面接当日の流れに沿って解説!転職面接の基本マナー

転職面接を成功させるためには質問への対策や服装などの事前準備が欠かせませんが、面接当日のマナーについて見落としてしまっている人は多いようです。
「社会人としてのマナー」は当たり前のこと過ぎて意外と盲点になりがち。しかし、これができていなければ、あなたがどんなに高いスキルを持っていようと面接を突破することはできません。面接当日に注意したいマナーを5つの観点から解説します。

当たり前だからこそ改めて確認を!面接当日マナーをおさらい

面接では、改めて「社会人としてのマナー」を問われます。覚えているつもりでも、慣れているからこそ思わぬことを見落としている場合があります。「挨拶と礼って、どっちが先だっけ?」など、なんとなくの流れで覚えてしまい、正式なマナーを知らなかったということもあるかもしれません。

また、普段から癖で行っている仕草などで無意識のうちに悪い印象を与えている可能性もあります。

新卒採用では「学生だから」と多少の目こぼしをされることもありますが、年齢に関係なく、すでに「社会人」であるあなたにそれは通用しません。面接時の態度やマナーに問題があれば、どんなに有能であってもその時点で不採用とされてしまいます。

マナーは最低限の装備です。過信せずしっかりと振り返っておきましょう。

面接当日マナーの4大NG「遅刻」「ドタキャン」「忘れ物」「スマホ」

まず大前提として、「遅刻」と「ドタキャン」は厳禁です。時間に余裕をもって出掛けることはもちろん、どうしても都合が悪くなってしまった場合は前日までに企業に連絡を入れ、再度日程調整をするのが最低限のマナーです。

当日遅刻もしくは行けなくなってしまった場合、確実に分かった時点ですぐに企業に電話をし、謝罪と何時に到着できるかを伝えて、企業側の指示に従いましょう。

事前に連絡なしで面接をキャンセルする「ドタキャン」は、人としてやってはいけません。面接はあなたの予定であるだけでなく、相手の予定でもあります。行けなくなってしまった場合は必ず連絡しましょう。

また、履歴書など指定された持ち物は確実に持参し、「忘れ物」がないようにしましょう。履歴書やポートフォリオなど、忘れてはならないものは前日までに確実に用意し、当日出発前にもう一度確認すると安心です。

スマートフォンは絶対に音が鳴らないよう、受付前に電源を切るか、サイレントモード・機内モードなどにしておきましょう。バイブレーションは意外と音が響きます。

会場に着き、待機場所や部屋に案内された後も、スマートフォンを取り出したり、面接に関係のないものを取り出すのは絶対にNGです。読むべき資料があれば目を通し、なければ姿勢を正して待つようにしましょう。

面接当日の流れに沿ってマナーを解説

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それではより具体的に、面接を訪問時、入室時、面接中、退室時、面接後と5つの場面に分類して、それぞれの基本のマナーと注意事項を解説していきます。

1.訪問時:ビル到着は15分前、受付は10分前に済ませる

事前に通知される時刻は、「面接を開始する時間」であり、決して「集合時間」ではありません。

工事による運休など、事前に調べられる交通状況は確認し、ルートは複数把握しておくと安心です。当日ダイヤが乱れるようであれば、慌てず別のルートを取りましょう。

就業中の転職活動の場合、急な残業やトラブルが起きて時間通りに出発できないこともあるかもしれません。1分でも時間に遅れそうな場合、「遅れる」と分かった時点で連絡をしましょう。緊急時に連絡をする相手の名前と連絡先は事前に確認し、スマートフォンなどにメモしておきましょう。

また、時間前に建物に着いていたとしても、時間通りに訪問できず遅刻してしまうケースがあります。

例えば、大規模な社屋や高層ビル内にオフィスがある場合、ビル入り口の総合受付とその企業の受付と2回手続きの必要があったり、訪問者カードの発行など手続きに時間が掛かったり、お昼時など人の出入りが多い時間帯では、エレベーターが混雑してなかなか目的の階へたどり着けないということもあります。

こうした事態を避けるためにも、15分前には入り口に着いているようにしましょう。面接の受付は、面接開始時刻の10分前から5分前までに済ませるのが理想です。手続きが必要そうであればそのまま受付を済ませ、そうでなければ余裕をもって身の回りの最終確認を行いましょう。

早過ぎる到着はNG!

面接官はスケジュール通りに業務をこなしているため、必要以上に早く到着してしまうと、面接官の準備ができていない、面接予定の部屋がまだ空いていない、など担当者が何かしら急な対応を強いられることになります。企業側にとっては迷惑でしかありませんので、慎みましょう。なるべく早めに到着すると自分としては安心ですが、「相手がどう思うか」という観点で考えましょう。

30分前に会場付近に到着する

交通状況はもちろんのこと、駅からの道順や信号の待ち時間など、初めて向かう場所は慣れていない分通常よりも時間が掛かりますし、不確定な要素も多くあります。ここにさらに、気象条件や体調といった要素も含まれます。

最寄り駅、または目的地付近には、約束の時間の30分前に到着するよう逆算して出発しましょう。30分の猶予があれば、よほどのことがない限りは確実に時間前に会場へ到着することができます。

