第47回
新卒に戻れるなら?
今ならどんな会社、仕事を選ぶか聞いてみました。
2022.04.04
アンケート実施期間/2022年2月21日~3月7日 有効回答数/725名
調査方法/女の転職type会員に対してWeb上で調査
今回の調査でわかったこと
●若い年代ほど「第一希望の会社に入れた」
●約6割が「新卒で入社した会社に入りたくない」
●新卒時に重視していたのは「仕事内容」、今は「給与」
今回は、新卒に戻れるならどんな会社や仕事を選ぶかについてアンケートを実施しました。
新卒時、希望する会社に入れた人は約半数で、入れなかった人は約2割でした。20~40代の年代別に見てみると、第一希望の会社に入れた割合が最も高かったのは20代で、30代や40代と比較して1.5倍多い結果となりました。
新卒で入社した会社にもう一度入りたいかどうか尋ねたところ、入りたいと答えたのは約2割で、入りたくない人は約6割でした。また、希望の会社に入れたはずの20代が他の年代より入りたくないと思っている人が多いという結果となりました。
新卒時に会社選びで重視していたポイントは、1位「仕事内容」、2位「勤務地」、3位「給与」でした。一方で、もし新卒に戻れるなら、重視したいポイントは1位「給与」、2位「仕事内容」、3位「成長できる環境」となり、新卒時と今とでは重視するポイントが変化していることがわかりました。
Q.1新卒時、希望の会社に入れた?
『女の転職type』会員に新卒時に希望の会社に入れたかを聞いたところ、「とくに希望はなく受かった会社に入った」が28.6%で最多でした。次いで「第一希望に入れた」24.8%、「第二~第三希望に入れた」17.5%となっています。希望する会社に入れた人(第一希望以下)は54.4%、「希望する会社に入れず受かった会社に入った」は17.0%となり、希望が叶った人の方が3倍多い結果となりました。
※年代別年代別に見てみると、「第一希望に入れた」と答えた割合が最も高いのは20代の29.4%で、30代20.9%、40代19.2%と比較すると1.5倍多くなっています。一方で「希望した会社に入れず受かった会社に入った」と答えたのは20代が最も低く14.4%となっています。直近はコロナ禍で風向きが変わったものの、リーマンショック後、景気が徐々に回復し売り手市場の中で就職活動した人が多いことも影響していると思われます。
Q.2新卒時に配属された職種は?
新卒時に配属された職種を聞いてみると、1位「サービス・販売職」35.2%、2位「事務・経理・人事系」27.2%、「営業系」9.7%でした。「その他」としては「個人事業主」や「就業経験なし」がありました。
Q.3 Q.2の職種は希望してた?
Q.2で答えた職種が希望する職種だったかを聞いたところ、最も多かったのは「希望していた」51.3%でした。約半数の人が希望の職種に配属となっているものの、15.6%の人が希望していない配属となっていることがわかります。
Q.4新卒で入社した会社にもう一度入りたい?
もし新卒時に戻れるなら、新卒で入社した会社にもう一度入りたいか聞いたところ、1位「まったくそう思わない」38.6%、2位「どちらとも言えない」20.4%、3位「あまりそう思わない」18.6%という結果になりました。入りたい派の人が22.3%なのに対し、入りたくない派の人が57.2%と約6割を占めます。Q.1やQ.3では希望する会社や職種に約半数以上の人が就いているものの、新卒時に戻れるなら「違う会社に入りたい」と思う人が多いようです。
※年代別年代別に見ると全体的なバランスに大差はないものの、「そう思う」と答えた入りたい派の割合が30代24.5%、40代22.4%と20%以上あるのに対し、20代は18.6%という結果に。それに対して「そう思わない」と答えた入りたくない派の割合は20代が最も高く62.9%でした。Q.1では、他の年代と比較して20代の方が希望の会社に入れた割合が多いものの、新卒時に戻れるなら「違う会社に入りたい」と思う人が多い結果となりました。
Q.5新卒時に重視していたことは?
※複数回答あり※上位3つまで選択可
新卒時の会社選びで重視していたポイントについて聞いてみると、1位「仕事内容」54.3%、2位「勤務地」40.7%、3位「給与」29.9%となりました。「その他」としては、「社宅や寮がある」といった福利厚生面を重視するコメントや「就職氷河期だったので就職先を選べる状況になかった」などのコメントが目立ちました。
Q.6今なら何を重視する?
