「うちが第一希望?」「他にどんな会社受けてる?」面接で聞かれて困る質問6つに対する模範解答って?
これまでのカウンセリング件数は2万件以上! 女性に大人気のキャリアカウンセラー水野順子さんへの連載取材で、長く働き続けたい女性に役立つ転職・キャリアの情報を発信していきます。初めての転職活動に役立つノウハウも盛りだくさん! 長期的な視点で今後のシゴト人生を考える上でも参考にしてくださいね。
転職活動中の面接では、さまざまな“答えにくい質問”をぶつけられることがある。
「こんな時にはどう回答したらいいんだろう?」と働く女性が悩みがちな質問について、キャリアカウンセラーの水野順子さんに「模範解答」を聞いてみた。

【お話を伺った方】
キャリアカウンセラー
水野順子さん
株式会社キャリアコレクション代表取締役、All About女性の転職ガイド。公務員・外資系大手人材サービス会社を経て独立。キャリアカウンセリングや研修・講演を通じ、メンタルケアや人間関係の築き方などを含めた女性のキャリア支援を行っている。過去に20,000人以上へのキャリアカウンセリングと、60,000人以上への講演・研修によるキャリア支援実績がある
■ホームページhttp://www.mizunojunko.com

【Q.1】うちが第一希望ですか?
→内定が出て入社したい会社なら「第一志望です」と答える
「転職活動では、複数の企業の選考を同時進行で行うのが一般的。面接で『うちが第一志望ですか?』と聞かれた時に、正直そうではないこともあると思います。でも、『内定が出たら入社したい』と考えている会社なのであれば、やはり『第一志望です』と答えるのが模範的だと言えます」
優先順位が低い会社だと伝えてしまうと、企業側からも優先順位の低い応募者になってしまう可能性があるという。
「しかし、今は誰もが複数の会社を受けていることは人事側も分かっています。
すべて包み隠さず答える必要はありませんが、他に受けている会社があり、内定のタイミングによってはそちらに入社する、といったタイミングやスケジュールについては伝えておきましょう」
【Q.2】うちの他にどんな企業を受けていますか?
→企業名は言う必要なし。業種や職種をざっくり伝える
「具体的な社名を言う必要はありません。『メーカーを中心に幾つか受けています』、『不動産の営業を中心に幅広く受けています』、など、業種や職種で絞って伝えればオッケーです」
その際に、「受けている会社と全く異なる業界や職種は出すことは避ける方がベター」と水野さん。
「明確な理由や軸があればいいのですが、『どこでもいいから転職したいのか?』、『一貫性のない人』というネガティブな印象を与えてしまうリスクがあります」
【Q.3】うちに入社してやりたいことは何ですか?
→求人に出ている仕事に関してやりたいことを伝えよう
「中途採用であれば、実際に求人に出ている仕事に関することで、自分がやってみたいことを伝えましょう。即戦力が欲しい中途採用では、まず今募集している仕事を理解していて、その中でどんな得意なことをもっている人なのかを採用担当は知りたいと考えています」
まずは実際にできそうだと感じていることを本音で話すといいだろう。その上で、その会社でゆくゆくチャレンジしてみたいことも話すと熱意が伝わる。
【Q.4】 最後に、何か質問はありますか?
→入社する・しないに関わる自分にとって重要な質問をしよう
「基本的には、その質問の答えによっては入社するかどうか考える、といった自分にとって重要な質問をすることが大切です。また、質問の意図が分からないと面接官も答えようがありません。なぜその質問をするのか、質問をした背景まで伝えるとお互いの理解が進むと思います」
逆に自分自身も、なぜその質問をしたいのか分からないけど、とりあえず……となるくらいなら、無理して質問する必要はない。重要なことが聞けたなら、「他は特にありません」と言って終えてもOKだ。
【Q.5】あなたの弱みは何ですか?
→仕事上で苦手だと自覚していることを「対策」とあわせて話す
「接客業なのに、『人と話すのが嫌い』など、その仕事をする上で致命傷になるような弱みを言わないよう注意してください。また、時間にルーズ、期日を守れないなど、仕事をする上で最低限のマナーと思われるようなことを弱みとして言うのはNGです」
また、自分の弱みとして「仕事に関係ないこと」を話す女性も少なくないそう。だが、「採用担当が知りたいのは仕事に関すること」と水野さんは断言する。
「中途採用では、客観的に自分の仕事上の弱みを知っていて、それにどう対処するか考えを持っていることが大切です」
【Q.6】失敗経験を教えてください
→無難な話より、自分が本当に失敗したなと思う仕事の話をする
「失敗経験なんて言いにくいからと、無難なことを言おうとしてしまう女性は多いものです。でも、この質問に対しては自分が本当に失敗したなと思う仕事の話をすることが肝心。その上で、その失敗をどうリカバリーしたか、またその失敗から得たことは何かを伝えましょう」
この時に絶対に言ってはいけないことは、失敗を他人のせいにしたり、延々と愚痴をこぼしたりすることだ。失敗経験から何を学び、失敗したことに対して自分がどう対処したか説明できれば問題ない。

面接の場では、転職者にとって少々“回答に窮してしまう質問”をされる場合もある。だが、採用担当はいずれの場合も「ミスマッチがないかどうか」を確認しているだけ。変に自分を偽った返答はしないように心掛けたい。そうすることで、後悔しない転職が叶えられるはずだ。
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取材・文/栗原千明(編集部)
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