
面接でよく聞かれる質問リスト
面接は最大のアピールタイム。面接官の質問に的確に答え、転職を成功させたいものです。完璧な回答をするには、事前の下調べが重要です。転職ならではの質問はどんなものがあるのか、どう答えるのが良いのか。採用面接の中でも、「転職の際の面接」でよく聞かれる質問と、その解答ポイントを解説します。
面接官の質問に答える際の心構え

転職面接において重要なのは、いかに自身をアピールし、企業の求める人材とマッチしているかをお互いに確かめることです。学生と違ってすでに職務経歴があるので、これまでにあなたが社会人として何をしてきたのか、何に打ち込んできたのかがより具体的に尋ねられます。もちろん、転職理由といった人によっては答えにくい質問をされることもあるでしょう。そんな場合にも、質問に対して正確な返答ができるかどうかが重要です。
「正確な返答」とは、「質問者の意図に沿った回答」という意味で、決して正解があるわけではありません。言ってしまえば、意図に沿っていればなんであれ正解になります。それが相手の望むものであれば強い印象を残すことができるでしょう。
質問には必ず意図があります。何を知りたくて、その質問をしたのかが分かれば、的確に答えることができます。
そこで、転職時の面接でよく聞かれる質問を6つに分類し、それぞれの解答例と質問意図を解説します。想定質問を事前に把握し、自分なりの回答をを考えてみましょう。
面接でよく聞かれる質問6選
回答を考えるときは、文字数にして300~400文字程度を意識してください。これは、一人で話し続けた場合に1分程度で収まる目安の文字数になります。話し方や間の取り方によって個人差があるので、一度実際に声に出してみて、時間を測ってみるといいでしょう。
1.これまでのあなたの経歴について
質問例 | 回答例 |
これまでの職歴を教えてください。 |
(異動・転職経験なしの回答例)アパレル産業の広報を3年間勤めてきました。はじめは媒体各社の窓口を担当していましたが、取引先の方々とのやり取りの中で企画業務への興味が生まれ、部署をまたいでの業務ができないかと思うようになりました。幸い、周囲の賛同を得られ、所属部署に関係なく意見交換ができる勉強会のような場所を作ることができました。 その中でプロジェクトチームを立ち上げ、取引のあった複数媒体で連動するコラボレーション企画を立案、実行することができました。 |
仕事でやりがいを感じていたのはどんなことですか? |
私は人と話すことが好きなので、店頭での販売業務は天職だと思っております。お客様との会話も、もちろんなのですが、同じ店舗で働くスタッフとより良い店づくりについて話し合ったり、業者の方々との情報交換も良い勉強でした。本社の方々とのお話では、俯瞰的、長期的な経営について考える機会をいただくことができました。 さまざまな立場の方と意見を交わすことで、多くの視点から物を見る大切さを知ることができました。その一つ一つが貴重な学びであり、それをどう生かそうか考えることが仕事へのやりがいに繋がりました。 |
これまでの仕事で一番難しいと感じたのは、どんな業務でしたか? |
新卒採用プロジェクトチームのリーダーとして、学生向けの会社説明会で講義を行ったことです。大変光栄な仕事ではありましたが、これから就職活動を行う学生さんを相手に、会社について、業務について説明することに大変な重責を感じていました。同じ業種で働く方々には当たり前のことでも、学生さんには通じないかもしれないと、何度も台本を作り直し、資料を作り直す日々でした。 講義の終わりに設けた質疑応答の時間に、「分かりやすかった」、「仕事に興味が持てた」という声をいただけて、がんばった甲斐があったととてもうれしかったです。 |