一度会場の位置を確認した上で、コーヒーショップや商業施設など、落ち着ける場所で最終確認ができると理想的です。お手洗いはもちろん、身だしなみを確認し、面接で話す内容や質問事項をチェックします。心の余裕を持っていつも通りの自分で面接に臨むための「心の準備タイム」を過ごしましょう。

2.入室時:ドアは3回ノックする

面接の部屋に入室するときは、ノックは「コン、コン、コン」と3回ゆっくり確実に音を立てましょう。

ノックをしても返答がない場合は、もう一度3回ノックを行い、時間を空けてから扉を開けるようにしてみてください。このとき室内に、「失礼します。入ってもよろしいでしょうか」と尋ねると、相手に対し丁寧な印象を与えることができます。

扉がない、またはすでに開いているような場合はノックの必要はありません。入り口に立ち、はっきりとした声で「失礼します」と声を掛けましょう。

3.面接中:ハキハキとした声で話す

面接が始まったら、ハキハキとした声で、ゆっくり、丁寧に話します。「~でぇ」「~はぁ」と語尾を伸ばさない、「えーと」「うーん」など唸ったりしないなど、間延びした話し方を避けると、「ハキハキ」した印象になります。

きちんと顔を上げ、相手を見て話す姿勢も良い印象を与えるため、意識するようにしましょう。

また、人は緊張をすると早口になりやすいので、意識して普段よりもゆっくり話すように心掛けましょう。「正しい敬語」を使うのは良いことですが、使い慣れていない言葉遣いはかえってボロが出ます。堅苦しい言葉を無理に使うよりは、最上級の敬語でなくても丁寧な言葉遣いのほうが印象は良いです。

面接前に役立つリラックス方法

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面接にはさまざまな側面がありますが、あなたにとって大事なのは「自分を売り込む機会」であることです。

あなたの良さを売り込むには、いつものあなたでいることが大切です。そのためにも、リラックスした状態で臨むのがベスト。適度な緊張感は必要ですが、ガチガチの状態では良い印象を残すことはできません。

しかしそうと頭では分かっていても、なかなか難しいのも事実です。ほどよいテンションで面接に臨むには、道中、自分の気分を高揚させるように意識してみてください。明るい音楽を聴いたり、少し大股で歩いて身体を動かしたり、軽く何か食べることでも気分を上げる効果があります。

面接が始まってしまうと、なかなかこれらの方法は取れませんが、ゆっくり腹式呼吸をする、口角を上げるだけでもリラックス効果はあるので意識してみてください。受け答えではゆっくりしゃべることも、焦りを落ち着けさせるコツです。

緊張をほぐすコツ

4.退室時:一礼を忘れず笑顔で立ち去る

面接が終わったら、「本日はお時間をいただき、ありがとうございました」と一礼することを忘れず、ドアの手前で「失礼します」と退室の挨拶をしましょう。最後にしっかりと笑顔を見せるつもりで一拍静止してから退室します。

帰り際に面接官がエレベーターや出口まで見送りをしてくれる場合もあります。エレベーターに乗ったらお辞儀をし、扉が閉まってから顔を上げましょう。

退室時の一礼は、面接の「締め」であり、あなたが与える最後の印象になります。

5.面接後:お礼メールを送信したい場合

面接が終わったらあとは連絡を待つだけと考えがちですが、より印象を残すためにお礼のメールを送っても良いでしょう。

面接調整のやりとりをしていた担当者か、面接官から名刺をもらっていたなら、その方々に送っても大丈夫です。その場合、タイトルには必ずあなたの名前を入れ、誰からで、どんな内容のメールなのかを明確にします。

印象を残したいという狙いがあるなら、理想は面接終了後1時間以内。面接の復習も兼ねて飲食店などに入り、腰を落ち着けてからメールを作成しましょう。

一般的なビジネスマナーに照らし合わせるなら、帰宅後その日のうちに送れば問題ありません。

定型文より自分の言葉でお礼を送ることが大切

「ビジネスメール お礼」などで検索すれば、いくらでも定型文が出てきます。

しかし、お礼メールであなたの印象を強めたいのであれば定型文を使っては意味がありません。丁寧に、あなたの言葉でお礼を伝えましょう。

面接中に話題に上がったことや、印象に残った言葉などを入れ込めるとベターです。文章で残しておくと、「そういえばそんな話をしたな」と記憶の後押しになります。

面接マナーを押さえてあなたの魅力を伝えよう!

紹介してきたマナーはどれも知っていれば意識できることばかりです。定型があるということはつまり誰にでもできることであり、できない人は審査の舞台にも上がれないと判断されてしまいます。マナーがしっかりしていることが第一関門なのです。

面接というのは、転職活動において直接自分を売り込むことができる絶好の機会です。あなたの能力や経験できちんと選考をしてもらえるように、マナー違反で無駄な失点をしないことが重要です。

マナーは大人の身だしなみのひとつ。身に着けることで、あなたの魅力のひとつにもなります。普段どおりの自分で面接に臨めるよう、万全の準備をしてくださいね。

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