「生理痛や便秘に悩む日々から救われた」IT企業で働いていた20代女性はなぜ“日本きくらげ”に仕事人生をささげるのか

中華料理などでおなじみの「きくらげ」が、実は食事が偏りがちな忙しい女性に必要な栄養素を豊富に含んだ、スーパーフードであることをご存じだろうか?
そんなきくらげの力で女性の健康を支えようとする会社がある。
最高級品質の国産きくらげである「日本きくらげ」の普及を目指し、2024年に立ち上がったばかりのアーカス・ウェルフォームだ。
「日本きくらげを毎日摂るのが当たり前の食材にしたい」と語る同社代表の来海多栄さんと、管理栄養士の太田知香さんに、日本きくらげに秘められたパワーについて話を聞いた。

株式会社アーカス・ウェルフォーム
代表取締役社長 来海多栄(きまち・たえ)さん
2020年にIT企業に就職。エンジニアの人材派遣事業にて、営業職に従事。22年より、同企業の子会社の代表を担う。24年1月より、アーカス・ジャパンの代表から誘いを受け、日本きくらげの卸業やEC販売を担う、子会社であるアーカス・ウェルフォームの代表取締役に就任。現在は、日本きくらげを普及すべく、事業計画を考案中

管理栄養士
太田知香さん
「お袋の味が健康食だったらすてき!」をコンセプトに、食育活動中の2児のママ。保育園の栄養管理・調理、病院での栄養指導勤務で培った経験をもとに「普段何気なく食べている食事が気づいたら健康食だった!」で健康寿命を伸ばせる人を増やしていくことが目標
所持資格:管理栄養士、栄養士、栄養教諭、和食ライフスタイリスト
便秘、メンタルヘルス、肌の老化…きくらげで女性の悩みを解決!?
来海さんは2024年1月にアーカス・ウェルフォームの代表に就任されたそうですが、もともときくらげに関心はあったのでしょうか?
代表の打診をいただくまでは、とんこつラーメンにちょっと入ってるようなきくらげしか食べたことはありませんでした(笑)
だから日本きくらげを初めて食べて、すごくおいしいことに驚きました。
一般的によく食べられているのは中国産のきくらげなのですが、日本きくらげは比べ物にならないぐらいコリコリ、プリプリで。
大きさも全然違うんですよ。一枚が手のひらいっぱいに広がるんです。

本当だ、すごく大きいんですね……!
厚さが3mm以上もあるので、食感のインパクトもすごいんですよ。
それからきくらげのことをいろいろと調べていくうちに、この食材には女性に必要な栄養素がたくさん含まれていることが分かったんです。
女性に必要な栄養素とは?
人間が生きていくのに必要な五大栄養素の中の二つ、ビタミンとミネラルです。
この二つは外食が多くなると特に不足しがちなんですが、日本きくらげはこれらを簡単に補えるんです。
特に女性で悩む人が多い片頭痛やメンタルヘルスに効果的だと専門家の間でも注目されている「ビタミンD」の含有量は、あらゆる食品の中でも日本きくらげがトップクラスなんです。
一般のきくらげと比較しても6倍もの量のビタミンDが含まれているんですよ。
国産のきくらげにそんなに栄養があるなんて知りませんでした……!
しかもきくらげは歯ごたえがあることからそしゃく数も多くなるため、満腹感が得られて食べ過ぎを防ぎ、ダイエットにも役立つと考えられます。
またゴボウの3倍の食物繊維も含まれているので、便秘で悩んでいる方にもおすすめですね。
食物繊維の便秘への影響はすごいですよ。私が経験済みですから、自信を持っておすすめできます(笑)
その他にも、カルシウムは牛乳の約2倍、鉄分はレバーの約3倍。
体内の免疫機能を上げるβグルカンや、美肌や老化防止に貢献してくれる植物性コラーゲンも豊富と、まさに働く女性を支えるスーパーフードなんですよ。
みそ汁にポンッと入れるだけで、栄養バランスが大幅に改善
来海さんも、栄養バランスや体調不良で悩んでいたことがあるのですか?
ありました。前職はIT企業で営業として働いていたんですが、終電帰りが続くこともあって、コンビニ弁当などで簡単に夕食を済ませてしまうことが多かったんです。
仕事が忙しいと、食生活はどうしても外食が中心になりますよね。
しかも私は自炊があまり得意じゃなくて……。
でも、やっぱりそんな生活を続けていると、体調の悪化を感じるようになりました。
今までできたことがない場所にニキビができたり、肌荒れに悩まされたり。生理痛も重くなってきて、会社に行けないぐらいつらかった時期もありました。
それは大変でしたね……。
でも日本きくらげを日常生活に取り入れたら、どんどん体調が良くなったんです。肌荒れも治ってきたし、生理痛も軽減されました。
便秘も、最初は野菜をたくさん食べてなんとかしようと思っていたんですが、日本きくらげを食べるようになってから一気に改善しましたね。

