事務職デビューに成功するには?「未経験から事務」を叶えた3人に聞いたキャリアアップの秘訣
「特別なスキルがなくても、無理なく長く働けそう」というイメージから、いつの時代も人気職種の一つである事務職。しかし実際は、対人スキルや専門性が求められる仕事であり、未経験からスタートするには狭き門でもある。
それでも未経験から事務職にキャリアチェンジし、充実した日々を送っている人がいる。パーソルテンプスタッフ株式会社が運営する育成型無期雇用派遣『funtable(ファンタブル)※』を利用した3人だ。
かつては全く異なる職種で働いていたにも関わらず、キラキラした笑顔で「今の会社で働き続けたい」と語る3人。彼女たちはなぜ事務職への転職に成功し、長く働きたいと思える会社に出会えたのだろうか? 詳しく語ってもらった。
「完全な未経験から事務職になる方法はないの?」悩んで見つけた選択肢
そもそも3人はなぜ、事務職への転職を考えたのですか?
私はもともと新卒で入った住宅メーカーで、半年間営業をしていました。そこで書類作成などの事務的な仕事をすることが多く、先輩から「助かったよ!」と言われるのがすごくうれしくて。「私は社内の人に喜んでもらえる仕事が好きなんだな」と気付き、事務職への転職を決めました。
現在は『funtable』社員として、就業先の大手IT企業の営業事務職で顧客情報の登録や発注作業、請求書発行などの業務を行っています。
私は新卒で航空会社に入社し、空港のグランドスタッフを4年間勤めました。転職のきっかけはコロナ禍です。飛行機が飛ばなくなり、ボーナスが激減し、やっと落ち着いたかと思ったら別の国際問題が起こり…。
そんな国際情勢に左右される中でも物流は常に動き続けていたので、長く働くなら貿易に関する仕事で、スキルが身に付く事務職がいいなと考えました。今は『funtable』社員として総合商社で貿易事務の仕事を担当しています。
私は、新卒で入社したドラッグストアでもともと6年間、接客の仕事をしていました。仕事自体は好きだったのですが、品出しなどの肉体労働が多く、このまま働き続けるイメージが持てなくて。
そんな折に調剤薬局の立ち上げで医療事務の仕事を経験した時に「こんなふうに頭を使う仕事だったら、長く続けられるかもしれない」と思ったことが、事務職に興味を持ったきっかけです。
今は『funtable』を通じて品質管理の審査などを行う一般財団法人で、請求書の発行や、顧客情報の登録などの業務をしています。
事務職への転職を目指す際に、『funtable』を利用したのはなぜですか?
私はExcelのスキルも無いし、タイピングも早くないし、特に資格も無かったので、未経験から事務職を目指すのはハードルが高いと感じていました。
でも『funtable』なら就業前の研修がありますし、就業中も営業の方が定期的に話を聞いてくれると聞いて、充実したサポート体制に安心できたのです。
私が最も魅力を感じたのは、『funtable』が社員登用を目標としている点です。今回の転職では「長く働けること」を一番重視していたので、未経験から始められて、かつ社員になる道が開かれているのは、とても魅力的でした。
最初は求人サイトで募集を探していたのですが、事務職の中途採用は過去の経験や資格が重視されることが分かり「完全な未経験から事務職になる方法は本当にないの?」と悩んでいたんです。
そんな時に友人から『funtable』を教えてもらって、研修のカリキュラムが充実していて、女性のキャリアを応援している雰囲気も伝わってきたので、ここなら頑張れそうだと思いました。
派遣先の社員とのいい関係を作る、コミュニケーションのコツ
事務職の仕事を始めてから、何が一番難しかったですか?
私は営業事務なので、ペアで動く営業の方への伝え方は今でも試行錯誤していますね。周りの社員さんにも相談しながら、どうすればいいコミュニケーションがとれるのか、日々工夫をしています。
私が難しかったのは、メールでのコミュニケーションです。今までは対人で接客していたので、お客さまの表情などから考えを読み取れたのですが、メールだと相手が何を考えているのか分かりづらくて。
私も最初はメールや電話のやりとりに苦労しましたね。顔見知りのお客さまではない、会ったことのない方と話すことに、最初はとても緊張していました。
でも先輩たちのやり方を真似し始めると、突破口が見つかりました。今は他の社員さんがどんなテンションで、どんな言葉遣いでお客さまと話しているのかを研究しながら、自分に合った話し方を探すようにしています。
皆さんが事務職デビューで最も苦労したのは、コミュニケーションなんですね。
それに加えて、ExcelやAccessなどの操作も最初は難しかったです。でも操作に長けた社員さんが近くにいたので、何度も質問して教えてもらったり、自分で本を読んで勉強したりしながら乗り越えました。
職場では他の社員と良好な関係を築かれているようですが、何か工夫していることはありますか?
