「退職します」メールが来たらどうする? 働く女性が抑えておきたい退職連絡へのメール返信マナー

美月あきこ
マナーのプロが華麗に回答
もう迷わない!働くオンナのビジネスマナー

挨拶、言葉遣い、身だしなみ、所作――。もう新人ではないという人の中にも、「あれ!? こんな時どうすればいいんだっけ」とビジネスマナーで急に困った経験があるという人は多いのでは? そこで、マナーのプロ・美月あきこさんが皆さんの悩みにキッパリ華麗に回答していきます。

人財育成トレーナー、ビジネスマナー講師
美月あきこ
大学卒業後、日系および外資系航空会社にて国際線客室乗務員として17年間勤務。その後、人財育成トレーナーとして、接遇サービス、対人コミュニケーションについての講演・研修を企業や団体にて行う。客室乗務員時代に身につけたファーストクラス仕様のサービスを元にした、ユニー クな研修手法が好評を博す。すぐに効果の上がる「売れる営業マン・販売員」研修は全国からオファーが絶えず、年間180回以上の研修と講演を行う。著書に、ベストセラーとなった『ファーストクラスに乗る人のシンプルな習慣』(祥伝社)。シリーズ最新刊は、『15秒で口説く エレベーターピッチの達人』(祥伝社)
■FB:https://www.facebook.com/Akiko.Mizuki ■ブログ:http://ameblo.jp/lucille/
会話

今回の質問

社外のお取引先の方などから「退職連絡」がメールできますが、なんと返事をすべきかいつも迷ってしましまいます。理想的な返信についてお教えください。(クリエーティブ職/27歳)

プロの回答

基本のフォーマットとしては、「現在」・「過去」・「未来」・「お世話になった御礼」・「気遣いの一言」の要素を入れて返信できると美しいですね。具体的には、下記のような内容になります。

・ご丁寧にありがとうございます。(現在)
・これまで大変お世話になりました。(過去)
・今後とも、お目に掛かる機会がありましたらどうぞよろしくお願い致します。(未来)
・何度かお仕事をご一緒させていただき、ご縁を頂戴出来たこと●●さまには深く感謝申し上げます。
・●●さまのさらなるご活躍をお祈り致しております。(気遣いの一言)

また、退職理由が分かっている場合で、それがキャリアアップのための転職など前向きな退職である場合には、一言「さらなるステップアップをされると伺っております。新展地でのご活躍を楽しみにしております」などのコメントを入れてみるとより心がこもった印象になりますね。

一方、リストラや仕事上の軋轢が原因となって退職するケースもあるので、そこには触れないよう注意すること。相手の退職理由が分からない場合は、根掘り葉掘り聞くようなことは避けた方が無難です。

また、最近では「介護」を理由に退職する人も少なくありません。介護退職の場合は、本人も悩んだりつらい思いをしていることがありますので、自分の周囲の人の話に触れるなどして、「共感」や「称賛」の言葉をお送りしても良いでしょう。

人によって退職理由はさまざまですが、新しい環境に飛び込む時には誰しも勇気がいるものです。そんな相手の勇気を称えつつ、今までお世話になった感謝を伝えることが大切ですね。

取材・文/栗原 千明(編集部)