老廃物が溜まりやすい場所は? むくみ・肩こり・疲労解消に効果的なセルフリンパマッサージのやり方と注意点【医師監修】

老廃物が溜まりやすい場所は? むくみ・肩こり・疲労解消に効果的なセルフリンパマッサージのやり方と注意点【医師監修】

※この記事は2014年5月5日に公開し、2024年2月20日に情報を更新しております

リンパ管は血管と同じように体中を巡っており、その中を流れるリンパ液には体内の老廃物や体内に侵入した細菌やウイルスを外に排出する役割があります。

このリンパの流れが悪くなってしまうと、むくみや肩こりなどの症状が出て、疲労のように感じることも。

リンパの流れを促進させるためには運動や体を温めることが欠かせませんが、リンパマッサージも大変効果的です。

【監修】医師・成田亜希子さん

【監修】医師・成田亜希子さん

2011年国立大学医学部を卒業。医師免許取得。一般内科医として様々な疾患の患者と日々向き合っている。保健所勤務経験もあり、感染症や母子保健、精神保健、健診事業などにも精通している。 今は、医師として働く傍ら、正確な医学情報を発信すべく様々な媒体の執筆・監修を行っている。

リンパ節の位置を覚えよう!

リンパ管の太くなった部分はリンパ節と呼ばれ、主に体の関節付近にあります。このリンパ節は、リンパ液に含まれる老廃物などをキャッチして捉える働きがあるため、リンパ液もたまりやすい場所です。

リンパ液の流れが悪くなったときは刺激して流れを良くする必要があります。鎖骨や脇の下、足の付け根など、軽く揉んだり、さすったりしてあげましょう。

日本リンパ美容健康普及会より

画像:日本リンパ美容健康普及会より

リンパ節の位置とマッサージ方法

リンパ液は最終的に静脈の中に流れ込んで心臓に戻ります。そのため、リンパ液は心臓に向かっては一方向に流れています。

まずは各部位ごとにどちらの方向へ流れるようにすれば良いのか確認してみましょう。マッサージするときには皮膚を痛めないように、ボディークリームやオイルを使いましょう。

あごまわりのリンパ節

首の側面、顎下(がくか)リンパと呼ばれ、顔から体に向けて下方向へリンパが流れています。首横の上部から、体の下側に向かって、優しくさすりましょう。

鎖骨のリンパ節

鎖骨上の窪みを体の外側から中心に向けて、ゆっくり揉みましょう。ここは最終的に心臓から静脈へ流れ込む前のリンパ節で、老廃物が多い場所です。

顎下リンパと鎖骨リンパが滞ると、顔のむくみやたるみがひどくなります。

脇の下のリンパ節

のどや肺に近い、腋窩(えきか)リンパです。リンパは手から腕の根元に向かって流れていますので、手から脇の方に向かってさすりましょう。

足の付け根にあるリンパ節

脚の付け根の部分(骨盤の窪み部分)には、下半身のリンパが集合する鼠径(そけい)節があります。ここに老廃物が溜まると下半身全体がむくみ、太くなるなどの影響が出ます。

へそのある方向から、脚の付け根に沿って、くぼみの中心部に向けてさすりましょう。

ひざ裏のリンパ節

膝窩(しっか)リンパと呼ばれるひざ裏のリンパ。鼠径リンパと同様に、脚のむくみに大きく関係するところです。ふくらはぎからもも裏へ向かって、優しく流すようにさすりましょう。

リンパマッサージで注意したい点

リンパマッサージ

リンパ節を押して痛いときはキャッチした細菌やウイルスなどと戦って炎症を起こしていたり、老廃物が溜まっているる可能性があります。リンパ節を強く押したり、揉みすぎたりしないようにしましょう。

リンパ管は強く押すとダメージを与えてしまい、余計に巡りが悪くなる原因となります。

また、お風呂に浸かりながらのマッサージも控えましょう。水圧により大きな力がかかるため、逆効果となることがあります。お風呂上がりの血行が良いときや、温めてからのケアが効果的です。

リンパマッサージのときにクリームやオイルを使うことで、しっとり保湿もできますね。

文/Woman type編集部