出社×在宅のハイブリッドで理想の働き方を手にした女性たちに学ぶ、自分にベストな仕事・ワークスタイルの見つけ方

ブリッジインターナショナル株式会社

自分にとってベストな働き方ってなんだろうーー。30代を見据え、理想の仕事やワークスタイルについて考えたことがある人は多いのでは?

そこで、「自分に合う仕事×ワークスタイル」を見つけた女性2人に話を聞いてみた。

ブリッジインターナショナル株式会社でインサイドセールス職として活躍する、田中美紗樹さんと中桐優菜さん。

2人とも未経験で今の仕事を始め、出社と在宅勤務のハイブリッドで、自分らしく働いている。自分に合う仕事、そしてワークスタイルを見つけるポイントを探っていこう。

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田中 美紗樹さん<写真左>

2018年、図書館司書からブリッジインターナショナル株式会社に中途入社。現在はインサイドセールスマネジメントとして、外資系ITメーカーの案件を担当。現在は新チーム立ち上げ真っ最中。7名のインサイドセールス育成及びクライアント対応を行っている

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中桐優菜さん<写真右>

2021年、ブリッジインターナショナル株式会社に新卒入社。インサイドセールスとして、コール業務や見積もり作成などの事務作業を行う

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図書館司書とインサイドセールスの意外な共通点

ーー田中さんが未経験からインサイドセールスに転身した理由を教えてください。

田中:理由は大きく二つあります。

一つ目は、働き方。前職は図書館司書として図書館で働いていたのですが、シフト勤務で遅番があったり土日勤務だったりと、生活が不安定でした。

また、私は土日に趣味の吹奏楽でホルンを吹いているのですが、仲間と一緒にやる練習になかなか参加できず。

お給料も含め、もう少し良い条件で働きたい。そう思い、26〜27歳頃から転職を考えるようになりました。

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ーー当時、インサイドセールスという職種は知っていましたか?

田中:転職活動をする中でインサイドセールスの求人を見て、初めて知りました。

私の場合は図書館から一般企業への転職だったので、何をやるにしても未経験。だから職種は幅広く見ていたのですが、外に出て営業をするイメージは湧かなくて。

一方、インサイドセールスは社内にいる状態で営業をします。最初はそこに興味を持ちました。

そこで実際に面接を受けたところ、「田中さんのこれまでの経験が生かせると思う」と言ってもらえたのです。

それがインサイドセールスに転身した、もう一つの理由ですね。

ーー図書館司書とインサイドセールスに共通点がある?

田中:図書館司書はカウンターの中で書籍の貸し出し作業をするイメージが強いと思いますが、実際には来館者の欲しい情報を探すお手伝いも行います。

なぜその本を探しているのか、いつまでに欲しいのか、ヒアリングをしながら適切な本を提案する。それは「お客さまのニーズを聞き出し、提案をする営業と共通している」と言われました。

情報探しは、私が図書館司書をする中で特にやりがいを感じていた業務でもあったので、その経験が生かせるなら、ぜひインサイドセールスをやってみたいと思いましたね。

ーー2018年に転職して、今は入社7年目。現在はどのようなお仕事をしているのでしょうか。

田中:外資系IT企業のお客さまを担当するインサイドセールスチームのマネジメントをしています。

以前はプレーヤーとして目標を追いかけていたのに対し、今はみんなが目標達成に集中できる環境を整える立場です。

今年2月にはお客さまからのニーズ増加に伴うインサイドセールスの増員があり、新人メンバーが7人入ってきました。今は育成の時期であり、チームの立ち上げ時期でもあります。頑張りどころですね。

一方、仕事が落ち着く時期にはメンバーと向き合いながら、各自に必要なトレーニングを行ったり、目標達成に向けてすべきことを一緒に検討したりといったことにもしっかり時間を使います。

マネジメントをする立場になり大変なことは増えましたが、それでも楽しいですね。

ーー特に楽しさを感じる瞬間を教えてください。

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田中:メンバーの前職はもちろん、当社内の経歴や経験もバラバラなので、メンバーによって必要なサポートは異なります。そこがカチッとかみ合ったときは手応えを感じますね。

あとは、メンバーの成長も楽しみの一つ。

他のチームに異動したメンバーが「後輩を教えている」と報告してくれた時は、私が教えたことを吸収して、それを後輩に展開してくれているんだなと、すごくうれしかったです。

ーー働き方も転職した理由の一つでしたが、今はどのようなバランスで働いていますか?

