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NOV/2015

イマイチな上司の下で“成長”を勝ち取るために必要な「たった一つ」のこと

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堂園稚子
上司に対する「何で? どうして?」をズバっと解説
堂園姐さんの「上司のキモチ」翻訳講座

上司に対して日々感じている「なんでそんなこと言うの?」「どうしてそういうことするの?」という不満や疑念。それを直接上司にぶつけたいと思っても、「余計に怒られるんじゃないか」「印象が悪くなるんじゃないか」とモヤモヤしたまま自己完結してしまっている女性も多いのでは? そんな働く女性たちの疑問に、最強ワーキングマザー・堂薗稚子さんが、上司の立場からズバッと解説! 上司って、ホントはすごくあなたのことを考えてるのかも!?

堂薗稚子(どうぞの・わかこ)
株式会社ACT3代表取締役。1969年生まれ。1992年上智大学文学部卒業後、リクルート入社。営業として数々の表彰を受ける。「リクルートブック」「就職ジャーナル」副編集長などを経験。2004年に第1子出産を経て翌年復職。07年に当時組織で最年少、女性唯一のカンパニーオフィサーに任用される。その後、第2子出産後はダイバーシティ推進マネジャーとして、ワーキングマザーで構成された営業組織を立ち上げ、女性の活躍を現場で強く推進。経営とともに真の女性活躍を推進したいという思いを強くし、13年に退職し、株式会社ACT3設立。現在は、女性活躍をテーマに、講演や執筆、企業向けにコンサルティングなどを行う
イマイチな上司の下で“成長”を勝ち取るために必要な「たった一つ」のこと

こんにちは。堂薗です。

これまで、私自身の経験や、多くの女性から見聞きしたエピソードをもとに、上司に対する不満や疑問を考えてきました。私もダメダメ管理職の一員だったので、お話を聞くたびに身につまされ、「ああ、やっちゃっていたなあ」と反省させられましたし、自分たちの課題は棚に上げて他人事みたいに「なんてまあよく見ているんだろう」と感心することもありました。

「上司とは、○○すべきものだ」と確固たる意見を持ち、人を見る目が鋭くて、それなりにスルーしながら上司と付き合っている女性たち。その女性たちが「管理職になりなさい」と辞令を受けると、途端にしり込みしてしまう。

「○○すべきだ」と思っているのですから、それをやれさえすればいいわけなのですが、考えれば考えるほど「自分には無理」と思えて不安に苛まれてしまう、そんな女性たちの声も多く聞いてきました。そして、「自分には無理だけど、上司にはこうあってほしい」という発言に変わっていき、いわゆる「他責性」が高くて「受け身」な印象を与えてしまうことも少なくありません。

つまり、「そんなに文句があるなら、あなたがやれば?」「上司がイマイチだとして、あなたはどうするの?」と突っ込まれると苦しい状況に追い込まれてしまうのです。

「この上司はダメ!」と非難するのは幼稚である

幼いころから家庭や学校などで、「親」や「先生」にある程度コントロールされながら育ってきた私たち。彼らは常に正しく模範的であるべきであり、そうであるはずだと思ってきたからこそ、彼らの未熟さが時に許せず、大きな嫌悪感に変わったこともあったでしょう。

上司という存在もまた、私たちの中で、コントロールする側の人であり、親や先生と同じように当然模範的であるべき人、になっているのだと思います。だからこそ、彼らの人間的な弱さを垣間見ると失望してしまうことがある。上司になる、ということは、「人間的に模範となるべき」といった強いプレッシャーを受けることなのかもしれません。

ビジネス社会は、同じ価値観やお互いによく分かり合った人たちだけで成り立っているわけではない。頭では分かっていても、気持ちが追いつかなくなることはよく理解できます。でも、それぞれがそれぞれの価値観や個性を活かしながら社会に貢献しようと考えていることを、私たちは胸に刻まなければなりません。

上司にも人としての弱さや未熟さがあり、仕事でもコミュニケーションでもミスを犯すことはある。得意分野も苦手分野もある。弱さを隠すために大きく見せようとしたり、自分を正当化するために誰かを責めたりするような幼い上司もたくさんいます。けれども、その上司たちを「この人はダメ」だなんて決めつけて、壁を作ってしまうこともまた、幼いことなのではないでしょうか。

批判するのに、あなたは何もしないの?