※複数回答あり※上位3つまで選択可
社会人を経験した今、もし新卒時に戻れるなら何を重視するかを聞いてみると、「給与」58.8%が最多でした。Q.5「新卒時に重視していたことは?」で「給与」は29.9%だったため約2倍です。次いで2位「仕事内容」52.3%、3位「成長できる環境」29.9%となりました。またQ.5では2.9%だった「勤務形態(フレックス、リモート可)」が15.7%と飛躍的に増加しており、コロナ禍を経た今だからこその結果となりました。
※年代別年代別に見てみると、どの年代も1位「給与」、2位「仕事内容」は変わらずです。ただ、3位4位は多少違っており、20代は「社員の人柄」「勤務時間」、30代は「成長できる環境」「勤務時間」、40代は「成長できる環境」「会社の将来性」という回答になっています。
また、「女性が活躍できる」「社会への貢献度」「企業理念(ミッション、バリュー)」については、年代が高くなるにつれ回答率が上がるという傾向が見られました。
20代と40代で5%以上の差が見られたのは「成長できる環境」「社員の人柄」「勤務時間」「会社の将来性」「女性が活躍できる」「社会への貢献度」の6項目でした。20代が「社員の人柄」「勤務時間」といった働きやすさを重視するのに対し、40代は「会社の将来性」や「女性が活躍できる」、「社会への貢献度」を重視する傾向があることがわかります。
Q.7新卒に戻れるなら、どんな職種につきたい?
※複数回答ありもし新卒に戻れるなら、どんな職種に就きたいかを聞いてみると、1位「事務・経理・人事系」48.8%、2位「企画・マーケティング職」34.3%、3位「クリエイティブ系」31.0%となりました。Q.2の「新卒時に配属された職種は?」では、35.2%で最多だった「サービス・販売系」は半減しており、代わりに2.1%だった「企画・マーケティング職」や3.3%だった「クリエイティブ系」の割合が大きくジャンプアップ、7.0%だった「エンジニア・技術職」も3倍ほど増加していることがわかります。
Q.8Q.7のように答えた理由は?
※複数回答ありQ.7で選んだ職種について理由を聞いてみると、1位「長く働き続けられる」51.0%、2位「専門スキルが身につく」50.9%、3位「自分の性格に合っている」50.1%という結果となりました。また、4位、5位には「好きなことを仕事にしたい」「自分のペースで仕事ができる」が続いています。一度社会人になり、自分の向き不向きがわかった上で、長期的なキャリア形成ができる職種を望んでいる様子が見て取れます。
Q.9新卒で入社した会社は、その後のキャリアに影響する?
新卒時に入社した会社がその後のキャリアに影響するかどうかを聞いてみると、「やや影響がある」36.3%が最も多い結果になりました。「とても影響がある」と合わせると6割以上の人が影響があると感じていることがわかります。
Q.10就職活動時の自分にアドバイスするとしたら?
最後に、フリーコメントを抜粋してご紹介します。
- やりたいことを見つけて!
- やりたい仕事に、新卒から正社員についておいた方がいい!(20代/事務・経理・人事系/大阪)
- 自分がやりたい事を最優先して欲しい。やり直しは出来るのだから、いろいろ考えず興味があることにはチャレンジすること(40代/サービス・販売系/東京)
- 妥協せず、チャレンジを怖がらず、やりたい事に突き進んで、たくさん自分と向き合って!(20代/事務・経理・人事系/秋田)
- 本当にやりたいことは、何か考えなさい(30代/その他/東京)
- 視野を広げるべし
- 第一希望に限定せず、もっと幅広い業界に視野を広げてみて(20代/サービス・販売系/愛知)
- 将来のキャリアを視野に入れて会社選びをして欲しい(50代/事務・経理・人事系/東京)
- 海外も視野に入れて活動。古い価値観に囚われず自分の良いと思うことをする(40代/営業系/千葉)
- 長く続けられる仕事を選んで
- 長く仕事を続けると考えた時に影響するのは、仕事内容よりも福利厚生や働きやすさです。正直、募集要項に載っている内容で仕事内容を理解するのは無理で、やってみて分かることばかりです(20代/事務・経理・人事系/神奈川)
- 気持ちだけで動かずに冷静に会社について調べたり分析したりする力を持ったほうがいい。長く続けられる仕事かよく考えてほしい(40代/事務・経理・人事系/石川)
- 業務に対して学び続け成長し続けること、成長の度合いを認めて昇給がある会社を選ぶこと、お金と福利厚生は重要、結婚した後も働き続けられる場所を選ぶということ(50代/営業系/愛知)
- 周りに流されないで!慎重に
- 社員の方が、一緒に働きたいと思える人かを見極め判断するとよいと思います!少しでも違和感があるようであれば、流されることなくよく考えること(30代/サービス・販売系/神奈川)
- もう少し真剣に就活やってください。会社選びは慎重に(30代/事務・経理・人事系/東京)
- 周りに流されずにしっかり就職活動をして(20代/事務・経理・人事系/京都)
※調査データ(グラフ)は、小数点第2位以下は四捨五入しているため、合計しても100にならない場合があります。
調査データの引用・転載について
調査データの引用・転載の際は、必ず「出典:女の転職type」と明記の上、該当ページURLをリンクしてご掲載ください。また、調査データの利用・掲載状況の把握のため、こちらのお問い合わせフォームに「調査データの引用・転載依頼」と記入の上ご連絡ください。
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