25歳以下の女性7割が「なんとなく不安」。自分のモヤモヤに向き合うヒントとは?【山本美月 あっこゴリラが参加 イベントレポ】

25歳以下の女性7割が「なんとなく不安」。自分のモヤモヤに向き合うヒントとは?【山本美月 あっこゴリラが参加 イベントレポ】

「今のままで、私、本当に大丈夫?」「このままでいいのかな……」

目の前の仕事に追われながらも、ふと立ち止まって考えてしまう。キャリア、人間関係、そして自分らしさ。 正解のない問いに、漠然とした不安=「モヤモヤ」を抱えている女性は多いはずです。

そんな私たちに、自分自身のモヤモヤと向き合い、未来へ踏み出すためのヒントをくれるスペシャルなイベントが開催されました。

Woman typeを運営する『女の転職type』が協賛した、国際NGOプラン・インターナショナル主催の「プラン・ガールズ・ムーブメント2025、未来のチカラになる言葉」です。

このイベントでは、国際協力の現場のリアルが紹介されるとともに、俳優の山本美月さん、ラッパーのあっこゴリラさんをはじめ、第一線で活躍するゲストが登壇。

彼女たちが語った「未来のチカラになる言葉」とは? 『女の転職type』編集部が、その模様を詳しくお届けします。

プラン・ガールズ・ムーブメント2025、未来のチカラになる言葉

「すべての女の子が未来に希望を持てる社会」を目指す

10月11日の「国際ガールズデー」に先駆け開催された本イベント。

主催は、国際NGOプラン・インターナショナル。若い世代の女性のエンパワーメントや、ジェンダー課題の解決などに取り組んでいます。

冒頭、プラン・インターナショナル・ジャパンCMOの小泉美礼さんからは、途上国でみられる課題の一例として、家事や水汲みのために学校に行けない女の子や、18歳未満での結婚を余儀なくされる女の子たちがいる、という厳しい現状が伝えられました。

「性別や生まれた地域に関係なく、すべての女の子が希望を持てる社会」を目指す同団体のビジョンに触れることができました。

25歳以下の7割が抱える「モヤモヤ」。その正体とは?

プラン・ガールズ・ムーブメント2025、未来のチカラになる言葉

今年のイベントテーマは「未来のチカラになる言葉」。

これは、プラン・インターナショナルが25歳以下の女性1,000人に行った調査で、約70%が漠然とした不安や焦燥感(モヤモヤ)を抱えており、そのモヤモヤが「誰かからの言葉やアドバイス」で和らいだ経験がある、という結果に基づいています。

第一部のトークショーでは、この「モヤモヤ」の正体を探るべく、俳優の山本美月さん、ラッパーのあっこゴリラさん、ラジオパーソナリティーのクリス智子さんらに加え、セイコーエプソン株式会社、株式会社ユニクロから社員2名が登壇し、それぞれの経験や「言葉のチカラ」について語り合いました。

20代は「誰もが悩む年代」山本美月、あっこゴリラたちからの助言

ゲストの皆さんも、20代の頃は大きなモヤモヤを抱えていたと言います。

不安定な仕事への「怖さ」を抱えていた山本美月さん。就職氷河期で「選択肢の少なさ」を感じたユニクロの社員の方。そして大企業の中で「自分らしさ」を失いかけたセイコーエプソンの社員の方。

今活躍する彼女たちもまた、私たちと同じように将来への不安や固定観念に縛られ、悩んでいたことが明かされました。

では、そのモヤモヤをどう乗り越えてきたのでしょうか。5人のゲストからは、具体的なアクションや考え方のヒントが語られました。

ラッパーのあっこゴリラさんは、モヤモヤを「自分を知ることに繋がるサイン」と断言。「モヤモヤは友達」と前向きに捉え、自分を成長させる機会として受け入れる重要性を語ります。

セイコーエプソンの社員の方も「モヤモヤを抜けたときが、成長のきっかけになった」と続きました。

一方、完璧主義になりがちな人に向けて、山本美月さんは、「100%じゃなくて、70%でやりなよ」という、肩の力を抜くアドバイスを共有。さらに、「夜は考えずに寝る!美味しいものを食べる!」、「基礎体温を測って、ホルモンバランスのせいにしちゃう」と、心身を労わる具体的な方法も提案してくれました。