職歴や経歴についての質問は、「あなたがこれまで何をしてきたか」を尋ねるものです。ただし、どの会社で、どういう立場だったのかは履歴書を見れば分かります。面接ではあなたの言葉で、より具体的な業務内容を話せるようにしてください。
業務内容と期間は必須として、それらの事実に対しあなたがどのように関わっていたのか、何を考えて従事していたのかを伝えられるとさらい良いでしょう。その際、立場や成果など、具体的に言えることはどんどん付け加えていくことが重要です。特に達成した数字は、あなたの能力を語る上での説得力になります。
一つ一つの経歴に理由を持って説明する
やってきた業務をただ羅列するだけでは、その業務においてあなたが何をしていたのかが分かりません。必ず「そこで何を考え、行動をしたか」という能動的な理由を加えるようにしましょう。具体的な行動を話せるということは、きちんと従事していたことの証拠にもなります。
自分をよく見せるために数に頼るのは簡単です。ですが、面接ではあなたの人柄や仕事に対する考えが重視されます。その仕事は自ら選んだものなのか、誰かに押し付けられたものなのか、業務の中心だったのか、サポートをしていたのか。面接官は仕事に関するストーリーを知りたいのです。
功績の数を並べるよりも、一つか二つに絞ってより具体的に話すと印象に残ります。興味が湧けば、「他にはどのようなことをしていましたか」と尋ねられることでしょう。
2.あなたのアピールポイントについて
質問例 | 回答例 |
自己PRをしてください。 |
私の強みは打たれ強いことです。忍耐強いと褒めていただくこともあるのですが、私個人としては耐えているという自覚はないので、きっと打たれ強いのだと自認しています。 以前、同僚が立て続けに退職したことがあり、周囲からその原因と目されていたお客様の担当に抜擢されたことがありました。実際にお話ししてみると、確かにかなり厳しい方でした。ただ、仰っている意図は分かりましたので、辛抱強く応対を続けることでご納得いただくことができました。もちろん大変な業務ではありましたが、委縮することなく、諦めずに対話を続けることの意義を再確認しました。お客様との関係を重視されている御社でも、この思いを胸に業務にあたりたいと考えています。 |
あなたの長所と短所を教えてください。 |
長所は知識欲の強さと何事にも慎重なところです。物事について疑問を持ち、調べて自分なりに整理することが好きで、得意としています。この性格を買われて、前職では資料のチェックや管理業務、新人教育をよく任されていました。 ただ、この長所も行き過ぎると理屈っぽくなってしまうので、そこは短所と言えます。調べ過ぎる箇所は克服できたので、今は大胆な判断もときには必要であることを心に留めて、慎重になり過ぎていないか自省することを心掛けています。 |
あなたの能力をどのように業務に生かせると考えていますか? | 現職では、給与計算から経費精算、支払い業務など経理事務を一通り経験しました。経費精算にあたってはコスト削減の分析と提案も担当しましたので、営業事務として採用いただけた際には、拡大期にある御社の営業部門全体の組織運営について、フラットな目でコスト見直しや無駄な業務はないか切り込んでいくことに役立てるのではないかと思っております。 |
アピールポイントについての質問は、ストレートにあなたの魅力を伝えられるチャンスです。あなた個人の特性と経験で培ったスキル、それらをどう仕事で生かしてきたのか、事例を絡めて説明できると良いでしょう。
アピールポイントは面接全体を通しても一つか二つ程度に絞ったほうが印象に残りやすいです。そのため、できるだけ履歴書に書いたことと関連する話をしましょう。まるで関係のない話ではあなたの印象がブレますし、矛盾するような話は疑念を抱くだけになってしまいます。
自分がどんな人間なのかを結論から伝える!
