第103回

ジェンダーギャップ感じてる?

職場の男女格差について聞いてみました。

2025.03.07

アンケート実施期間/2025年2月6日~2月21日 有効回答数/618名
調査方法/女の転職type会員およびFastask女性モニターによるWeb調査

今回の調査でわかったこと

●約6割が職場で「ジェンダーギャップを感じる」
●一方、約3割が1年前よりジェンダーギャップが「解消されている」と回答
●職場で偏見発言をする人物は「男性上司」が1位

今回は職場のジェンダーギャップ(男女格差)について調査をしました。2024年の調査では約7割の人が職場にジェンダーギャップがあると回答していますが、今回はやや減って約6割でした。

「1年前と比較してジェンダーギャップが解消されていると思うか」については、「変わらない」が約半数で多かったものの、「解消されている」と感じている人も3割いました。解消されていると感じる理由は、「女性の管理職、リーダーが増えた」「男性の育休が増えた」が上位でした。

女性が職場で経験した(感じた)ジェンダーギャップとして最も多かったのは「給与が低い」で、「給与が上がりにくい」「お茶出し、掃除などを任される」が続きました。

また、約半数近くの人が「女性はこうあるべき」という偏見を感じる発言をされた経験があり、その大半が男性上司によるものだということもわかりました。

Q.1今の職場にジェンダーギャップ(男女格差)はある?

今の職場にジェンダーギャップ(男女格差)はある?
※離職中の人は直近の職場で回答

『女の転職type』会員に今の職場にジェンダーギャップ(男女格差)があるかを尋ねたところ、20.2%の人が「非常にあると思う」と回答し、「ややあると思う」39.0%と合わせると59.2%の人が「ある」と感じていることがわかりました。

1年前に行った調査では「ある」と感じている人の割合が69.1%であり、職場におけるジェンダーギャップは減少傾向にはあるものの、まだ半数以上の女性が職場でジェンダーギャップを感じているようです。

Q.21年前と比べて、今の職場のジェンダーギャップは解消されている?

1年前と比べて、今の職場のジェンダーギャップは解消されている?
※離職中の人は直近の職場で回答
※在職期間が1年未満の人は除く

1年前と比較してジェンダーギャップが解消されていると思うかを尋ねたところ、「変わらない」が最も多く52.4%でした。「かなり解消されている」6.8%、「やや解消されている」23.8%を合わせると30.6%となり、2024年に行った同調査の26.5%をやや上回る結果となりました。

Q.3解消されている、と感じる理由は?

解消されている、と感じる理由は?
※離職中の人は直近の職場で回答
※複数回答あり

Q.2で「かなり解消されている」「やや解消されている」と回答した人に、その理由を聞いてみると「女性の管理職、リーダーが増えた」37.5%が最も多く、次いで「男性の育休が増えた」34.1%、「周囲のハラスメントにあたる発言が減った」25.5%でした。

その他の回答には「もともと女性社員と管理職が多い」「社長がLGBTQ」といった回答がありました。

Q.4「女性であること」が理由で、職場で経験した(感じた)ことは?

「女性であること」が理由で、職場で経験した(感じた)ことは?
※複数回答あり

「女性であること」が理由で職場で経験したこと(感じたこと)を尋ねると、最も多かったのは「給料が低い」40.0%で、2位「給料が上がりにくい」36.1%、3位「お茶出し、掃除などを任される」33.9%でした。

「とくにない」と回答したのは24.2%であることから、7割以上の女性が性別を理由に何らかの格差を経験している(感じている)ことがわかります。

その他の回答には「仕事内容に差をつけられた」「男性なみに働かなくても許される部分がある」「妊娠出産の可能性があり、キャリア形成が男性に比べて難しい」というものがありました。

Q.5職場で「女性はこうあるべき」という押し付け、偏見を感じる発言をされたことある?

職場で「女性はこうあるべき」という押し付け、偏見を感じる発言をされたことある?
※離職中の人は直近の職場で回答

職場で「女性はこうあるべき」という偏見を感じる発言をされたことがあるかを聞くと「たまにある」36.4%が最も多く、次いで「あまりない」31.9%でした。

「まったくない」「わからない」と答えた人は23.2%にとどまり、大半の女性が職場で性別による押し付けや偏見を感じる発言をされた経験があることがわかりました。

Q.6それを言ったのは、どんな立場の人?

それを言ったのは、どんな立場の人?
※離職中の人は直近の職場で回答
※複数回答あり

Q.5で「頻繁にある」「たまにある」と答えた人に、どんな立場の人がそのような発言をしたのかを聞くと、「(男性)上司」が69.8%で非常に多い結果となりました。次いで「(男性)社長・経営層」29.9%、「(男性)同僚」27.1%であることから、女性に対して押し付けや偏見を感じさせる発言をする人の大半は、同じ社内の男性の場合が多いようです。

Q.7どんなことを言われた?

具体的に言われたコメントとしては以下のとおりです。

「女子だから、コンビニ弁当とかじゃなくて、弁当を自分で作ったほうがいい」(20代/その他/正社員)

「当たり前に他人のエリアの掃除を求められる」(50代/事務・経理・人事系/派遣)

「会議後の食事会、なぜか上層部の周りに座らされる。お皿を並べたり、飲み物など手配は女性…やれと言われていないが…上司の女性がやっていたらやらなければという気持ちになる…」(40代/サービス・販売系/正社員)

「男性の営業が行くより、女性の方が柔らかい雰囲気だから話しやすいだろう」(20代/営業系/正社員)

「女なんだからスカートを履くように」(20代/事務・経理・人事系/正社員)

「結婚して子供を産んだら辞職するよね?」(30代/その他/正社員)

Q.8ジェンダーギャップ解消のために、あなた個人ができることは?

ジェンダーギャップ解消のために、あなた個人ができることは?
※複数回答あり

ジェンダーギャップ解消のために個人でできることを聞くと、1位「多様な働き方を肯定し協力する」43.7%、2位「仕事で成果を上げる」36.1%、3位「社外の取り組みを学ぶ」22.8%でした。一方で、「できることはない」と答えた人も18.0%いました。

その他の回答には「周囲に少しずつ話していく」「置かれている状況に甘んじない」「出産は女性にしかできないのである程度のギャップは仕方ない」「特別に何かをすること自体、解消の妨げな気がする」といった回答もみられました。

※調査データ(グラフ)は、小数点第2位以下は四捨五入しているため、合計しても100にならない場合があります。

調査データの引用・転載について

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