どうやって食事に取り入れたのですか?
週に1回、グループ会社が出している飲食店(健康家庭料理&雑煮バー『膳』)で食べているのに加えて毎日みそ汁や豚汁に入れています。
生の日本きくらげがあれば、切って入れるだけなので、本当に簡単ですね。
みそ汁に入れる方法は、忙しい女性でも始めやすいので一番おすすめです。
乾燥きくらげを使う場合は、水で戻したものを切ってから冷凍しておけば、食べたい時にみそ汁の鍋にポンッと入れるだけでOKです。
他におすすめのレシピはありますか?
私は野菜炒めにきくらげを入れるのが好きですね。
きくらげに含まれるビタミンDは油との相性が良く、たとえばごま油と一緒に炒めると、吸収率が上がるだけでなく、おいしくもいただけますよ。
味付けは?
何でもいいと思います。きくらげは味に癖がないので、どんな料理にも合わせやすいんです。
きくらげを“ちょい足し”することで食事の栄養バランスは大幅に改善されるので、ぜひ試してみてくださいね。
ちなみに、単に栄養素を摂りたいのなら、サプリメントを飲めばいいと思っている人もいると思いますが、やっぱり食事から摂った方がいいんですか?
そうですね。サプリメントだと、一つの栄養素を過剰摂取してしまう恐れがあるので、サプリメントはあくまで「栄養補助」の位置づけにしておくのがいいと思います。
IT企業が「日本きくらげ」に着目したワケ
栄養のある食材は他にもたくさんあると思うのですが、なぜ日本きくらげに着目したのでしょうか?
アーカス・ウェルフォームは、「日本のおもてなしを広めたい」というビジョンのもと事業を展開している、アーカス・ジャパンというIT企業の子会社として立ち上がりました。
ITを使ってもっと社会に貢献できないかと考えた時に目を付けたのが、知られざるスーパーフードの「日本きくらげ」でした。
日本きくらげはコンテナ栽培なので、土壌を問わずどこでも栽培でき、ITで管理することもできます。
こういったきくらげの栽培方法をモデルケースとして、今後いろいろな野菜をコンテナで作るスタイルを広めていけば、土壌のない国や地域でも野菜が作れる。
そうなると、食糧危機のような大きな社会課題の解決にも貢献できると考えています。

まさに、ITを活用した社会貢献ですね。
そうやってITをツールに、「日本きくらげ」のような日本のすぐれたものを世界中に届けていきたいですね。
現在は「日本きくらげ」という最高級国産きくらげブランドの推進と栽培事業をフランチャイズ展開しており、今後はアーカス・ジャパンが展開するECサービスArcuryで構築したバーチャルマーケットを活用した流通ITプラットフォームの展開を通じて、日本きくらげの世界的普及を進めていく予定です。

「最近はビタミンD欠乏症で悩む人の数が世界的に増加しています。こういった問題も解決できるのではないかと考えたのも日本きくらげに着目したきっかけの一つです」(来海さん)
日本きくらげの普及を通じて、来海さんはどのように働く女性を支えていきたいですか?
私はこの会社の代表に就任する話をいただいたとき、日本きくらげの栄養素が女性特有の悩みを解決してくれるということから、女性である私自身がこの事業をやることに意味があると感じました。
もともと便秘や生理痛、肌荒れなどの悩みを抱えていて、日本きくらげのおかげで救われた私だからこそ、その良さを多くの人たちに伝えていけると思うんです。
日本きくらげの魅力をまだ知らない女性たちにまずは日本きくらげのことを知ってもらい、「毎日食べるのが当たり前の食材」にしたい。
そうすることによって、女性たちがいつまでも健康に過ごしてもらえるようなサポートをしていきたいと思っています。
取材・文/一本麻衣 撮影/飯田 徹 編集/光谷麻里(編集部)