

第50回
不妊治療と仕事
不妊治療と仕事について聞いてみました。
2022.06.02
アンケート実施期間/2022年4月25日~5月12日 有効回答数/764名
調査方法/女の転職type会員に対してWeb上で調査
今回の調査でわかったこと
●職場に不妊治療をしている人が“いる”認識の人は2割未満
●約半数が不妊治療をしていることを「教えて欲しい」
●不妊休暇がある人は3.4%に対し制度があれば使いたい人は約7割
今回は働く女性と不妊治療について聞いてみました。
職場に不妊治療をしている人がいるかを聞いたところ「わからない」42.8%が1位でした。一方で、不妊治療をしていることを「教えてほしい」と感じている人は48.2%にのぼり、その理由は「配慮が必要なことを認識するため」74.1%、「業務をサポートしやすくするため」67.9%が上位でした。不妊治療経験者は8.1%と少ないため、治療していることを把握した上で、必要なバックアップをしてあげたいと思う人が多いようです。
職場に不妊休暇制度が「ある」人は3.4%とごく少数でしたが、職場に不妊治療のための休暇制度があり、もし自身が不妊治療をすることになったら、休暇を取りたいと思っている人が約7割に達することがわかりました。
不妊治療の経験がある人につらいと感じる点を聞いたところ、1位「頻繁、急な通院で職場に迷惑をかけてしまう」80.6%、2位「投薬や通院の負担で体調・体力的につらい」75.8%、3位「働いても治療費に消えていくので金銭的につらい」66.1%という結果になりました。
Q.1職場に不妊治療している人はいる?

『女の転職type』会員に職場に不妊治療をしながら働いている人がいるかを聞いてみたところ、42.8%の人が「わからない」と回答しました。続いて「いない」と答えた人も42.0%にのぼり、不妊治療をしている人が身近にいることを把握している人は2割未満となりました。
Q.2不妊治療をしていることを教えて欲しい?

職場で仕事上関わりのある人が不妊治療をしている場合、不妊治療をしていることを教えてほしいと思うかどうかを聞いたところ、1位「できれば教えて欲しい」40.3%となり、「教えてほしい」7.9%と合わせると約半数の人が「教えてほしい」と感じていることがわかりました。
一方、「教えてほしいと思わない」も33.2%おり、「わからない」も18.6%という結果になりました。
Q.3不妊治療をしていることを教えてほしい理由は?

※複数回答あり
Q.2で「教えてほしい」と答えた人にその理由を聞いてみると、「配慮が必要なことを認識するため」74.1%が1位となりました。次いで「業務をサポートしやすくするため」67.9%、「急な勤怠の乱れに理解・納得するため」53.7%と続いています。その他のコメントとしては「会話に気をつけたい」「以前不妊治療をしていたので、不安を聞いてあげたい」など、精神面でサポートをしたいという声が目立ちました。
Q.4職場に不妊休暇制度はある?

職場に不妊休暇制度があるかを聞いたところ、「ない」67.4%、「わからない」29.2%で、「ある」が3.4%にとどまりました。
Q.5不妊休暇を取りたい?

職場に不妊治療のための休暇制度があり、自身が不妊治療をすることになったら、休暇を取りたいかを聞いたところ、1位「ぜひ取りたい」34.7%、2位「できれば取りたい」34.4%となり、7割近くの人が「取りたい」と感じていることがわかりました。「できれば取りたくない」「取りたくない」人は13.5%にとどまりました。
Q.6不妊休暇を取りたくない理由は?

※複数回答あり
Q.5で職場に不妊休暇制度があっても「取りたくない」と答えた人に、その理由を聞いてみると「不妊治療をしていることが公になるから」72.8%が圧倒的に多い結果となりました。次いで「不妊治療をしていることで特別扱いされたくないから」49.5%、「不妊休暇の取得は不公平だと思われたくないから」42.7%が続いており、周囲の目を気にして控えようとする人が多いことがわかりました。
Q.7仕事をしながら不妊治療をしたことはある?

仕事をしながら不妊治療をした経験があるかを聞いたところ、「ない」が88.9%となりました。「ある」は8.1%で、「今後する予定」は3.0%にとどまりました。
Q.8不妊治療をしていることを誰かに伝えた?

※複数回答あり
Q.7で不妊治療の経験が「ある」と答えた人に、職場の誰かに伝えたかを聞いたところ、1位は「上司」41.9%で、2位「誰にも伝えていない」33.9%、3位は「同僚」32.3%と続きました。1/3の人が誰にも伝えずに治療に臨んでいることがわかります。
Q.9仕事と不妊治療の両立でつらいことは?

※複数回答あり
Q.7で不妊治療の経験が「ある」と答えた人に、仕事と不妊治療を両立する上でつらいことを聞いたところ、1位「頻繁、急な通院で職場に迷惑をかけてしまう」80.6%、2位「投薬や通院の負担で体調・体力的につらい」75.8%、3位「働いても治療費に消えていくので金銭的につらい」66.1%となりました。その他のコメントでは「休暇がほとんど治療に消えてリフレッシュの休暇が取れない」「通院のための休みが取れず、断念する周期もある」「職場で部下たちが先に妊娠していく」などがありました。
※調査データ(グラフ)は、小数点第2位以下は四捨五入しているため、合計しても100にならない場合があります。
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