アピールポイントに関する質問には、短く「私のアピールポイントは○○です」と先に結論を言うようにしましょう。自己PRは回答の幅が広くなりがちなため、前置きから入ると何の話が始まるのか分からず、面接官の「聞く」集中力を削いでしまいます。
職務経歴と同じく、成果などは具体的な名称や数字を用いて説明しましょう。資格があるならその名称、表彰されたのであれば、いつ・どのような名目だったのか、勤務歴など、主観の入らない「事実」を伝えます。ただ「がんばりました」よりも、「がんばった結果、1位になりました」としたほうが、話に厚みが出てきます。
注意したい点としては、自らをアピールするためにほかの人を侮辱するような表現はやめましょう。また、個人情報や内部機密に触れるような話題は絶対にNGです。
3.転職が多い人への質問
質問例 | 回答例 |
転職の回数が多いですが、なぜですか? |
若いうちにさまざまな会社、環境を体験してみたいという思いが強く、あえて2年という単位で凝縮した業務経験を積むように心掛けて参りました。実際、同じ業種の中でも、会社によって社風や仕事の考え方、コミュニケーションの取り方や取引先との対応方法などは千差万別でした。 何より、多くの人との出会いの機会がありました。これは、転職を繰り返したからこそ得られたものだと思っています。これまでの経験から、自分が能力を発揮しやすい環境は「多様性があること」「前例にとらわれないチャレンジができること」だと明確にすることができたので、御社の組織風土に相性の良さを感じ、今回の転職を最後に腰をすえて成果を出していきたいと考え応募いたしました。 |
職務経歴にブランクがありますが、その理由を教えてください。 | (病気が原因の場合)社会人になってからたびたび体調を崩すことがあり、それが原因で幾度か転職をしていました。体質かストレスのせいだと思っていたのですが、意を決して調べてみたところ、大きな病気が見つかりました。治療に専念するため仕事からは離れていました。今は完治し、健康に問題はありません。 |
さまざまな業種の会社にお勤めのようですが、これはなぜですか? |
お恥ずかしながら学生のうちに自身のやりたいことが見つけられず、興味を持てる仕事を探して転職を繰り返していました。次第に自分は報道に興味があるのだと気付きましたが、未経験者には厳しい業種であるとも同時に理解しておりました。 そのため、出版社でアルバイトとして下積みを重ね、情報収集やスキルの獲得に尽力しました。結果的に、数多の業種で見聞きしたことが、この仕事に生かせるという自信も生まれました。 |
職歴にアルバイトが多いですが、何か理由はありますか? |
(介護などが理由の場合)母が病気で倒れ、つきっきりの介護が必要になったためです。以前は正社員として働いていましたが、フルタイムの勤務が難しく退職し、ヘルパーを利用できる時間を使って短時間のアルバイトを掛け持ちすることで生計を立てていました。ようやく病状が落ち着いてきたので、この度一念発起して御社に応募させていただきました。 未経験ではありますが、付き添い中に読んだ御社社長の著書に感銘を受け、業務に必要な勉強は重ねてまいりました。 |
転職が多い人に対して企業が気にしているポイントは、簡単に言えば「早期で辞めてしまわないかどうか」です。
新しい人を雇用することは、会社にとって、とても大きなことです。席を用意し、会社のやり方を覚えてもらうまでは指導体制も作らねばなりません。早々に退職されると、あなたを迎え入れるためのコストがすべて無駄になってしまいます。企業側はそれを恐れています。
会社にとって短期間での転職は決して良い印象ではありませんし、大抵の人にとって誇れることではないという認識が根強いです。しかし、そこを逆手にとって「強み」として説明できると良いでしょう。転職をしたことで得たもの、見えたことについて話せれば、悪い印象を払拭することができます。
転職理由は嘘偽りなく正直に答える!