田中:新しいチームの立ち上げ時期で、新人も多いので、サポートのために2月はフル出社しています。

ただ、普段は出社とリモート半々ぐらいです。私の場合、週3日出社、2日在宅ぐらいのバランスがちょうどいいですね。

在宅勤務中は仕事の合間に家のことができますし、出社すればチームメンバー以外の人ともコミュニケーションが取れる。両者を折り混ぜることがリフレッシュにもなっています。

何よりシフト勤務から、平日勤務、土日休みという固定のスタイルになったことで、勤務日にギュッと集中して仕事ができるようになりました。

吹奏楽の練習も、転職前は月2回参加できたらいい方でしたが、今は9割参加できるように。プライベートの時間が取りやすくなり、生活にメリハリがつきましたね。

人と話すのが好きだから、お客さまと電話で話すのも楽しい

ーー中桐さんは新卒入社なのですね。最初のキャリアにインサイドセールスの仕事を選んだ理由を教えてください。

中桐:私が就活をしていたのは2020年のコロナ禍で、リモートワークに切り替える企業が多数出てきた時期。

求人サイトを見る中で「インサイドセールス」を知り、社内にいながら電話やメールで営業ができる仕事は、今後の働き方を考えると魅力的だと思いました。

また、私は学生時代に6年ほど飲食業の接客バイトをしていて、お客さまと話すのが好きだったんです。

営業は難しいイメージがありましたが、面接で話を聞くうちに「人と話すのが好きな性格を生かして、自分にもできるかも」と思えましたね。

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ーー就活の場合、複数の企業の選考を同時に進めることも多いと思います。その中で貴社を選んだ決め手は何でしたか?

中桐:ワークライフバランスです。

「女性が活躍している」と書いてあったことで興味を持ったのですが、実際に仕事と家庭を両立している人も多く、長く続けやすい職場なのではと思いました。

ーー実際にインサイドセールスとして仕事をしてみて、いかがですか?

中桐:今は既存のお客さまとお話をする機会が多く、リレーションを構築した上で会話ができるようになり、コール自体が楽しいですね。

最初の頃は電話でお客さまと話す難しさを感じていて、緊張のあまり実際に電話をかけるまで5分くらい悩んでしまうこともありましたが、しっかりしたサポートがあったので安心できたなと思います。

Teamsのチャットでフォローを担う部署に適宜質問したり、席順を年の近い先輩の横にしていただいたり。質問しやすい環境が整っていたので、一人で悩むこともなく、ありがたかったです。

ーー「この仕事をしていてよかったな」と感じるエピソードがあれば教えてください。

中桐:締め日までに目標達成をしようとしている中、私がコールしたお客さまが最終日ギリギリに製品を購入してくださったことがありました。

お客さまは「大丈夫? 間に合った?」と心配してくださり、間に合ったことをお伝えしたらすごく喜んでくださって。それはとても印象に残っています。

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ーークライアントのニーズに沿った提案をしたからこその結果だと思いますが、そうやって中桐さんを気にかけてくれるような関係が築けたのはなぜだと思いますか?

中桐:チーム全体が達成に向けて前向きなのが大きいですね。先輩方から良い刺激をもらって、「私も頑張らなきゃ」と思えています。

ーー就職の決め手の一つは「ワークライフバランス」でしたが、現在はどのような働き方をしていますか?

中桐:週2日出社、3日在宅勤務をしています。

入社した当初はコロナ禍で、感染状況によって一斉に在宅勤務になることもあったのですが、毎日家にいてメンバーと話せないことがストレスになってしまって。

最初は週5で在宅勤務がいいと思っていたけれど、やはり出社も大切だと実感しました。

働き方が変わることがリフレッシュにもなるので、私にとっては出社とリモートを良いバランスで混ぜて働くのが合っている。自分が仕事をする上でのベストバランスが、ここで働くうちに分かってきました。

2人が「やりがいある仕事」を見つけられた理由

ーーやりがいを持って取り組める仕事は、どうしたら見つけられると思いますか?

田中:最初から仕事内容を100%イメージすることはできないので、まずはやってみないとですよね。

中桐:私もインサイドセールスについて事前に調べましたが、実際の業務が想像できない部分はやはりありました。

私の場合は面接で直接人事や社員の皆さんと話をして、「自分にできるかな」を探りながら、人の雰囲気や社風を感じ取っていきました。

その上で、最終的には「やってみよう」という勇気だと思います。

田中:転職であれば、前職でやりがいを感じていた要素を、新しい仕事に見出せることも大事だと思いますね。共通点があれば、そこを起点にやりがいも感じやすいのではないでしょうか。

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ーー「ノルマが大変なんじゃないか」「なんとなくつらそう」といったイメージで、最初から営業職を除外してしまう未経験者もいると思います。お二人は、そういった不安はなかったですか?