この連載に「翻訳」という言葉があるように、上司の言動の真意を汲み取ろうとすること。どんなに尊敬できないと思ってしまったとしても、一緒に過ごす時間を活かすために「良いところ」「学ぶところ」を見つけたいと考えること。幼い自分が人間的に成長するために努力すること。そういった心構えはきっと、ビジネスだけではなく、人生そのものにも重要なことではないかと思うのです。

「ダメな上司との出会いこそ絶好のチャンス」と考えること、「上司も人なり」と思えることが、主体性を発揮する第一歩だと私は思います。上司も育っていく、自分も育っていく。一緒にそうやって成長していくことが重要で、最初からお互いが完璧であるはずもないのです。そのために、「私は何ができるか」「何からやるか」を考え、コミュニケーションし、行動していけばいいだけです。

クレバーで仕事ができそうな若手の女性ビジネスパーソンと会話をする機会が多いのですが、彼女たちは書籍の背表紙によく見るような、「正論」「セオリー」を語りながら、上司や会社を批判することがとても多いのです。「トップにビジョンがない」「戦略性に乏しい」「マネジメントを担う人間力に欠ける」などなど。

「それでは、それに対してあなたはどんな働き掛けをしているのですか?」と聞いてみると、「我慢して眺めている」「所詮そんな会社なので転職を考えている」と、とても主体性を発揮しているとは思えない答えが返ってきてしまうことも多くあります。

「で、お前はどうしたいの? お前はどうするの?」とは、前職の社員たちの口癖のようなものでした。「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」という行動指針も浸透していました。私は、ビジネスパーソン1年生の時から、こういったスタンスを叩き込まれたことにとても感謝しています。環境や誰かのことを圧倒的に変えるのは、一人の力では難しいこともあるけれど、自分を変えていくことはいつでもできます。

状況を打破するための武器は「主体性」

きっとイマイチな上司って、世の中にたくさんいるでしょう。私もその中の一人だったし、多くの未熟な上司とも出会いました。賢い女性の皆さんにとっては、上司たちを批判し糾弾することはとても簡単だと思います。

でも女性たちには、閉塞した状況を打破する「主体性」を持っていただけたらと思います。「どうして、こういう行動を取るのかな」と相手の立場になって考える。たとえその答えが「人として未熟」という結論に至ったとしても、「そうだとして、それでは私には何ができるか」と考える。そうすることでしか、上司も自分も成長していくことはできないのです。

社会に出る前、「どうしてうちのお母さんは……」と冷めた気持ちを持ったことが度々ありましたが、子どもを持った今、母への尊敬の気持ちは深まるばかりで、若かりしころの反発はすっかり消えてしまいました。同じように、いずれは、今の上司の椅子に座るかもしれない若い皆さんも、将来は「もしかしたら、あの時の上司は……」と感じることがたくさんあるのではないかと思います。今からそう考えられる習慣を持ち、主体的に行動できれば、多くの学びがあるのではと思うのです。

どうぞ、イマイチ上司との関係からも成長を勝ち取れる、そんなしなやかでしたたかなビジネスウーマンになってください。ほんの少しの心持ちで、状況は変えることができるのです。

 堂園稚子

【著書紹介】

『「元・リクルート最強の母」の仕事も家庭も100%の働き方』(堂薗 稚子/1,404 円/KADOKAWA/角川書店)
「仕事も子育ても両立したい! 」と思っても現実はなかなか難しいもの。それにも負けず、子どもを育てながらてカンパニーオフィサーになった著者の働き方を紹介 >>Amazon

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