やむを得ない事情で退職を余儀なくされた人にとって、その理由は話しづらいことでしょう。しかし、決して嘘をついてはいけません。
正当な理由であれば、面接官はその観点からあなたを受け入れられるかどうかを考えてくれます。
また、過去の自分の行動が良くなかったと自覚しているがゆえに言い出しにくいこともあるでしょう。その場合も、過去を反省して改善していく気持ちがあることなどを素直に伝えることが大事です。例文のように「お恥ずかしながら……」と話し始めると良いでしょう。
4.異業種へ挑戦する人への質問
質問例 | 回答例 |
これまで違う業界のお仕事をされていたようですが、どうして弊社に応募したのですか? |
前職ではケーブルテレビのディレクターをしていました。地域に密着した仕事はやりがいもあり、大変ではありましたが楽しく働いていました。 私事ですが、3年前に結婚式を挙げたとき、初めてウェディングプランナーという仕事を知りました。担当してくださったプランナーさんはとても親身に私たちの話を聞いてくださり、式はこれ以上ないほど素晴らしいものになりました。相手に真摯に耳を傾け、本人も気付いていないような希望を引き出してくださる姿に感動し、私もこういう価値を人々に提供したいと思ったのです。映像についてはずっと従事して参りましたので、ウェディングビデオの企画などで知識を生かせればと思います。 |
会社に入ってやりたいことはありますか? | 金融は未経験ではありますが、ずっと不動産の営業をしていましたので、御社では前職の経験を生かせると考えています。主力である証券については勉強中の身で未熟ですが、昨年立ち上げられた不動産金融の分野で貢献したく思います。ゆくゆくはファイナンシャル・プランナーの資格を取り、包括的なプランを提案できる人材になりたく思います。 |
中途採用をしている企業は、即戦力になる経験者を募っている場合が多いです。そのため、業界経験、職種経験ともに未経験者にとっては狭き門と言えます。
ただし、異業種であっても職務内容が似通っていたり、特定のスキルや資格を持っていたりすればハードルは下がります。まったくの未経験ではないこと、どういった経験が生かせるかを具体的に伝えられれば有利に運べます。
どうであれ、やはり採用する側からすれば「なぜ異業種を選んだのか」が最大の関心事項です。その経緯や理由を明確に説明できるようにしておきましょう。
やる気を見せて高い入社意欲をアピールする
やはり新たなチャレンジをするとなれば「やる気」を見せることが重要です。
だからと言って、「やる気だけはあります!」という精神論なアピールは逆効果。「やる気」を具体的な行動で表現するようにしましょう。
例えば、「前職のうちから勉強を始めている」、「経験者の体験談を聞いている」、「資格取得や転職先の業界知識を深めるためにセミナー参加をした」など、異業種に転職するにあたって、あなたが行っていることを伝えることが大切です。
5.キャリアプランに関する質問
質問例 | 回答例 |
今後のキャリアプランを教えてください。 | 3年以内に管理栄養士の資格を取得したいと考えています。前職では人手不足のため、なかなか勉強する時間が取れなかったのですが、御社は管理栄養士取得のための勉強会があると伺いました。資格取得後は、御社で活躍する方々のように、トレーニングジムでの栄養指導や、パーソナルプログラムを組める管理栄養士になりたいと思います。 |
10年後、どんな仕事をしていたいですか。 |
外国人観光客は今後も増え続けると考えていますが、現時点で、日本はそれに対応しきれていない印象があります。日本人と観光客はもちろん、観光客同士でも言語や文化の違いから問題が生まれています。 私は御社の技術を観光の分野で活用できないかと考えました。具体的にどのようなことができるかは皆様のお知恵を借りながら進めていきたいと思いますが、10年後には、どの地域でも運用可能なシステムを作りあげたいです。 |
将来の夢は何ですか? | 広告の仕事をするからには、みなさんの記憶に残るようなものを作りたいです。コラボレーションや連動企画といった、周囲を巻き込んだ、あっと驚く仕掛けを手掛けたいですね。それを見た子供が、大人になってからも「そういえばこんな広告があったよね」と思い出せるような広告を仕掛けることが夢です。そのために、関係各社とのコミュニケーションを密にとり、信頼いただける人材になることが重要だと考えています。 |
「キャリアプラン」という言葉には少し堅い印象がありますが、採用側として聞きたいポイントはあなたの「自主性」や「理想」です。
あなたの理想が、その会社で実現できるものなのかどうか。会社の目指す方向と一致しているのかを見ています。入社後のミスマッチが防げますし、どれだけその会社について理解しているかも判断できます。
もちろん、入社前の段階ではそれが実現できるかどうかは誰にもわかりません。ですから、判断材料としてより具体的な要素が必要になります。理想のために今どのような行動をしているのか、その過程が想像できているかといった部分です。
業務にまるで関係のない夢や、到底実現できないような荒唐無稽なことはNG回答です。子供の語る「将来の夢」とは違うということを理解しておきましょう。
選考が進んできたら条件面やどんなポジションで働くかを綿密に聞くのもアリ!
