リピーターの多いジュエリーショップで働くスタッフに学ぶ「人の心をつかむ」コミュニケーション術

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営業や販売職はもとより、内勤の事務職であっても、外部の顧客や取引先と接する機会はあるはず。その際により深い信頼関係を築くためには、どうコミュニケーションを取るとよいのだろう? そのヒントを探るべく、リピーターが数多く訪れるというハワイアンジュエリーブランド「ワイレア」元町ハウス本店の店長・永野貴実さんに話を聞いた。

人生の節目に寄り添えるジュエリーを作るためには
「相手を知ること」が第一歩

株式会社ワイレア 永野貴実さん(34歳)

株式会社ワイレア
永野貴実さん(34歳)

海外ブランドのアパレルで販売を経験後、2008年に株式会社ワイレアに入社。現在は横浜元町ハウス(本店)の店長と、ブランド全体のマネージャーを兼務。マネージャーとしては、主に新人教育に当たっている

ジュエリーを買うとき。それは、何かの節目であったり、記念であったりすることが多い。中でもワイレアのハワイアンジュエリーは、オーダーメイドが基本。ジュエリーに彫る模様の一つ一つには意味が込められており、スタッフのアドバイスを参考にしながら、顧客が自分でチョイスしていく。

永野さんの前職はアパレルの販売員。転職を決めたのは、洋服のように年齢や流行によって着る期間が決まってしまうものではなく、一生身に付けていくジュエリーに携わることで、より深い接客をしたかったから。それも「出来上がっているモノの中から『こちらがお似合いですよ』とおすすめするのではなく、その人の人生の節目に寄り添えるジュエリーを一緒にデザインしていきたい」と、ワイレアを選んだ。

「目の前のお客さまはどんな希望をお持ちなのか、ジュエリーに対してどんな思いがあるのか、どのような生活をされているのか……。オーダーメイドの場合、こういったことを深く理解しないとアドバイスができないんです。だからこそ、私たち販売スタッフもパワーを集中させて、お客さまとじっくりと向き合うことを心掛けています」

顧客の満足度を引き出すために
接客のプロが心掛けている2つのこと

ワイレアを訪れる人は、年齢層も、その思いもさまざま。結婚にあたってのマリッジリングを作りにくるカップルもいれば、何らかの決意を形にすべくやってくる人もいる。そんな多様な顧客を接客するにあたり、全ての人に満足してもらうために永野さんが心掛けていることは「相手の本心を引き出すこと」、「その本心に応える引き出しを増やすこと」の大きく2つだ。

「接客業にかかわらず、どのような仕事でも相手の本心を汲み取ることはコミュニケーションにおける重要な側面です。当社のようなオーダーメイド商品を扱う場合は特に、本心を引き出すことが満足度の高い商品を作ることにもつながります。オーダーメイドでジュエリーを作るというのは、お客さまにとっては特別な機会。同じ思いでジュエリーを作ることは二度とありません。その大事な瞬間に立ち会っているわけですから、私も『このお客さまのたった一度の機会に立ち会っている』という気持ちを持って、どのようなものを作りたいのかだけでなく、そのジュエリーにどのような思いを込めたいのか、ご依頼内容の背景まで理解するように心掛けています」

その際にポイントとなるのが「話しやすい空気を作ること」なのだとか。

「相手に居心地の良さを感じていただけるように、元気な人には同じように元気に、口数が少ない人には落ち着いた口調で、という風に、同じようなテンション、声のトーンで接するようにしています。その上で、お客さまの話をさえぎらない程度に、自分自身の話をすることも多いです。共通の話題が見つかれば話も弾むし、自分のプライベート話をしたことがきっかけとなり、相手も自身の話をしてくれるようになる。自分がオープンになることで、相手の深いところにある思いを伺うことができるのです」

永野貴実さん

相手の思いを聞けたら、その情報を忘れないことも大切だ。そのためにワイレアでは、接客後にオーダー内容や顧客情報と共に、相手のパーソナルな情報も忘れずメモに残している。

「再度その方が来店されたときはもちろんですが、他にも見積書を送付する際のお手紙を書く際にも見直します。こういったお手紙は定型文になってしまいがちですが、来店時のエピソードなどを交えながら、その方だけに宛てた内容を書くように心掛ける。たった数行だとしても自分に向けられたメッセージは嬉しいものです。喜んでいただけることも多くて、中にはお店にいらっしゃるときにそのお手紙を持ってきてくださる方もいらっしゃいますよ」

こうして相手が心を開いてくれたら、次に必要になってくるのが提案力。引き出した本心を踏まえた上で、最適な提案ができて初めて本当の信頼関係が築けるからだ。そのためには、自分の引き出しを増やす努力が重要になってくる。

「お客さまとの会話で気になったことや知らなかったことは、すぐに調べて次回お話できるようにメモを取っておいたり、次回どのような提案をすべきかを書き込んだり。真摯に向き合うことで自分の引き出しは自然に増えていくと実感しています。自分が経験できることには限りがありますが、相手のお話を他人事としてではなく、自分事として向き合うことで、いろいろな人生を疑似体験させてもらえる。あるお客さまから聞いたお話を元に、他のお客さまにアドバイスができるようになったりすることもあります。結果として、提案の幅や会話力の向上につながっていくのです」

こうした深いコミュニケーションを取る姿勢によって得られるものは、顧客の満足だけに留まらない。自身の人としての成長にもつながっていく。特にワイレアに入社して間もない新人スタッフは、その成長が顕著に現れるという。

「新人スタッフからは、友人や家族から『気遣いができるようになったね』と言われることが増えた、という話をよく聞きます。相手の言葉や態度から『なぜかな?』と疑問を持ち、『こういう理由なのではないか?』と仮定し、『じゃあ、こうしてみよう!』と考える。日々お客さまと丁寧に向き合っていくうちに、この一連の流れが自然と身に付くことで、相手の立場になって考えるクセが付き、気遣いができるようになるのだと思います」

接客のプロが意識している顧客への接し方やコミュニケーション術。そのエッセンスを取り入れて、より深い信頼関係を築くために役立ててほしい。

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取材・文/朝倉真弓 撮影/洞澤 佐智子(CROSSOVER)