【鈴木亜美×まんきつ】激辛&水風呂対談!? コンプレックスの塊でも苦しまない「憧れ上手」な生き方
改名を機に、ありのままの自分を受け止め、自分を愛する生き方を選んだ漫画家まんきつさん。でも、そう簡単に人は変われないんだよ……!ってことで、現在もセルフラブへの道でもがき中。 そこで、まんきつさんが(勝手に)選んだ「生きざまがすてき」な人たちに人生相談していきます

バラエティー番組『ASAYAN』のオーディションをきっかけに16歳で歌手デビューを果たし、『white key』や『BE TOGETHER』などのヒット曲を世に出してきた鈴木亜美さん。
最近では「激辛女王」としてバラエティー番組でも活躍し、プライベートでは二児の母で、現在第三子を妊娠中。
そんな亜美さんにまんきつさんがぜひとも質問したかった「サーモンのお寿司の甘いお醤油」の話から、「めちゃくちゃだった」という亜美さんの20代のお話まで、あれこれ語ってもらいました。
激辛も水風呂も、訓練で鍛えられる
亜美さん、お肌がすごいきれいですよね。美容は何をしているんですか? きっと「これだけは教えらんねぇぜ」っていうこともあると思うんですけど……。
一番気をつけているのは食事ですね。乾燥肌で敏感肌なので、肌のお手入れをしすぎると逆効果になっちゃうことが多いんです。
今は妊娠中ですけど、運動も好き。少しでも時間があれば、取りあえずジムに行っていました。運動後はサウナにも入りますよ。
水風呂は入りますか?

膝ぐらいまでなら入れるのですが……。まだ全身浸かることはできていないですね。
私の場合はお金をかけて複雑なことをやるよりは、運動したりタンパク質をしっかりとったり、身近なものを組み合わせる方が体が元気になる気がしています。
食事といえば、亜美さんのインスタで見たサーモンのお寿司がすごくおいしそうだったんですけど、レシピに書いてあった「甘いしょうゆ」はお醤油にお砂糖ですか? それともみりん?
100円均一に「甘い醤油」という商品があるんですよ。お餅につける砂糖醤油くらいの甘さで、醤油代わりに使うと子どもたちがよく食べてくれるので重宝しています。
私、あのインスタを見てバーナーを買いました。サーモン以外に、何をあぶるのがおすすめですか?
お刺し身はあぶったら何でもおいしいですね。あとはバナナかな。表面にお砂糖をちょっとまぶすと、カリッと香ばしいスイーツになります。
あ、あとおせんべいもあぶり直すと焼きたてっぽくなっていいですよ。
辛い食べものも美容に良いんですかね?
良いと思います。カプサイシン効果で汗をかきますし、脂肪も燃えやすくするのでダイエット効果も期待できるんじゃないかな。

いつも辛いものを食べているからなのか、今こうしてちょっとお話をするだけで、腰の辺りから一気に熱が上がる感じがあります。
私も辛いものは好きですけど、『ペヤング』の激辛も食べられなかったです。亜美さん、『ペヤング 獄激辛やきそばFinal(※)』食べました?
※泣けるほどからい獄激辛シリーズの最新作。「涙が止まらないほどの刺激とからさを存分にご堪能いただける味わいに仕上げました」とのこと。
食べましたよ! 私にはちょうどいい辛さでした。辛さは痛みなので、ある一定を超えると慣れますね。日々の訓練が大事です。
水風呂と一緒ですね。「2度の水風呂」っていうのがあるんですよ。表面に氷が張っていて。
絶対無理(笑)

ねたみじゃなく、憧れ。コンプレックスの塊でも苦しまない理由
今は妊娠中ですけど、亜美さんは体型もずっと変わらないですよね。
デビューしたばかりの時、事務所の先輩たちがものすごく細かったことがショックで……。特に、当時は今よりも「芸能人=痩せている」というイメージも強かったんですよ。
それ以来、甘いものや揚げ物を食べすぎないようにしたり、炭水化物をなるべく減らしたり、食生活に気をつけるようになりましたね。
芸能界のようにきれいな人がたくさんいる環境にいて、人と比べたりコンプレックスを抱いたりすることはないですか?

めちゃくちゃありますよ。でも、いい刺激をもらえる環境でもあります。常に自分よりすてきな人が身近にいて、その人から学べるし、これはこれで楽しくもありますね。
実のところ、私はコンプレックスの塊みたいな人間で。いつもコンプレックスだらけだから、常に誰かに憧れている。
どんな人にも「その人の良さ」があって、私はそこに憧れることができるから、終わりがないんですよ。
でも、そうやって人と自分を比較して誰かに憧れている状態を苦しいとは思わない。常に今の自分より上に目標があるんだ、とポジティブに捉えるようにしていますね。
亜美さんは、人と比較して「自分はダメだ……」と思うのではなく、憧れる人を刺激にして「自分ももっと頑張ろう」と思えるタイプなんですね。
そうかもしれないですね。
同世代のすてきな人を見ると「私も頑張ろう」と刺激をもらうし、インスタなどで若い子の間ではやっているものやメイク術を見るのも好きで素直に憧れちゃう。
でも、こういう気持ちになれたのは、30代後半くらいからだったかな。

