面接で志望動機を聞かれたらどう回答する? 伝え方のポイントを解説!

転職活動で必ずと言っていいほど確認される志望動機。面接で聞かれたときは、既に応募書類で記載している内容を復唱しただけでは意味がありません。ポイントは、応募書類に記載している要点を元に、口頭で深掘りをしていくこと。では具体的にどう回答していけばいいのか、面接官に好印象を与える志望動機の答え方を解説します。

なぜ面接官は志望動機を聞くのか?

面接官は志望動機を聞くことで、入社意欲の高さや自社への理解度を判断しながら、応募者が該当ポジションにマッチする人物なのかを見極めたいと考えています。

では具体的に、面接官はこの質問を通して、応募者のどのようなことを知りたいと考えているのでしょうか?

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「入社意欲の高さ」を知りたい

どれだけ能力が高かったり、条件に合う応募者だとしても、やる気がない人を採用したいとは思いません。自社に入社することに対してどれだけ意欲を持っているのか、面接官は志望動機から判断したいと考えています。

「入社後にやりたいこと」を知りたい

応募者が入社後、どのように活躍していきたいのかを志望動機から読み解き、それが自社のニーズに合致しているかを判断しています。応募者が持っている入社後のイメージと、企業が求める姿が異なっていると、ミスマッチが起こってしまい、お互いにとって不利益があるからです。

「企業理解の深さ」を知りたい

会社の沿革や特性、強みや競合他社の情報などをしっかりリサーチし把握した上で、応募者が志望しているのかを面接官は見ています。企業理解が浅い状態だと、入社後に「こんなはずじゃなかった」とミスマッチが起こってしまうからです。

企業理解は面接の場で深めることもできますが、求人票やホームページに書かれている情報など、事前に調べられることであれば、面接前に把握しておきましょう。その行動が入社意欲のアピールにも繋がります。

志望動機を構成する3つの要素

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面接で志望動機を話す際に、どのような流れを意識すれば、面接官に伝わりやすいのでしょうか。

1.何のために入社したいのか

まず始めに、志望動機として「何を実現するために入社したいのか」を明確にしましょう。何のために入社したいと思っているのか、明確なビジョンを最初に伝えることで、ポイントを絞ってアピールをすることができます。目標については「こんな仕事がしたい」「こうなりたい」など自分の希望だけを伝えるのではなく、「自分が入社してこの目的を果たすことで、企業に貢献できる」という内容があると、面接官にも好印象を与えられるでしょう。

2.なぜその目標に取り組みたいのか

1の内容に説得力を持たせるため、「なぜその目的なのか」という理由を考えます。このときに過去の自分の経験や体験など、具体的なエピソードを織り交ぜると、面接官もイメージがしやすく説得力が増します。また、あなた個人のエピソードを具体的を述べることで、他の応募者と差別化し、印象付けることができます。

3.なぜこの会社でなければならないのか

最後に、「その目的を果たすために、なぜこの会社でなければならないのか」という理由を挙げます。このときのポイントは、面接官に「その理由なら他の会社でも当てはまるのでは?」と思われないように注意すること。応募した会社でしか実現できないことを見つけるために、企業研究や業界研究をして他社と差別化ができるような独自性のある理由を考えましょう。

例文

貴社で働きながら接客スキルを身に付け、この春から全国展開している××事業で多くのお客様から「あなたから買って良かった」と喜んでもらえるような販売員になりたいと考えています。
私はこれまで携帯ショップにて派遣販売員をしていましたが、仕事柄新規のお客様がほとんどで、せっかく信頼関係を築けても短期のお付き合いになることにもどかしさを感じていました。
そこで、私自身も学生時代から貴社ブランドのファンであることに加え、□□や★★などの新規事業に取り組まれて毎シーズンごとにお客様を喜ばせる仕組みを作っていたり、リピーター率を挙げるための取り組みを多くされている貴社に興味を持ちました。実際に店舗に伺った際にも、販売員の方が生き生きと働いている姿が印象的で、私も仲間として働いてみたいと思うようになったのです。

志望動機を伝える際のポイント

志望動機を伝える際にも注意が必要です。重要なのはポイントを絞って伝えることです。

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結論から、単刀直入に話す

応募先に対する熱意や意欲が人一倍あったとしても、肝心の志望動機が明確に伝わらなくては意味がなくなってしまいます。始めに「なぜ志望するのか」の結論を一言で伝えましょう。