中桐:「営業=個人で数字を追いかける」と思っていましたが、当社の場合は「チームで数字を達成する」という感覚があります。

特に入社したばかりの頃は個人の数字をもたず、コール自体に慣れるための業務を行っていました。

チームミーティングも頻繁にあり、何ができて、何ができていないのか把握できましたし、できていない部分はフォローもしてもらえて。

その過程で「営業=数字に厳しい、つらい」というイメージはどんどん変わっていきました。

もちろん数字の達成が厳しいときはしんどいこともありますが、チームでフォローする環境があるからこそ、ポジティブに考えられていると思います。

田中:フォローがあるのは大きいですよね。マネジャーがしっかり見てくれるだけでなく、チャットのサポートやトレーナーチームもあるので、そこは安心でした。

特に「やればできる」みたいな精神論や勢いだけで片付けず、ロジックで教えてくれたのが大きかったですね。

私も最初は「営業職=数字に厳しい」イメージが強く不安でしたが、「あなたの現在地はこうだから、これをやれば達成できるはず」といった具体的なアドバイスがあるから、「きっとできる」と思えたなと感じます。

また、入社当初は出社がメインになるので、先輩がお客さまと話すのを実際に聞くことで、「こういう言い回しをするとお客さまに安心してもらえるんだ」など吸収することもできると思います。

ーー「営業=しんどそう」といった先入観をいったんとりのぞいて、少しでも面白そうと思えた仕事に飛び込む勇気が大事ですね。

中桐:サポート体制がしっかりある環境さえ選べば、きっと大丈夫だと思います。

社内を見渡しても、メンバーの前職は本当にバラバラです。私自身も何のスキルもない中で入社しています。それでも自分の経験を活かせる部分がありました。

理想の働き方をするには、それをかなえるスキルも大切

ーーお二人は仕事をする中で、自分にとってベストな働き方を見つけていったと思います。その働き方を続けるために、意識していることはありますか?

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中桐:出社と在宅で、業務内容を意識的に変えています。

在宅勤務の時はコールや事務作業に集中し、出社したら周りの人と意識的に会話をするなど、バランスを考えながら仕事をすることが自律にもつながるように思いますね。

田中:ただ、メンバーの中には家で集中できなかったり、家族の事情で家で仕事をするのが難しかったりと、在宅勤務がはかどらない人もいます。

そういうときに自分のペースを崩さずパフォーマンスを出すには、自分に合った切り替え方が必要な気がしますね。

私の場合は在宅勤務の際はお茶休憩を入れるなど、ちょっとした息抜きを意識しています。

ーーパフォーマンスを発揮できる働き方を自分で調整する力は、ライフステージの変化があっても長く働き続ける力につながりそうですね。

田中:特にインサイドセールスの仕事は、今後どのようなライフステージを選択したとしても、対応できる仕事だと思います。

私が転職した頃は出社勤務のみで在宅勤務はありませんでしたが、それでも女性が働きやすい環境がすでにありました。

そこに在宅勤務の選択肢が加わったことで、より柔軟に働けるようになったのはうれしいことです。

ただ、自分が望む働き方をするには、まず自分がそれをできるだけのスキルを身に付けなければいけません。

そこをしっかりサポートをしてもらえる環境があり、その結果として私は今の仕事ができています。そうやって力をつけていけば、この先も大丈夫かなと思えていますね。

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ーー今後、どのような仕事に挑戦していきたいですか?

田中:マネジメントを始めて3年がたつのですが、まだまだできていないことも多いので、先輩方をしっかり見て、吸収していきたいです。

どれぐらい時間がかかるかわからないけれど、ゆくゆくはマネジメントの中でもシニアメンバーとして、後輩マネジャーのサポートができるようになりたいですね。

中桐:もう新卒4年目になるので、コールの技術をさらに上げ、チームをまとめる立場になりたいです。

キャリアアップの制度は整っていますし、同じチームのマネジャーのフォローも得られ、挑戦できる環境はしっかりあるので、ちょっとずつ上を目指していければと思っています。

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取材/栗原千明(編集部) 文/天野夏海 撮影/洞澤 佐智子(CROSSOVER)