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MAR/2017

秋元才加インタビュー「もっと自信を持ってもいいのかも」海外の仕事を通じて発見した“異端な自分”の魅力

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20代後半は、働く女性にとって大きなターニングポイント。ある程度仕事に手応えを感じる一方で、次のキャリアが見えず道に迷うこともしばしば。女優の秋元才加さんも、いつも元気に見えるその裏側で人知れず悩みを抱いていたそう。

秋元才加(あきもと・さやか)さん
秋元才加(あきもと・さやか)さん
1988年7月26日生まれ。千葉県出身。2006年にAKB48 2期生としてチームKに加入し、13年8月に同グループを卒業。現在は女優として映画、ドラマ、舞台に出演する他、バラエティー番組にも多数出演。マルチに活動の幅を広げている

AKB48を卒業して4年、ドラマ、舞台、バラエティーとマルチに活躍する反面、「将来への不安もあった」と胸の内を明かす。しかし、そう振り返る現在の秋元さんの表情は、迷いがなく実に晴れやか。秋元さんの転機となったのは、海外から届いた1本のオファーだった。

「周りの人を見返したい」
20代前半は“負けん気”が原動力だった

2006年、AKB48の2期生としてデビュー。当時のAKB48はまだまだ無名の存在。現在のような超国民的アイドルグループになる前の創生期を、秋元さんは仲間と共に駆け抜けた。

秋元

「あの頃の私を支えていたのは、周囲の人に『負けたくない』という気持ちですね。自分が何をしたいか、どうなりたいかといったことよりも、とにかく上へ上へとのぼり詰めたい一心で仕事をしていました」

秋元さんの負けん気の強さは、生い立ちに由来する。秋元さんはフィリピン人の母親を持つハーフ。小さい頃は、ハーフゆえの珍しさから周囲の偏見に悩まされる機会も少なくなかった。経済的にも決して豊かな方ではなかった。

「AKBの活動を始めたばかりの頃のことを思えば、今はお仕事にも恵まれているなって感じます」と感謝する一方で、20代を全力で駆け抜けてきたからこそ、ふと“道からはぐれてしまったような感覚”に襲われることもあったそうだ。

「いまもいろいろなお仕事をさせていただいていますが、これからどこに向っていけばいいのか、という迷いもありました。私は見た目の個性が強い分、『自分に合うお仕事ってあるのかな』とも思うし、自分の将来が見えずに不安を感じてしまっていたんです」

「もっと自分に自信を持ってもいい」
海外に出て発見した“オリエンタル”な魅力

そんな葛藤を抱えていた秋元さんに、昨年、1本のオファーが舞い込んだ。それが、『アルティメット・ビーストマスター』の日本ホストという大役だった。『アルティメット・ビーストマスター』とは、ハリウッドが生んだスーパースター、シルヴェスター・スタローンが監修を務める『Netflix(ネットフリックス)』のスポーツエンターテイメント番組。秋元さんは、LAに飛び、世界6カ国から集められた総勢108人のアスリートが巨大な障害物に立ち向かう勇姿をレポートした。

秋元

「最初にオファーをいただいたときに浮かんだのが、『私でいいの?』という驚きと不安でした。だって、私より英語が堪能な方や、いわゆる“日本の女性らしい”人って他にいっぱいいると思うんです。そうお伝えしたら、海外のエージェントの方が『僕たちから見ると、秋元さんこそ日本の女性のロールモデルだと思う』ときっぱり言ってくださって。そうやって背中を押してもらえて初めて、私はもっと自分に自信を持ってもいいのかもしれないと思えるようになりました」

日本にいると「異端」に映ることもある秋元さんのオリエンタルなビジュアルは、世界に出た途端に最高の武器へと変わった。

「私は日本にいるとちょっと大柄な方で、ずっとそれがコンプレックスでした。でも、海外の方からの評価は全く逆で、『まさに理想の体型』『なんてエキゾチックで美しいんだ』と皆さんからすごく褒めていただけて(笑)。痩せ過ぎず太り過ぎず、ヘルシーで理想的なんだそうです。まさか自分が海外でこんなに絶賛されるなんて、全然考えていなかったので素直に嬉しかったです」