そしてクリス智子さんは、若い女性たちが今以上に活躍できる社会を目指すためには、まず「自分ごととして接点を持つこと」が大切だと指摘。途上国で生きる女の子とたちの状況を、わからないではなく、まずは調べたり募金などの行動に移してみたり……。絶えず意識することから始めるべきと話しました。

ユニクロの社員の方は、社会課題への取り組みとして「Tシャツを買えば、いいことにつながる」とユニクロが行っているチャリティTシャツのプロジェクト(「PEACE FOR ALL」)を紹介。Tシャツを買うという気軽な一歩からスタートすることが、未来を変える力になると語りました。

モヤモヤは誰にでもある「普遍的な感情」。それを恐れず、自分自身と向き合い、時には肩の力を抜き、そして少しだけ社会に目を向けてみる。そこから「未来のチカラになる言葉」が生まれるのかもしれません。

心に響く歌声に感動!あっこゴリラさんのライブパフォーマンス

トークショーの熱気は、そのまま第二部のあっこゴリラさんによるスペシャルライブへ! 全9曲が披露されました。

会場は着席スタイルでの鑑賞でしたが、一曲目からボルテージは最高潮。手拍子やリズムに乗る観客で、会場は一体感に包まれます。

曲間には、あっこゴリラさんから、会場に集まった私たちを直接エンパワーメントする力強いメッセージが。トークショーのテーマをさらに深め、一人ひとりに勇気を届ける圧巻のパフォーマンスでした!

モヤモヤのヒントは、自分の中だけにあるとは限らない

会場には、イベントのテーマ「未来のチカラになる言葉」にちなんだ参加型の展示やチャリティ企画も多数展開されていました。

プラン・ガールズ・ムーブメント2025、未来のチカラになる言葉

印象的だったのは、プラン・インターナショナルの活動や協賛企業の取り組みを紹介するテーマ展示です。

早すぎる結婚や教育格差など、世界中で女の子が直面している課題がデータとともに紹介されています。

自分のキャリアや人間関係の悩み。それももちろん重要ですが、同時に世界には「生きる」こと自体に困難を抱える女の子たちがいる。 モヤモヤ解消のヒントは、自分自身と向き合うことだけでなく、こうして世界に視野を広げることにもあるのだと気付かされます。

プラン・ガールズ・ムーブメント2025、未来のチカラになる言葉

また、ゲストと来場者が想いを分かち合うメッセージボードも人気でした。トークショーに出演したゲストの手書きの言葉を囲むように、来場者からの感想や誰かに伝えたいメッセージの付箋が貼られました。

言葉を通じて、イベント参加者それぞれの想いが広がる、温かい空間が生まれていました。

プラン・ガールズ・ムーブメント2025、未来のチカラになる言葉

さらに、チャリティ企画として、著名人達の「未来のチカラになる言葉」のステッカーが入ったカプセルトイや、チャリティバザーなど、売上がすべて支援活動に役立てられる企画も実施。お買い物を楽しみながら、女の子たちの未来に貢献できる仕組みも魅力的でした。

プラン・ガールズ・ムーブメント2025、未来のチカラになる言葉

「女の転職type」は、編集長である小林佳代子の著書『働くわたしの仕事地図』をチャリティーバザーで販売いたしました。通常は1冊1,500円のところ、今回は1冊500円相当の募金と交換する形で提供し、売上(募金)は全額寄付させていただきました。

プラン・ガールズ・ムーブメント2025、未来のチカラになる言葉

未来の私に、いまできることを

第一線で活躍するゲスト全員がかつて自分と同じ「モヤモヤ」を経験してきた──。その事実を知ることができただけでも、心がふっと軽くなりました。

日々の仕事や将来に不安を感じたとき、私たちはつい「自分だけが」と抱え込みがちです。

しかし、モヤモヤは「自分を知るサイン」。 70%でOKを出し、美味しいものを食べてぐっすり眠る。そして、ほんの少しだけ、自分以外の誰か――例えば、遠い国の女の子たちが直面する現実に目を向けてみる。

そんな小さな一歩が、自分自身を、そして社会を前に進めるチカラになる。

Woman typeを運営する『女の転職type』もまた、働く女性たちが「自分らしい選択」をするための勇気や情報を届けられるよう、サービスを提供し続けていきたいと、強く決意を新たにしました。

取材・文/女の転職type編集部