なにわ男子 大橋和也の“アイドルスマイル”の裏側——努力と感謝を積み重ねる全力な仕事マインド

「今日はよろしくお願いします!」
取材現場に、まぶしいほどの笑顔と共に現れた、アイドルグループ『なにわ男子』のリーダー・大橋和也さん。
その姿は、明るく元気な“キラキラアイドル”そのものだ。彼がそこにいるだけで、場の空気がふわりと和らぐのを感じる。
しかし彼が多くの人を惹きつけるのは、持って生まれた「天性のアイドルの才能」だけではない。
インタビューからは、その朗らかな笑顔の裏にある、知られざる努力と確かなプロ意識が垣間見えた。

なにわ男子 リーダー 大橋和也さん
1997年8月9日、福岡県生まれ。2021年11月12日にシングル『初心LOVE(うぶらぶ)』でCDデビュー。メンバーカラーは緑。「プリン食べすぎてお尻プリンプリン!」という自己紹介フレーズのとおり、食べることが大好き。持ち前の明るい性格を活かして、バラエティ番組にも多数出演中。YouTube、Instagram、X
「宇宙中を笑顔に」大橋和也のアイドル哲学
2025年6月20日公開の映画『君がトクベツ』で待望の映画初主演を飾る大橋さん。彼が息を吹き込んだのは、アイドルグループ『LiKE LEGEND』のリーダー・桐ヶ谷皇太。大橋さん自身と同じく、国民的アイドルを率いる存在だ。

「実は、もともと原作漫画の大ファンだったんです」
さかのぼること3~4年前、ラジオ番組で「もし実写化されるなら、皇太役を演じてみたい」と熱く語っていたという。
今回のオファーで、その言葉が現実となった。
本当に夢が叶ったと思いました。ラジオでの一言が、数年の時を経て現実になるなんて。やっぱり「言霊」ってあるんやなって、改めて実感することができました。
主人公の皇太と自身の間には、驚くほど多くの共通点があると大橋さんは続ける。
僕と皇太のアイドルとしての考え方はすごく似ているんですよ。皇太は「世界中の人を笑顔にしたい」と言っていて。僕の場合は「宇宙中」なんで、規模はちょっと違いますけどね(笑)
そう茶目っ気たっぷりに笑うが、その根底にある思いは同じだ。特に強く共鳴したのは、皇太がファン一人ひとりに深い愛情を向けるシーンだという。
皇太がラジオに寄せられた手紙に全て目を通すシーンがあるのですが、あれは本当にすごいな、と。
一人ひとりのファンを知って、その人が求めていることを見つけて応えたいという気持ち。それくらいファンの皆さんを大切にする姿勢は、僕自身すごく勉強になりました。

大橋さん自身、コンサートでは「できる限り、一人ひとりにファンサービスで応えたい」という思いを常に抱いている。物理的に全員に応えることは難しくても、その気持ちは決して揺るがない。
皇太がステージから一人ひとりを見つめて応えようとする姿は、僕がステージ上で感じている気持ちと全く同じでした。
あと実は、打たれ弱いところもそっくり(笑)。僕も怒られたりすると、すぐに「しょぼーん…」ってなっちゃうタイプなので。
映画を観ていただけたら、僕と皇太の違いは、僕が標準語を話しているくらいの違和感しかないと思いますよ。
どんな仕事も全力投球! 周囲を巻き込むエネルギーの源泉

アイドルとしてプロフェッショナルな皇太の姿に触発されたという大橋さん。自身が仕事に向き合う上で大切にしていることを尋ねると、「結局は、一つひとつ全力で取り組むことですよね」と答えが返ってきた。
皇太も何事にも全力で取り組む姿が描かれていましたが、僕もそれは常に意識していることです。求められている期待に応えるには、一つひとつしっかり頑張るしかない。
あと撮影やロケが終わった後に、スタッフさんと積極的にコミュニケーションを取るのも、皇太と似ているかもしれません。どんな時でも、関わる人みんなを笑顔にしたいんですよね。
彼の「全力投球」を支える、もう一つの大切な信条。それは「楽しむ」ことだ。「どんな仕事も、まずは自分が楽しまないと!」と、太陽のような笑顔で語る。
そのポジティブなエネルギーは自然と周りに伝播し、現場全体を明るく照らす。
昔から、働く環境ってすごく大事だと思っていて。映画の撮影だって、みんなで楽しくワイワイやった方が絶対に良いものが撮れる。
一つひとつに全力で、そして楽しく向き合ったことが、きっと良い結果として返ってくるって信じているんです。
スタッフや共演者と壁をつくらず、積極的にコミュニケーションを図る彼の姿は、まさに最高の環境を自らつくり出す原動力となっている。

