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FEB/2019

“先進国の中で最も負担の大きい”日本の働くママたち――もっと真剣に「楽する方法」を考えよう

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 育児と「豊かなキャリア」の両立を!ワーママ2.0
『育キャリカレッジ』池原真佐子のWebメンタリング
育児と「豊かなキャリア」の両立を!【ワーママ2.0】

結婚しても、出産しても、仕事は続けたい。しかも、ただ働くだけじゃなく、やりがいのある仕事がしたい!――そんなワーキングマザーから寄せられたお悩み相談の数々に、働く女性向けにメンターサービスを提供する『育キャリカレッジ』代表の池原真佐子さんがメンターとして回答していきます!

今回の相談

(Eさん 営業/29歳/子ども2歳)

時短で働いているのですが、社員数が少ない企業で働いているため、自分の仕事を代わってもらえる人もおらず、やむを得ず残業をする時が多々あります。保育園には何度も「お迎え遅れます」の連絡をいれて謝り、職場の人には先に帰ることを謝り、なんだか謝ってばかりでいやです。
そもそも時短勤務中なのによく残業していることもおかしいとは思うのですが、皆いっぱいいっぱいで働いているので誰かに仕事をお願いすることもできず、どうすればいいのか困っています。

池原さんからの回答

つい先日、『The New York Times』が報じた、「日本のワーキングマザー 妻の過大な負担・夫の過少な支援」という記事を読んだばかりです。そこには、日本のワーキングマザーは、先進国の中で最も負担が大きいと述べられていました。

産後、女性は、職場では限定的な役割になってしまう割には、家庭でも職場でも、あるいは保育園の準備一つとっても、あり得ないほどの負担を抱えます。

負担

おそらくEさんも、毎日の家事、育児、仕事、そのあらゆる場面で負担が大きく、「申し訳ありません」と謝ってばかりで心が潰されそうなのだろうと想像に難くありません。せっかく相談いただいているので、もし私だったらどうするだろう、と、いくつか作戦を考えてみました。

Step1:パートナーを巻き込む
もしパートナーがいれば、パートナーの方に相談してみてはいかがでしょうか。急な残業の対応について話し合う、あるいは、週何回かは定期的にお迎えを頼む。時短なのにフルタイムの夫に頼みにくいと心配されているなら、こう伝えてください。

「いま、辛い思いをしているので助けてほしい。そこで、あなたにも週に何度かはお迎えに行ってほしいと思っている」
※ポイントは、あなたの感情を素直に伝え、かつ、相手へ望むことも嫌味なくストレートに話すこと

「時短であっても仕事に責任を持って働くという点では同じ。早く帰りたくても帰れない点でも同じ。だから、せめてこの2~3年は、夫婦でお互いが譲歩して、お互いが残業もできる体制をともにつくってほしい。そして子供は二人の子供なので、ともに責任を分かち合いたいし、夫婦二人でお互いを支え合いたい」と。
※ポイントは、責めるのではなく、お互いが自分ごとに感じられるように話すこと

Step2:仕事を見直す
対処療法として、パートナーを巻き込んで残業できる体制を念のためつくっておくといいつつも、やはり残業はない方がいいですし、謝り続ける状態も良くないですよね。

こういう事例のときにいつも思い出すのが、私が会社員だった時に同じ部で働いていたワーキングマザーのBさんのこと。彼女は2人の子供を育てながら、時短で働いていました。時間になるといつも走って帰宅。他の社員と同等の責任やプロジェクトを任されていたので、時には仕事が終わらず、他の人に謝りながら帰ることもありました。保育園からの呼び出しも頻繁にありました。しかし彼女は誰からも信頼され、周囲の人に仕事を任せて早く帰宅し続けても、恨まれることもなく、さらには時期管理職昇進の対象にもなっていました。今振り返ると、彼女が効率よく働くために行なっていたポイントが見えてきます。

①	ランチを利用し、社内の人脈作りを積極的に作っており、重要な案件を社内で通す時にはその人脈をフル活用 ②	他の同僚が困っている時は、率先して人脈をつないだり、有益な情報を提供したりしていた。自分ができることは自発的にいつも提供していた。 ③	共有フォルダが整備されており、進捗が誰からみてもわかるように仕事を進めていた。そのため、急に帰宅することになっても、引き継いだ人がストレスなく仕事を進められた。 ④	プロジェクトを効率的にマネジメントする研究を常に自発的に行なっていて、無駄なタスクを排除するようにいつも仕事の進め方を意識していた。(進捗を常に見直していた&上司にはっきり意見し、コミュニケーションを頻繁にとっていた、など) ⑤	いつも笑顔で、感情の起伏が少なく、謝るときも謝りすぎず、笑顔でお礼を周囲に伝えていた。

この中で1つでもEさんが使えるところがあれば、ぜひ使ってみてください。他のワーキングマザーの働き方で、真似できるところがあればどんどん真似をする。これがコツです。

Step3:サポート体制を見直す
共働きで育児も家事も夫婦二人だけがカバーするのは本当に大変なことです。今、共働きの方への支援サービスは色々と整ってきました。安価で活用できるものもたくさんありますので、ぜひ生活の中に入れてみてはいかがでしょうか。

例えば、行政のファミリーサポートで、保育園のお迎えをお願いする、あるいは、出張作り置きサービス買い物代行などで家事の時間を減らす、毎朝の服選びの時間を減らすなど。

色々と具体的なことを述べましたが、一番大切なのは、Eさん自身が「楽になる」「心に余裕を持つこと」です。仕事も育児も両方を行うことは、並大抵のことではありません。冒頭でも紹介したように、日本の女性は他の先進国の女性と比較しても、異常な状態です。「いかに楽をするか」を、もっと真剣に夫婦で考えるべきです。

楽をするということはどうしても悪いことだと日本人は感じがちですが、決してそんなことはありません。親が「楽」、つまり、「心に喜びを感じる隙間」「楽しいと感じること」がなければ、子供に対しても「人生は美しい」「自分らしく自信を持って生きて」と胸を張って伝えることもできないはず。

働くことも、子供と過ごすことも、夫婦で生きていくことも、本来はもっと喜びに溢れることであるはず。ぜひ、「どんな人生を送りたいか」も含め、「楽になれる方法」を具体的に練ってみてください。


【この連載の寄稿者】
(株)MANABICIA代表 /育キャリカレッジ 代表 
池原真佐子(いけはら まさこ)さん

福岡県出身、早稲田大学・大学院で成人教育を専攻。PR会社、NPOを経てコンサル会社で勤務。在職中にINSEADのパートタイムのコーチングと組織開発の修士(Executive Master in Consulting and Coaching for Change : 現EMC)を取得。同時に、エグゼクティブコーチング等の人材育成を手がける(株)MANABICIAを創業。その後妊娠するも、臨月でパートナーが欧州に転勤、東京でワンオペ育児開始。産後1年半経ったころ、女性のキャリアに特化したメンターを養成するスクール運営、企業の働く女性へのメンターをマッチング事業を行う「育キャリカレッジ」を新規事業として立ち上げる。2年半のワンオペ育児を経て現在はドイツと二拠点生活。2017年に英ユニリーバDOVEでNourishing SecretのCMに、日本を代表する新しい女性として出演。ワーママオブザイヤー2018受賞。その他、日テレNews等のメディア出演も多数。著書『自信と望むキャリアを手に入れる 魅力の正体』(大和書房:日本と韓国で発売)
■育キャリカレッジ

『ワーママ2.0』の過去記事一覧はこちら

>> http://woman-type.jp/wt/feature/category/workingmotherをクリック

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