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DEC/2014

昨日と今日で言うことが違うのはなぜ? 上司の指示がコロコロ変わる2つの原因

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堂園稚子
上司に対する「何で? どうして?」をズバっと解説
堂園姐さんの「上司のキモチ」翻訳講座

上司に対して日々感じている「なんでそんなこと言うの?」「どうしてそういうことするの?」という不満や疑念。それを直接上司にぶつけたいと思っても、「余計に怒られるんじゃないか」「印象が悪くなるんじゃないか」とモヤモヤしたまま自己完結してしまっている女性も多いのでは? そんな働く女性たちの疑問に、最強ワーキングマザー・堂薗稚子さんが、上司の立場からズバッと解説! 上司って、ホントはすごくあなたのことを考えてるのかも!?

堂薗稚子(どうぞの・わかこ)
株式会社ACT3代表取締役。1969年生まれ。1992年上智大学文学部卒業後、リクルート入社。営業として数々の表彰を受ける。「リクルートブック」「就職ジャーナル」副編集長などを経験。2004年に第1子出産を経て翌年復職。07年に当時組織で最年少、女性唯一のカンパニーオフィサーに任用される。その後、第2子出産後はダイバーシティ推進マネジャーとして、ワーキングマザーで構成された営業組織を立ち上げ、女性の活躍を現場で強く推進。経営とともに真の女性活躍を推進したいという思いを強くし、13年に退職し、株式会社ACT3設立。現在は、女性活躍をテーマに、講演や執筆、企業向けにコンサルティングなどを行う
昨日と今日で言うことが違うのはなぜ? 上司の指示がコロコロ変わる2つの原因

みなさん、こんにちは!堂薗です。
今回は、上司への不満というより「なぜ?」な行動として、アンケートで多くのコメントが寄せられた「言うことがコロコロ変わる上司」をテーマにしてみたいと思います。

「数分ごとに言うことが違うんですけど!」
「指示が何日後かには変わっている。しかも前の指示を全く覚えていない……」
「言うことが変わるのは、思いつき?気分?」
もはやあきれ気味のコメントばかり。数分ごとに言うことが違うって、すごくない?(笑)凡人には理解のできないスピードで頭を回転させているんですかねえ。意外とものすごーく偉大な人だったりして?

これねえ。部下にとっては非常に迷惑な話なわけですが、部下にそう思われている自覚があまりない上司、結構いると思います。一方で意識的に判断・指示を変化させていることも確実にあります。パーフェクトな上司でない限り、無意識に指示を変えてしまっているケースと意識的に指示を変えているケースの両方があるんじゃないかなと思います。

そもそもの指示を忘れている?
時には上司が謝るスキを作ってあげて

私にも身に覚えがあります。「この件、こういう風に処理しておいて」と指示したのに、指示したこと自体を忘れてしまったこと。メンバーに「あの件ですが」と言われたときに、「なんだっけ?」と不思議そうな顔をしてしまい、メンバーは眉間にシワを寄せていました。その表情を見ていたら、「あ、そうだそうだ」と思い出してきて、内心焦りながらも「こういう風に処理してくれた?」と聞いてみると、「そういう指示じゃなかったと思うんですけど!」と明らかに怒った顔で返されてしまいました……。緊急なこともそうでないことも、大きな案件も日常の業務も、どれも大切な仕事で、みんなが一生懸命に取り組んでいるのに、どこかで優先順位をつけてしまう。その上、優先順位が低いと判断した案件の詳細について、言ったことさえ忘れてしまうこともある。ダメな上司はたくさんいるんです。

上司ってのは、些末なものから経営的なものまで、びっくりするくらいたくさんのタスクを抱えています。それぞれに担当者がいて自分で手を動かさなくていいとしても、責任を持って判断しないといけないタスクがたくさんあるのです。それが管理職だし上司というものだから、「だって! いっぱいタスクがあるんだもん」と言い訳するわけにはいきません。しかし、懸命に全部を把握しておこうと思っていても、完璧な上司ではないから、他意なく過去の判断や指示を忘れてしまうこともあります。そういうときに、慌てて取りつくろうからいけないんだと思うのです。「意識的に判断を変えた」風を装って、「忘れた」ことをごまかそうとするから、つじつまが合わなくなる。部下はそれを見抜いているワケです。そんなごまかしを積み重ねていくうちに、部下からの信頼感はなくなってしまうことでしょう。「ごめん! 失礼なんだけどちゃんと思い出せなくて。私、どう指示出してたっけ?」とまっすぐ謝れば、メンバーだって、何回かは「仕方ないですねえ、あの件は……」と許してくれるのに。素直に謝れない、非を認められないダメ上司の悲しみを感じてしまいます。

もし、あなたと上司の間にそんなことがあったときには、余裕があれば「素直に認めて謝るスキ」を作ってあげてほしいなと思います。「はあ?」といったあきれ顔をされたり、「なんでこうなんですか? この間はこう言いましたよねっ!?」と詰め寄られてしまうと、逆ギレまではいかなくても、なんだか言い訳を探してしまうのが人というものです。部下にこれを求め過ぎるのも酷ですが、ほんの少しお互い様だと思って、可愛く間違いを指摘してあげられれば、コミュニケーションが改善していくこともあるんじゃないかと思います。

会社の判断をメンバーに伝えることは
思いのほか難しい

一方で先に書いたように、「意識的に判断を変える」ということも、とてもよくあることです。管理職になると、朝令暮改な会社の判断に、日常的に触れることになります。これは会社が成長していくために、素早く判断を変えていく必要があるということでもあるので、「昨日までと違う。おかしい!」と感じる管理職は少ないでしょう。でも、現場にいるメンバーに、この判断の変化を伝えることがとても難しい。「会社として昨日までとは違ってこうすることになったから」とだけ言っても、現場の気持ちに寄り添って「私もおかしいと思うけど決まったことだ」と言っても、「上の言ってることを伝えているだけの伝書バト」になってしまう。「みんなはこう思うだろう」と考えながら、会社の判断を自分の言葉で伝えていくこと、これが管理職の大きな役割でもあるわけです。だから、自分でも言っていることが変わっているのは分かっていても、平然として伝えなくてはいけない。そして、メンバーの反応もまた、自分の言葉で会社に伝えていかなければなりません。「顧客志向でいく」と言ったり「利益目標を重視する」と言ったり、方針が変わっているように見えることも、角度を変えてみれば同じことを言っている、というともあります。そういう「?」をちゃんと分かってもらえるようにコミュニケーションを取るのは上司の大事な役目ですが、これが思っているよりずっと難しいのです。

懸命に言葉を選び、「朝令暮改」を伝えているのか、タスクに埋もれてうっかり言ったことを忘れてしまっているのか……上司をよく観察すると分かるのではないでしょうか。皆さんが言うことがコロコロ変わる上司に対して「おかしい!」と思うことはとても正しい。だからこそ、「使えないわ、この上司」と思うだけでなく、その気持ちをうまく伝えてコミュニケーションを取っていただきたいなと思います。会社の考えていることを翻訳してもらえる良い機会にもなるのではないでしょうか。

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