1~2分を目安に話す

志望動機は企業にアピールする場になるので、あれもこれもと伝えたいことが多く、思いのほか長くなってしまうことも。しかしあまり長すぎても伝えたいポイントが何なのか分からなくなってしまうため、短すぎず長すぎない適切な長さが理想的です。

応募書類に書いた内容を詳細に話す

応募書類にすでに志望動機を記載しているケースは多いですが、面接の場で、それをそのまま復唱するのはNG。書類に記載していることを元に、エピソードなどを付け加えて、根拠をより詳細に伝えることで、面接官に志望動機を印象付けることができます。

面接でやってはいけない志望動機の伝え方

面接で志望動機を伝える際に、やってはいけないこともあります。「志望動機は企業とのマッチングを図るためにある」ことを理解し、面接官の意図を意識することが大切です。

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事実とは異なる回答をする

面接官からの印象を良くするために、事実とは異なる志望動機を話すのは逆効果です。他の質問と矛盾が発生すれば「適当なことを言っているのではないか?」と、それだけで信用をなくしてしまいます。

また志望動機は、企業と応募者のマッチングを図るための大事な材料になるので、事実と異なる内容を話してしまうことは、応募者にとってもデメリットが大きいのです。

前職の悪いところばかり言う

前職に対しての不満がまるでないという人は稀です。不満を持つこと自体は当たり前のことですが、それを面接で正直に伝える必要はありません。

会社に対する批判や不満を志望動機にすると、面接官は「入社しても同じような不満を持ったら辞めてしまうのでは?」と捉えてしまいます。

人間関係が悪い、残業が多いなど、前職のネガティブなことを正直に話すのではなく、転職後にどうしていきたくてその企業を志望するのか、前向きな内容につなげていきましょう。

勤務条件や福利厚生の良さばかりにこだわる

志望動機としてよく挙げられるのが、「福利厚生が良いから」「給与が魅力的だから」という条件面での理由。もちろんそれらが理由であることは決して悪いことではありませんが、面接官からすると「福利厚生が良ければどの会社でも良いのでは?」「他に給与が高い会社を見つけたらすぐに辞めてしまうのでは?」と思われてしまう可能性もあります。

志望動機のアピールでは、条件面だけではなく「その会社でしか叶えられないこと」を具体的に話せるように、工夫しましょう。

志望動機は「経験」の有無によってアピールの仕方を変えよう

志望動機を伝える際には、応募する業種・職種の経験があるかどうかで、アピールの仕方を変える必要があります。ここでは、同業種または同職種を志望する場合と、未経験の領域を志望する場合のアピールの違いについて解説していきます。

同業種/同職種を志望する場合は、「即戦力」をイメージさせる

同業種や同職種の求人に応募する場合、企業は応募者に「即戦力」として活躍してくれることを期待しています。そのため、自分が今持っているキャリアを最大限活かせるということが、志望動機を通してアピールできると良いです。

例えば過去のキャリアで培った具体的な実績を理由にしながら、転職後の会社で活躍していきたいという意欲やビジョンを伝えられると、「この人は自社でも、前職同様に活躍してくれそうだ」という印象を面接官に与えることができます。

未経験の業界・職種を志望する場合は、活躍できる根拠を伝える

未経験の業界や職種を志望する場合、企業は「未経験でもやっていけるポテンシャルがあるのかどうか」を判断しています。そのため、志望動機を通して「経験はないけれど、活躍できると言える根拠」を示していく必要があります。

例えば、今まで培ってきた職種や業界での実績が、新しいフィールドではどのように活かせるのかを伝えられるといいでしょう。

さらに、未経験の求人に応募する際に重視されるのが「入社への意欲」です。業界・職種・企業を事前に念入りに調査し、なぜその業界・職種に挑戦してみたいのか、それがなぜ応募先の企業でなければならないのかをしっかり答えられるようにしておくことで、面接官に入社意欲をアピールすることができます。

志望動機は自分をアピールできるチャンス! しっかり準備して面接に挑もう

応募者がこれまでのキャリアを活かせる理由や、数多くある会社から応募先を選んだ理由など、「志望動機」は企業に対して自分を最大限アピールできるチャンスです。また、企業が求めるスキルに足りなくても、熱意次第では面接官の心を掴むこともでき、合否に関わる重要なポイントです。

面接官を納得させ、好印象を与える答え方ができるように、しっかりと準備してくださいね。

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