「インスタでいろいろな分野の人をチェックしています。肉体美の女性を見て『お尻ってこうやって鍛えるんだな~』とか」(亜美さん)
自分を追い込むのをやめて、「料理」と「怖い話」で息抜き
子育てと仕事で日々忙しい中、自分を大事にするためにやっている習慣はありますか?
糖質を控えめにタンパク質をしっかりとって、空いた時間はトレーニングに行く。そういうサイクルが当たり前になっていて、逆に新しいことはほとんど取り入れないですね。
芸能界は激しい世界だから、仕事だけでおなかいっぱいになっちゃって。日常は低いレベルで自分のペースを維持することで、モチベーションを保っています。
私は最近、ずーーーっとオフなんです。
締め切りがあるからやらなきゃって思うけど、体が動かなくてどんどん締め切りが過ぎていき……寝込んじゃうんです……。

実際、まんきつさんはWoman type編集部に「(今日中に漫画を)送る送る詐欺」で締め切りを引き延ばし続けている
ちょっと分かります。番組のアンケートとか、やらなきゃいけないものをギリギリのギリギリの、本当にギリギリまでやらない(笑)
若い時は「早く終わらせよう」と思っていたんですけど、最近は催促されてからやることも時々あります。この現象は一体何なんでしょうね?
亜美さんの場合、お子さんができて生活リズムが変わったことも影響しているんですかね?
優先順位が変わったのはあるかもしれないです。
昔はとにかく仕事が一番だったから仕事のことを真っ先にやっていたけど、今は子どもたちがいるし、家庭が何より大切。
もちろん今でも仕事は大事だけど、「今日はできないから次の日まで置いておこう」みたいな感じで、諦めることもできるようになった気がします。
無理をしなくなったんですね。
「体がしんどいときに無理をするのはやめよう」と思うようになりましたね。家事も子育ても力を抜く。
そこで無理したら明日にも影響が出て悪循環になりますから。
そう思うようになったのはいつからですか?
二人目が生まれてからです。一人目の時は「子育ても仕事も全力で頑張ろう」と思ってがむしゃらだったんですよ。
でも、二人目が生まれた瞬間に「全部完璧は無理だ!」ってなって。

無理したら私が倒れてしまうと思ったし、私が倒れたら家庭が終わってしまう。そうなる前に力を抜いて、コンディションを整えた方がいい。
必要に迫られて、そう考えるようになりました。
力を抜いてみても大丈夫だった?
むしろ私が力を抜いたことに誰も気付いていない(笑)。「ちゃんとしなきゃ」って自分自身を追い込んでいたけど、そこまでしなくても何も問題なかったんです。
特に20代はいろいろなことをはちきれそうなくらい頑張っていたけど、もうちょっと楽に考えようって今は思います。
結果として、今はオンの時も日常に近い状態で、自分らしく仕事ができている感じがします。スイッチを切り替えるというよりは、スムーズにオンとオフに入ったり抜けたりができるように意識していますね。
亜美さんはどういう息抜きをしますか? 私は料理が好きなので、インスタで見たおいしそうな料理を作ってみたりするんですけど。
一緒です。あとは全く関係のない怖い話をYouTubeで見たり。
シークエンスはやともさん、知ってますか? 生き霊が見える人で、その人のYouTubeがめちゃくちゃ面白いんです! 時間があったら見てみてください。

ありがとうございます。私たち、結構気が合いますね(笑)
20代に戻っても「はちゃめちゃな生活」をもう一度やる
亜美さんの20代はどんな時期でしたか?
仕事は頑張っていたけど、他の時間は毎日のように飲み会をして、朝まで飲んで夕方起きるような生活をしていて……。
本当にダメな20代だったなと思います(笑)
お酒は何を飲むんですか?
ワインですね。
良いやつ?
いや、全然。コンビニで買ったようなワインです。
当時のことはほとんど覚えていないんですよ。飲み過ぎて記憶がない(笑)
私はウイスキーを朝から晩まで飲んだら、手が震え出しちゃって。アル中になっちゃいました。
私は30代を迎えた時に「このままじゃやばい」と思ったんですよね。
仕事でも恋愛でも、もっと自分を大事にして、自分の生活をきちんとしない限り、運は良い方に向かないと思った。

そう思えたのは、20代ではちゃめちゃな生活をやり切ったからなんでしょうね。
たっぷり遊んだから悔いはないし、自分には守るべき存在がいた方がいいと思ったから結婚や子どものこともすぐに決められた。
たしかシンガポールでナンパされて、半年後くらいに結婚したんですよね。
そうですね。だから、もし今20代に戻ったとしても、同じようにはちゃめちゃな生活をすると思います。
私も40歳で寛解するまで、アルコール依存症でめちゃくちゃな生活でした。でも、それがあって今があるなとも思います。
「もっと遊んでおけばよかった」ではなく、「あれ以上遊べない」と思えるから、階段を上っていけたのかなと思いますね。
近道はないですね。
近道をする必要もないと思います。それに迷うことって良いことですよ。
迷う中で誰かに憧れたり、「こうなりたい」っていうちょっとしたイメージを持ったりすることで、自分が何をしたいのか、何をすればいいのか、見えてくるんじゃないかな。
そうやって迷いながら進むことが、良い大人になる道なのかなと思います。

取材・文/天野夏海 撮影/赤松洋太 企画・編集/栗原千明(編集部)
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