キャリアプランのポイントは「目標」と「過程」が見えているかどうかです。それが分かれば、採用側としてもどのようなポジションを用意するか、どんな業務で活躍してもらえるかが想定できます。
会社の制度や特定の業務に関するキャリアプランがあるのなら、その仕事に就くことは可能か、将来的に可能であればどのような技能が必要かを確認しておきましょう。
万が一、あなたのキャリアプランとそぐわないようであれば、無理に入社することはお互いのためになりません。条件のミスマッチは離職の原因の一つ。こうした悲劇が起こらないよう、確認できることは事前に相談しておくのが良いでしょう。
6.答えにくい質問
質問例 | 回答例 |
希望の年収はどれくらいですか? | 現在同業種にて400万円の年収ですので、同等かそれ以上の額を希望します。近々、専門技能の資格を取得するので、そちらを加味していただけるとありがたいです。 |
残業や休日出勤は可能ですか? | 現在も月30時間程度の残業がありますし、繁忙期や特別イベントの際には休日出社の必要性があることも理解しております。先方の都合がある仕事ですから、ある程度は想定しています。 |
他に受けている会社はありますか? | システム関係の会社を中心に、3社ほど受けています。いずれも行政向けシステムに特化した企業ですが、特に御社の施設予約システムに携わりたいと考えているので、こちらの選考を最優先で組んでいます。 |
地方支社への転勤を命じる場合がありますが、大丈夫ですか? | (対応できる場合)今すぐにとなると難しいですが、半年後以降であれば問題ありません。差し支えなければ、どういった地域に転勤する可能性があるのかお教えいただけますか? |
休日はどのように過ごしていますか? | 映画を見ることが多いです。映画館に行くこともありますが、最近は動画配信サービスを利用して自宅で鑑賞することが多いですね。ミュージカルが好きで、『雨に唄えば』は歌詞を覚えるほど何度も見ています。友人を呼んで上映会を行うこともあります。 |
面接で問われる内容には、返答が難しいものもあります。給与や休日などの話題はその筆頭です。
年収額は応募先企業の規定、社内人材とのバランスで決まります。希望年収を聞く目的は、採用予算内で採用できる人材かを判断したい、応募者の自己評価が高過ぎないか、低過ぎないかの確認のため、業界・職種の基準、相場を認識しているかの確認などがあります。
業界・職種の相場を認識した上で、根拠を提示して年収を求めることは問題なく、採用されたいからと低く抑える必要はありません。よく分からない場合は、現状と同程度を答えるのが無難です。
残業や休日出社、転勤についての条件は、明らかに嫌な顔をするのはNGですが、だからといって無理なのに「できる」と答えるのは入社後のトラブルにつながります。
時間外勤務についての質問は、「実際に残業・休日出勤があることを前もって伝えること」や「残業が多いので耐えられる人材か見極める」といった目的です。回答するには、自分が許容できる残業量を把握することが欠かせません。そして「残業量より仕事内容にこだわる」姿勢を見せつつ、許容できる残業量を伝えられるように工夫します。どうしても承諾できないような条件であれば、その理由の説明と、代替案などが出せると理想です。
趣味や休日の過ごし方といった、プライベートに寄った質問をされることもあります。こうした質問には、人柄や価値観、つまり「この人はどういう人なんだろう」ということを理解したいという意図があります。プライベートを暴きたいというものではないので、答えられる範囲で事実を述べればOKです。
答えにくい面接質問はチャンス!