さらに、仕事の仕方に関しても、海外での経験は大きな財産となった。今回、秋元さんはLAまで単独で向かった。現地でのスタッフとの打ち合わせやスケジュール確認もすべて秋元さん自身が英語で行ったのだとか。

「相手の話していることは大体分かるんですけど、細かいところまでは正確に拾いきれないところもあって。スタッフさん同士で言っていることがバラバラなときは、どっちが正しいのか分からずに、1人でホテルの中を彷徨ったこともありました(笑)。でも、そんな苦労も全部ひっくるめて、自分のことを誰も知らない土地で仕事をするという経験は大きなプラスになりました」

妥協せず、遠慮せず、自分の意志を伝えることが大切!

中でも秋元さんが驚いたのは、グローバルな現場での仕事の進め方だったという。

「基本的に日本での仕事は、衣装さんが選んでくださったものを着る事が多いのですが、今回は番組で着る衣装をすべて自分で選びました。最初のうちは『どれがいい?』って聞かれても上手く自分の意志を言葉にできなくてモジモジしていたんですけど、スタッフの方から『言わなきゃ分からないから』と指摘を受けて。せっかく自分の意見を尊重してくれる人たちと一緒に仕事ができるんだから、ちゃんと自分の意見に自信を持たなくちゃダメだって思うようになりました」

日本では、どうしても気を使って相手に意思決定を委ねたり、周りに合わせることを優先してしまいがち。けれど、欧米文化では自己主張が大原則。それは決して自分勝手でも相手を軽視しているわけでもない。お互いを認め合っているからこそ、自分の考えを伝えることが大切なのだ。

秋元

「自分の意見に自信を持つということは、今回の仕事を通じて、私が一番変わった部分だと思います。それからは、例えばドラマの撮影でも、スタッフの皆さんが用意してくださったものに対して、『こうした方が良いのでは?』とか、『私はもっとこうしたい』ということがあれば、自分から伝えるようになりました。もちろんそれはワガママとか、相手の仕事をないがしろにするということではなくて。より良いものをつくりたいからこそ、妥協や遠慮をせず意見を発信することが大事なんだって思えるようになったんです」

海外で自分の魅力を再発見し、自信を持って意見を言えるようになったことが影響しことで、30代を控えた秋元さんは確実に一段上のステージにのぼろうとしている。

「20代前半は、負けん気が私のモチベーションでした。でも今、なぜ仕事を頑張るのかと聞かれたら、20代の間に蒔いた種がどこまで芽を伸ばすのか、私自身が誰よりも楽しみにしているから。負けず嫌いの気持ちが完全になくなったわけではないけれど、今は純粋に自分の成長に誰よりも自分がワクワクしているんです。AKB48を卒業して4年、芽が確実に大きくなっている実感はある。これからどんな花を咲かせるのか、自分の目で見てみたいから、私はこれからも頑張り続けるんだと思います」

そのくっきりとした目鼻立ちに、今日一番の笑顔が咲いた。未来への不安を払いのけ、秋元さんの視界には今、洋々たる未来が広がっている。


『アルティメット・ビーストマスター』Netflixにて配信中
シルヴェスター・スタローンがプロデュースするスポーツエンターテイメント。各国から 18名ずつ、計 108 名の参加者が登場します。

Netflix
各エピソード では、各国 2名ずつ、計 12 名の出場者たちが史上最も過酷な障害物コース、「ザ・ビースト」に 挑戦します。各回の勝者は「ビーストマスター」に輝き、シーズン最終回では、最後まで勝ち残った強者たちが、「Ultimate Beast Master(究極のビーストマスター)」の座をめぐってバトルします。
https://www.netflix.com/jp/title/80095299

取材・文/横川良明 撮影/栗原千明

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