第94回
女性の活躍って?
職場の状況、管理職、ロールモデルについて聞いてみました。
2024.09.18
アンケート実施期間/2024年8月10日~8月21日 有効回答数/405名
調査方法/女の転職type会員に対してWeb上で調査
今回の調査でわかったこと
●約7割が「職場で女性は活躍している」
●女性の活躍を阻害する要因は「男性優位の会社が多い」
●約6割が「管理職にならないと理想の年収には届かない」
●職場にロールモデルは「いない」が半数以上
今回は「女性の活躍」についての状況や意識を調査しました。
職場での女性活躍の状況を聞いてみたところ、「活躍している」70.9%が「活躍していない」23.4%を大きく上回る結果となりました。
そもそも「女性が活躍する」とはどういうことかを聞くと「責任のある仕事を任される」「管理職になる」など、社会的に評価されることを挙げる人が多く、加えて「結婚・出産後も働く」「年齢にかかわらず働く」など、長く安定的にキャリアを築けるかどうかを重視する人も多い結果となりました。
管理職になりたいかどうかについては「なりたい」30.9%、「なりたくない」40.0%となりたくない派がやや優勢となりました。理由としては、「責任が重くなる」「残業時間が増える」など、管理職になることによる負担の増加を挙げる人が多くみられました。
「職場で女性の活躍を推進する取り組みは行われていない」31.6%、「職場にロールモデルとなる人がいない」53.1%となるなど、働く女性を取り巻く環境はシビアである状況が見て取れました。
Q.1あなたの職場で女性は活躍してる?
女の転職type会員に、職場で女性は活躍しているかどうか聞いたところ「まずまず活躍している」40.5%が最も多い結果となり、「かなり活躍している」30.4%を含むと活躍していると答えたのは7割以上でした。
Q.2女性が活躍するとはどういうことだと思う?
※複数回答あり続いて、女性が活躍するとはどういうことかを聞いてみると「責任のある仕事を任される」73.3%、「結婚・出産後も長く働く」71.1%、「管理職になる」60.5%が上位でした。
「その他」のコメントには「本人が描く未来像に近付いていると確信できる状況であること」「年齢にかかわらず働ける環境」というものがありました。
「女性の活躍」は、昇給、昇格、昇進など「社会的に評価されること」に加えて「自身が望むキャリアを歩めること」と考える人が多いことがわかります。
Q.3女性の活躍を阻害しているものは何だと思う?
※複数回答あり女性の活躍を阻害している要因を聞いたところ「男性優位の会社が多い」69.4%が最も多い結果となり、次いで「時短勤務・在宅勤務など自由な働き方ができない」57.3%、「保育所、学童などの不足」42.0%と続きました。
「その他」のコメントとしては「夫の家庭への関与」「女性同士の足の引っ張り合い」などがありました。
Q.4管理職になりたい?
管理職になりたいかを尋ねると「できればなりたくない」30.9%が最も多い結果でした。「絶対なりたくない」9.1%を含めるとなりたくない派は40.0%であり、なりたい派30.9%より優勢となりました。
Q.5管理職になりたくない理由は?
※複数回答あり※ Q.4で「できればなりたくない」「絶対なりたくない」と答えた人のみ
管理職になりたくない理由を聞いてみると「責任が重くなる」67.9%、「残業時間が増える」63.0%、「できる自信がない」58.0%が上位を占めました。
「その他」のコメントでは「家族のことを犠牲にしてまで会社で活躍したくない」「家事育児が負担な上仕事まで大変になると辛い」など、家庭と仕事を両立するために、これ以上仕事の負担を増やしたくないという内容が目立ちました。
Q.6将来的にはどれくらいの年収になりたい?
将来的にどれくらいの年収を希望するかを聞いたところ、「500~699万円以下」41.5%が最も多く、次いで「300~499万円以下」が34.1%でした。
国税庁の民間給与実態統計調査(令和4年分)によると、女性の平均給与は314万円、正社員だけに限ると407万円でした。本調査では6割以上の人が500万円以上を望んでいることから、将来的には平均を超えたいという希望が見て取れます。
Q.7管理職にならなくても希望の年収に届くと思う?
管理職にならなくても希望の年収に届くと思うかを尋ねてみると「届かないと思う」58.5%が最も多い結果となりました。「届くと思う」「おおむね届くと思う」はあわせて23.2%にとどまっています。約6割の人が管理職にならないと希望の年収には届かないと思っているものの、Q.4のように管理職になりたい人は約3割にとどまっていることから、ジレンマが感じられます。
Q.8女性の活躍を推進するために、職場ではどんな取り組みをしてる?
※複数回答あり女性の活躍を推進するために職場で行われている取り組みついて聞いてみると「出産・育児をサポートする制度の充実」31.4%、「時短・リモートワークなど勤務形態の多様化」30.4%、「女性の管理職を増やす」26.9%が上位でした。
一方で「女性の活躍を推進する取り組みは行われていない」31.6%が最も多い結果となっており、目立った取り組みができていない職場も多いこともわかります。
Q.9職場にロールモデルとなる人はいる?
最後に、職場にロールモデル(キャリアや生き方のお手本)となる人がいるかを聞くと、「いない」53.1%が最多でした。「たくさんいる」「少しいる」を合わせても3割程度ということから、職場に目標となる人物がいない人が多いことがわかる結果となりました。
※調査データ(グラフ)は、小数点第2位以下は四捨五入しているため、合計しても100にならない場合があります。
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