答えにくい質問や突飛な質問は、質問の答えだけでなくその人の対応力の高さも見られます。
どんな人でもある程度の質問の対策はしているものです。だからこそ、想定外のことを聞かれたときに回答ができるかどうか、素のあなたが試されます。頭の回転の速さ、コミュニケーション能力、論理的な思考力が問われるのです。
即座に応えられれば、あなたの評価は格段に上がり、良い印象を残すことができるでしょう。
もしすぐに回答が浮かばないときは、「そうですね、」など一言置いて間を持たせましょう。質問の意図が分からなければ、「申し訳ありません、それは~~という意味でよろしいでしょうか」と確認を取ってみてください。
「何か聞きたいことはありますか?」という逆質問への対応

面接終盤になると「何か聞いておきたいことはありますか」と質問を促されることがあります。逆質問は自身をアピールするチャンス。どれだけ会社に興味を持っているのかを伝えることが可能な時間です。
質問をする、というのは意外と難しく、相手のことを知っていないと良い質問をすることはできません。逆に言えば、良い質問ができればそれだけ入社意欲をアピールできるのです。
ここで「特にありません」と答えるのはもったいないですし、何より会社に興味がないと思われてしまうのでNGです。
質問事項は複数用意しておき、当日尋ねるのは1~2個程度にしておきましょう。いくらやる気をアピールするためとはいえ、質問攻めするのはマナー違反です。
また、面接担当者が答えられる質問に留めましょう。専門的な内容や、社長や役員クラスでないと答えられないような質問は失礼にあたります。不安な時は「○○についてお尋ねしたいのですが、お聞きしてもよろしいでしょうか」「もしお分かりになればで構わないのですが……」などと前置きするのも良いでしょう。
入社意欲、やる気を見せる質問
質問例 |
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「やる気」は具体的な行動で表すべきとは前述しましたが、逆質問でもそれを示すことができます。
入社までの準備や心構え、入社後の動きについて尋ねることは、この会社で働くビジョンが見えていると判断されやすくなります。
「業務内容」でなく、「そこで自分がどう動くのか」という観点で尋ねるのがポイントです。
入社後をイメージするための質問
質問例 |
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外から出は見えない社風や、社内の雰囲気を尋ねることも、入社後のイメージをしていると捉えられ良い印象を与えます。
今後結婚や出産などのライフイベントを予定しているのなら、育休制度や復職後の体制について尋ねておくのも良いでしょう。制度として存在していても、前例があるかないかは確認しておいて損はありません。
事業や仕事内容を深掘りする質問
質問例 |
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事業や仕事についての一歩踏み込んだ質問は、その会社についてよく調べ、理解していることが伝わります。仕事について、すでに我が身のように考えているという主張にもなります。
これらの質問の場合、面接官から回答を得たら、一言二言でいいので言葉を添えられるといいでしょう。自分の経験が活かせるなどアピールができれば理想です。
これらはあくまで資料やホームページからは読み取れないことを尋ねましょう。調べれば分かることや、面接中に話した内容を尋ねるのは絶対にNGです。
また、面接担当者が答えられる範囲の質問をしましょう。人事の人に専門的な業務について尋ねても、答えられない場合があります。
事前に質問されることをイメージして本番に臨もう!
多くの質問例や解答例を紹介してきましたが、これらはあくまでも「例」です。業種や質問者によってニュアンスは異なり、まったく同じ文言の質問はそうそうありません。
今やネットで検索をすれば、この記事のように大体の質問傾向やその解答例を調べることができます。そしてそれは面接をする企業側も知っていることです。どこかで見たことのあるような回答は、すぐにバレてしまうでしょう。
だからこそ、どういった質問がありそうか、自身の立場に置き換えてイメージを広げてみてください。そして、それに自分の言葉で答えられるよう準備しましょう。
『女の転職アカデミア』とは
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