事務所の垣根を越えた出会いと「お兄ちゃん力」
今回の映画では、所属事務所やグループの垣根を越えたキャストが集結したことも大きな話題だ。
劇中のアイドルグループ『LiKE LEGEND』のメンバーには木村慧人さん(FANTASTICS)、山中柔太朗さん(M!LK)、大久保波留さん(DXTEEN)、NAOYAさん(MAZZEL)。そしてライバルバンドのメンバーとして佐藤大樹さん(EXILE /FANTASTICS)も出演。
この異色の組み合わせは、大橋さんにとっても新鮮な経験だったという。
普段なかなかご一緒する機会がなかった人たちばかりで、なにわ男子とは雰囲気も違うのが新鮮でした。うちの事務所とはまた違った、ダンスの振り付けの覚え方や歌い方、表現のアプローチがあり、発見が多くて楽しかったです。
中でもLDHの皆さんが、ライブでの消費カロリーを計算していたり、本番前後に筋トレを欠かさないっていう話を聞いた時は、「えぇっ!?」って本気で驚きました(笑)。すごく刺激を受けましたね。

特に印象的だったのは、劇中でリーダーを務めたグループのメンバーたちとの関係性だと続ける。
なにわ男子の中では年齢的に真ん中で、年上のお兄ちゃんたちにちょっと甘えちゃう部分もあるんですけど(笑)、今回は僕が一番年上。だから、「よし、お兄ちゃんとしてしっかりせな!」って。
みんなに甘えてもらえるようなスタンスでいようって思ったら、本当にみんな懐いてくれて、嬉しかったですね。
彼の言葉からは、自然なリーダーシップと、包み込むような優しさが伝わってくる。そんな共演メンバー一人ひとりとのエピソードも教えてくれた。
メンバーで最初に会ったのは柔ちゃん(山中)。始めはクールな印象だったから、演技中はあんまり喋らない方がいいのかな?って思っていたんです。
でも、「話しかけて大丈夫?」と聞いたら「もしよかったら、たくさん喋ってください!僕、喋りたいんです!」って言われて(笑)。なんて可愛い子なんだ!って思って、そこから「柔ちゃん」って呼ばせてもらってます。

プリちゃん(NAOYA)は、プリンセスみたいな主人公タイプだなって思ったので、僕は「プリちゃん」って呼んでます(笑)。
とにかくずーっと喋っていて、LiKE LEGENDのムードメーカー。弾丸トークで、最初からすぐに打ち解けられました。演技は初めてで緊張してたみたいだけど、「居心地がいいです」って言ってくれたのは、すごく嬉しかったな。

なる坊(大久保)は、もう天使みたいにふわふわしてる(笑)。初々しくて素直で、天然なところもあるんです。
「このシーン、どうしたらいいですかね?」っていろいろ質問してきてくれて、そこからグッと距離が縮まりました。みんなの弟的存在で、母性本能をくすぐられるんだけど、ちょっとイジりたくなる可愛さもありましたね。

慧ちゃん(木村)とは、共通点が多くて!料理が好きだったり、年齢も一番近かったり。
あと、サウナが好きっていうのも一緒で、出会ってすぐ一緒にサウナに行きました。裸の付き合いです(笑)。そこでプライベートな話もたくさんして、今でも二人でご飯に行く仲ですね。

一人ひとりの個性をしっかりと見つめ、それぞれのペースに合わせて関係性を築いていく。大橋さんが生み出すポジティブな空気感が、年齢や立場の違いを越え、共演者との間に確かな信頼と絆を生み出したことは間違いない。
天性の才能だけでは成り立たない「プロのアイドル」像
ファンを大切にする深い愛情、仲間との絆、そして何事も「全力」で「楽しむ」ポジティブさ。それが大橋和也さんのアイドルとしての核であり、周りを元気にする仕事への向き合い方だ。
その人柄は、取材中のふとした瞬間にも溢れていた。まっすぐ目を見て話し、時にはユーモアで場を和ませ、誰もが心地よくなれる空気をつくってくれる大橋さん。
取材後には「本当にありがとうございました!」と何度も深々と頭を下げ、感謝を伝えてくれた。そんな姿に、取材陣もすっかり魅了され、「さすがプロのアイドル……!」と驚かされた。
彼が放つ輝きは、天性の才能だけではない。周囲への感謝を忘れず、常に楽しみながら、そして何よりもファンを大切にするその「人間力」こそが、多くの人々を惹きつけ、魅了してやまない最大の理由だろう。
周りを惹きつける輝きと、努力に裏打ちされたプロ意識。両方を併せ持つ彼の「トクベツ」な光から、これからも目が離せない。
映画「君がトクベツ」2025年6月20日全国公開

イケメン嫌いの陰キャ女子 meets 国民的アイドル!?
原作は『ヒロイン失格』『センセイ君主』『あたしの!』など、数々の大ヒット漫画を生み出し、多くの女性読者に共感と親近感、切なさと感動、癒やしと勇気を与え続けている幸田もも子さんの最新作。
物語の主人公は、過去のトラウマからイケメン嫌いになった黒髪メガネの陰キャ女子、若梅さほ子(畑芽育)。彼女がある日、偶然出会ったのは、誰もが知る国民的アイドルグループ「LiKE LEGEND」(ライクレジェンド/通称:ライクレ)のリーダー桐ヶ谷皇太(大橋和也)だった。
まさかの出会いと恋愛模様、皇太所属の「LiKE LEGEND」のメンバーも登場し…。誰もが何度も憧れる胸キュンシチュエーションで全女子の心をつかんできた大人気恋愛漫画が、待望の実写映画化となる。