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JAN/2014

“厄年=悪いことが起きる”はウソ!? 30代女性を不安にさせる、厄年2大勘違い

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“厄年=悪いことが起きる”はウソ!? 30代女性を不安にさせる、厄年2大勘違い
厄年について、「悪いことが起きる年」と認識している人は多いだろう。女性の場合、数え年で33歳、37歳と、厄年が連続してやってくるとされているため、アラサー世代にとって厄年は気になるところだ。厄年を迎えた人からは「ケガをした」「彼氏と別れた」「仕事がうまくいかない」など、悪い話を聞くことが多いもの。中には、暗い気持ちになってしまう人もいるのでは?

そんなアラサー世代の不安を払拭するため、厄年の研究をしている宗教学者、島田裕巳氏に話を伺った。

「厄年が広まったのは江戸時代以降ですが、多くの人が厄年を気にかける風潮が生まれたのは、都市型の生活が普及するようになってからのことと考えられています。女性の場合、まだ晩婚化が進んでいなかった時代は30歳過ぎには子育てが一段落していましたから、人生の中盤戦を意識するタイミングだったと言えるでしょう」

高齢化社会を迎える今では、63歳を大厄とする“新厄年”の提唱もあるのだとか。そう考えると、クリスマスやバレンタインデーのイベントとさほど変わらないものなのかも。

由緒あるものなのかと思いきや、意外とあやふやな厄年。あまり知られていない、よくある厄年の勘違いを教えてもらった。

厄年2大勘違い、その1
「悪いことが起きる年」

厄年の起源は単なる語呂合わせで、一般的に最も大きな厄年とされる、女性の33歳は“散々”、男性の42歳は“死に”に通じるから、という説が有力。これといった根拠はないのだとか。

「地域の付き合いが深かった時代は、冠婚葬祭の行事が年中行われ、そこに参加することで“人生の節目”を感じることができました。ところが都市型の生活になると、成人式以降、結婚式以外にそうした行事に立ち会う機会はそれほど多くありません。そんな中で、個人の人生の節目を感じるために厄年という通過儀礼が浸透していきました」

成人式が子供から大人になる節目であるように、厄年も一つのタイミングにすぎない。「自分の人生を振り返って中間決算をする節目」として、上手く活用しよう。

厄年2大勘違い、その2
「大きな決断はしない方がいい」

一般的に、厄年に大きな決断はしない方がいいと言われることが多いが、島田さんによると、「むしろ厄年は自分の人生を良い方向に変えるためのチャンス」なのだという。

「大学卒業や就職などのライフイベントがある20代と比べると、30代は生活に大きな変化が起きにくいもの。何かきっかけがないと、人生を見つめ直すことはしないものです。20代の頃に経験を積み、人として一人前になっているはずの厄年の年齢をきっかけに、自分の思うような人生が送れているのかどうかを振り返り、もしもそうでなかった場合には必死で頑張るべきです」

ダラダラと続くだけの毎日では、何かをしようと思ってもなかなか頑張れないもの。厄年を良い機会ととらえてチャレンジすることで、これから先の人生に大きな転機をもたらしてくれるかもしれない。

諸説入り交じる厄年だが、「災厄が降り掛かる年」というのは、あくまで迷信。実力が身についてきた30代は、自分の将来像や方向性が見えてくる時期でもあるため、そのタイミングで迎える厄年を「人の役に立てる年齢に達した」と考える説もあるという。

「“厄年=役年”という説です。今までの経験や積み重ねてきた実績をベースに、会社員であれば部下のため、家庭であれば家族のためなど、誰かの“役”に立つことができる年になった、という考え方ですね。厄年を迎えることは、一人前の人間になったという証とも言えます」

そう考えると、「必要以上に不安に思わなくていいのだ」と思えるかも。逆に、思い通りにいかない時、失敗してしまった時には、「厄年だからしょうがない」と、厄年のせいにしてしまえば、気がラクになるというメリットもありそう。「自分を納得させる言い訳や逃げ道として使える、便利な道具と考えるといいでしょう」と島田さん。

つい暗い気持ちになってしまいがちな厄年だが、自分の人生を見つめ直すきっかけ、自分の人生を良いものに変えるためのチャンスだと考えてみてはいかがだろうか。

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 宗教学者 島田 裕巳さん

宗教学者
島田 裕巳さん

宗教学者、作家、NPO法人 葬送の自由をすすめる会会長、東京女子大学非常勤講師。
放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員、同客員研究員を歴任。新宗教の研究からはじまって、日本の仏教や神道にとどまらず、世界の宗教について幅広く研究し、数多くの著作を発表している。さらに、人の死や葬送の問題、しきたり全般、宗教と政治や経済との関連についても著作活動を展開している。著書は『厄年の研究』(学研パブリッシング刊)など多数

取材・文/上野 真理子

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