飲食業界ってどんなところ? 未経験でもチャレンジできる仕事が知りたい!

「食に興味あるし、飲食(への転職)もアリかな…」「将来、自分の店が持てたら」と夢が膨らむ飲食業界。未経験歓迎の求人も多く、探せば正社員の仕事も少なくありません。しかし、転職のハードルが低い分、注意点もあります。

ここでは、飲食業界とはどんなところか、また未経験でチャレンジできる仕事はあるのかなどをご紹介します。

飲食業界ってどんなところ? 未経験でもチャレンジできる仕事が知りたい!

飲食業界はざっくり2つ「外食」「中食」に分かれる

飲食業界は、調理、加工した食品を提供する「中食(なかしょく)」の会社、また食事場所の提供まで行う「外食」の会社とに大きく分けられます。

中食

「中食」は調理、加工されたものを家に持ち帰ることで、弁当やお惣菜を買って家で食べることを想定したビジネスを指します。

テイクアウトや宅配だけでなく、家で簡単に仕上げるだけの時短用に加工された食品も中食です。しばらく続いていた時短ブームと軽減税率の影響で、市場は拡大しています。いわゆるお弁当屋さんや食品スーパーなどがここにあたります。

外食

外食はそれだけで外食産業とも呼ばれて、ファミレス、ファストフード、居酒屋、カフェなど多くの事業者がいます。外食産業は近年、消費税率アップ(軽減税率)の影響もあって景気が良いとはいえませんでした。そうした中でも回転寿司やファストフードの企業業績は堅調で、商品価値を上げる工夫やプロモーションといった企業努力が実っていると言えます。

飲食業界にはどんな職種(仕事)があるの?

飲食業界へ未経験で転職するなら、まずは店舗スタッフ(接客・調理)でしょう。店舗スタッフから昇進して店長へ昇進したり、独立したりというキャリアが目指せます。

店舗スタッフ

店舗で接客を担当する求人には、店舗スタッフ(接客・販売)、キッチンスタッフや調理補助があります。キッチンスタッフは、マニュアルに沿って食材を調理し、調理補助は食材の下ごしらえ、調理器具や食器を洗うなどが仕事です。

キッチンスタッフや調理補助はアルバイトやパートの求人が多いですが、接客・販売の店舗スタッフには正社員の求人もみられます。その場合、「店長候補」といった募集の仕方もあります。

店長

店長は店舗運営に関わるあらゆる業務、例えば売上の計画を立て、食材の発注や料理の品質維持管理、店舗の衛生面の管理、スタッフの人材管理(指導、教育、シフト作成)や売上の本社報告などを行います。店舗スタッフとして認められて店長の補佐をする副店長となり、さらに店長へとキャリアアップする流れが多いです。

大手チェーンでは、そこから認められるとさらに「スーパーバイザーやエリアマネージャー」と呼ばれる複数店舗の経営指導をする役職に昇進したり、本社の「店舗開発」「経営企画」といった業務に携われる可能性もあります。

飲食業界への転職に必要な経験や資格

未経験者でも飲食業界へ転職できる経験、スキルはこれ!

飲食業界は、学歴職歴不問、未経験者も歓迎という求人は少なくありません。そのかわり、店舗の雰囲気や他のスタッフとうまくやっていけそうか等の相性を見られるかもしれません。

接客・販売経験

飲食業界が未経験でも、お客様への接し方を現場で経験しているアパレルなど小売り業界での接客・販売経験は評価されます。また、業界は違ってもシフト調整や人材育成やスタッフマネジメント、管理系の業務経験があれば歓迎されますので、しっかりとアピールしましょう。

未経験者でも飲食業界への転職が有利になる資格って?

未経験で飛び込むときに資格は必要ありません。転職してから、食事や飲み物を届ける接客能力を証明する国家資格の『レストランサービス技能士』のように専門領域でスペシャリストになるための資格や、独立開業のために必要な『食品衛生責任者』といった資格を取得するなど、自分が進むキャリアに合わせた資格を取れば十分でしょう。

飲食業界の最近の動向は?年収はどれくらい?

飲食業界の最近の動向

2020年のコロナショックで外食を控える人が増え、テイクアウトやデリバリーが注目されています。飲食業界はまさに生き残りをかけた大変な状況にありますが、特に居酒屋に関しては、上場企業でも売上が9割減など深刻な影響が出ています。しかし、以前からテイクアウトを行っていたファーストフードでは、コロナショックでも前年度を上回る業績をあげている企業が多く出るなど、業績は二極化しています。

未経験から飲食業界へ転職する場合は、社会動向を見ながら検討する必要があるでしょう。

飲食業界の年収は全体的に低いのが現状

飲食業界で未経験者の場合、正社員(東京都)の求人で月に20万円~24万円/月程度でスタートするようです。飲食業界の年収は全体的に低く、20代のうちは月収が20万円前後が続くことも珍しくありません。また、店長でも月収が35万円に達するのは一部の会社で、待遇の企業差は大きいようです。

料理長といった調理の分野で昇進する方が、サービス分野でマネジメントになるよりも年収が高くなる傾向もあるようです。店長の年収は店舗業績に連動すると踏まえると、経営手腕といった実力が強く収入に影響すると考えましょう。

飲食業のうちでもカフェ・スイーツ系が最も収入が低いというデータもあります。飲食業界に転職するなら、手当も含めて丁寧に企業リサーチすることが必要です。

※年収金額は、サイト内の求人情報や公的機関のデータなど幅広く調査した情報から総合的に算出しています。

20代なら未経験者も飲食業界は大歓迎! その分、企業選びは慎重に

20代なら未経験でも歓迎される飲食業界ですが、他業界と比べて待遇面は低いと言えますし、年齢やキャリアでの収入の伸びも大きくはありません。そのため、飲食業界に転職するならキャリアプランをしっかり考えてチャレンジすることをおすすめします。

また、会社によってはこのキャリアアップについてのルートを、勤続年数や社内試験など明確な判断基準を示しているところもあります。そうした企業を選んだり、「店長候補」という求人で人材育成意欲のある企業へ応募するなど、応募先をしっかり選びましょう。

飲食業界のまとめと注意点

これまでの飲食業界は、人手不足で売り手市場といえましたが、昨今の状況から調理ではないサービス系職種においては、転職に適した業界かどうか不透明となりました。

転職するなら、接客・販売を経て後の店舗運営(店長)、店舗開発や商品開発といった業務を目指す、独立開業するといった自分のキャリアプランを描いて目標を持ってチャレンジすることをおすすめします。また、応募先企業についての丁寧なリサーチも欠かせません。この記事をぜひ転職の参考に活かしてください。

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