私は身近に「こうなりたいな」と思う先輩がいて、その先輩が「相手がマイナスに捉えないようにこう伝えよう」とか「相手が分かりやすいようにここに付箋を貼っておこう」など、いつも思いやり精神に溢れているんです。
私もその方を見習って、お互いに気持ち良くコミュニケーションがとれるような心遣いができるようになりたいと思っています。
“配属ガチャ”を起こさずに「一生働きたい会社」に出会えた
転職活動を振り返って、未経験から事務職への転職に成功した理由は何だと思いますか?
私は、どんな種類の事務職があるのかすら分からない状態からのスタートでしたが、『funtable』のコーディネーターの方が、本当に丁寧にヒアリングとアドバイスをしてくれたので、自分に合う企業に出会えました。
私も今ストレスなく働けているのは、『funtable』のコーディネーターの方のおかげです。仕事内容だけではなく、会社の規模や雰囲気まで細かく希望を聞いてくれて、さらに私の経歴や性格も踏まえた上で、就業先の候補を出してくれました。
私は自分よりも年上の人が多い、落ち着いた雰囲気の中で働ける職場で働きたかったのですが、まさに希望通りの会社を紹介してもらえました。
私もコーディネーターの方に、貿易事務といっても、いろいろな種類や働き方があることを教えてもらいました。
その中でも総合商社は、貿易事務全体を一通りできる職場だと聞いたので、今の職場に決めたんです。先に聞いていた通り、最初にこの仕事をするにはぴったりの職場でした。
派遣というと一般的には「配属ガチャ」問題もありますが、皆さんは希望通りの職場を推薦してもらえたのですね。業務の専門性はどのように身に付けましたか?
就業する前に『funtable』で2日間の貿易実務研修がありました。正直、その研修だけで全てを理解することはできなかったのですが、研修でもらった資料は今もデスクに常備していて、分からないことがあったらすぐにチェックするようにしています。そうしているうちに、だんだん業務の全体像が掴めるようになってきました。
私も研修資料はいつもデスクの横に置いていて、常に見返しています。苦手だったパソコンも研修で丁寧に教えてもらえたので、入社後もあまりストレスを感じずに働けています。
「いい仕事」には、プライベートの充実も欠かせない
事務職デビューしてから、皆さんの仕事観やプライベートの過ごし方などに変化はありましたか?
前職では仕事第一で、毎日がいっぱいいっぱいでした。でも転職してからは、休日は友達とカフェに行ったり、昔は取れなかった有給を使ってコンサートに行ったりと、プライベートを充実させています。
前職では副店長だったので、急なシフト変更に対応したり、自分の体調が悪くても我慢して出勤していたりと、無理して仕事を優先するタイプでした。でも今はプライベートの時間を持てるようになったからこそ、逆に仕事も頑張ろうと思えています。自分が健康じゃなければ、いい仕事はできないということに気が付きました。
私も前職はシフト制だったので、夜中の3時に起きなければならない日もあり、体調が優れないときが多かったんです。一方今の仕事は規則的なので、健康になりましたし、プライベートも充実させられてすごく幸せです。
公私共に充実した生活が送れているのですね。最後に、今後の目標を教えてください。
社員登用です!
おお! 3人とも今の会社で働き続けたいと思っているのですね。
私は今年の11月から今の職場で契約社員になるのですが、その後正社員を目指すにはまだまだ踏まなければならないステップがあります。きちんと仕事で周りに貢献したり、Excelや簿記の資格を取ったりしながら、少しずつキャリアアップしていきたいです。
今の会社の管理職には「正社員になる道もちゃんと用意している」と言ってもらえているので、しっかり経験を積んで頑張りたいです。
私も、社員になるまではまだ一定の勤続年数が必要ですが、それまでに貿易実務検定の資格を取って、自信を持って正社員になりたいなと思います。
目標を持って働けるのは素敵なことですね。本日はありがとうございました!
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取材・文/一本麻衣 撮影/赤松洋太