先に「やりたいこと」や「楽しいこと」が待っていると分かっていれば、途中のやりたくないことや楽しくないことも、意外と乗り越えられるものです。
例えば「ミュージカルに出たい」という大きな目標があれば、たとえ歌のレッスンが苦手でやりたくなくても、その目標のために頑張れる。でも、特にミュージカルに出たいわけでもないのに、やりたくもない歌のレッスンを続けるのは、きっと難しいですよね。
遠くに夢や目標があるからこそ、今のがんばりも意味を持つんだと思います。でも、もしその夢がなければ、無理してつらいことを続ける必要はないと思いますよ。それは、ただ苦しいだけですから。

働く女性の中には、その「無理してつらいこと」をしている人もいるかと思います。でも仕事って、つらくてもなかなか辞められないので、難しいですよね……。
すごく簡単に聞こえるかもしれませんが、「つらいなら辞めていい」と思います。
世の中には、仕事が本当にたくさんありますから。もちろん、すぐに次の仕事が見つかるか不安だったり、自分を受け入れてくれる会社なんてないんじゃないか、と考えたりすることもあるかもしれません。
でも、人間って、そんなに簡単には「どうにもならない」なんてことにならないですから。一度辞めてみたら、さすがにボーッとしているだけでは何も始まらないので、きっと何か新しいことを始めようと動き出すと思うんです。そうしたら、また別の道が見つかるかもしれない。
すごくストレートな言葉で、ハッとさせられます。
たとえ給料が少し下がったとしても、そこで楽しいことを見つけられたら、それはそれでいいと思えるかもしれません。最悪、また元の会社に戻れるチャンスがあれば、戻ったっていい。
人生、なんとでもなると思います。僕も30年間生きてきて、なんだかんだでなんとかなってきましたから。だいたいのことは、本当に、なんとかなるから過剰に心配しなくていいです。
つらければ、周りの誰かが助けてくれるはず
昨年30歳を迎えられましたが、何かご自身の中で変化を感じることはありますか?
いや、それは自分ではあまり分からないですね。周りの人が見て、「大人になったね」とか「顔つきが変わったね」とか、そういうふうに判断してくれるものなのかなと。
僕自身の感覚としては、大学生の頃からずっと変わっていなくて、常に毎日が楽しいです(笑)だから、自分が30歳になったと聞いても、「え、もうそんな歳!?」っていつも驚くくらいなんですよ。
年次が上がって、後輩も増えてきたかと思います。先輩として意識されていることはありますか?
僕は兄弟の末っ子なので、昔から年下の面倒を見るのが好きなんです。自分がお兄ちゃんになれるのが嬉しい、みたいな(笑)
だから、昔からそうですけど、困っている後輩がいたら自然と助けてあげたいなって思います。僕自身も、これまでたくさんの先輩方にお世話になってきましたから。

よく芸人さんとかが、若手の頃にお金がなくて困っていたときに、先輩が家に泊めてくれたりご飯をご馳走してくれたりして助かった、というエピソードを話しているじゃないですか。
舞台の世界でも、同じように厳しい状況で頑張っている後輩はいると思うので、そういう時に手を差し伸べてあげられるような、そんな先輩になりたいですね。
困ったときに手を差し伸べてくれる先輩、すてきですね。
あとこれはぜひ読者の皆さんにも伝えたくて。
今、何か悩んでいることがあったとしても、意外と時間が解決してくれたり、周りの誰かが助けてくれたりするものです。僕みたいに、助けてあげたいと思っている先輩も周りにはいるはず。
だからあまり気負いすぎずに、つらいことがあっても、まずは目の前のことを楽しんでみてほしいです。繰り返しますけど、人生はきっと、なんとかなります!
そんな高橋さんのポジティブさに救われるファンも多いと思います。
そうだったらうれしいですね。僕は「健介くんのおかげで前向きになれたよ」とか、そういう声を掛けてもらえるのが仕事の原動力になっているので。
今回の写真集も、素の自分もたくさん撮り下ろしてもらっているので、僕を見てポジティブとか楽しい気持ちになってもらえたらと思います。
【書籍情報】高橋健介 メモリアルフォトブック 真縁 6月6日発売

俳優・高橋健介さんの最新フォトブック『真縁』が2025年6月6日にKADOKAWAより発売。
30歳を迎えた記念すべき年に発行するメモリアルフォトブックは、演じた役どころをきっかけに訪れた、縁のある徳島県で撮影した美麗カットを多数収録。
神域の巨大な滝に挑んだ、「気合のふんどしカット」も掲載!