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APR/2015

上司やクライアントに振り回されず「自分のペース」を保つコツ

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上司やクライアントに振り回されず「自分のペース」を保つコツ

春は部署異動や転勤が多い時期。慣れない環境の中、一緒に働く相手が変わって戸惑うことは多いもの。時には相手のペースに振り回され、思うように仕事のパフォーマンスが上がらない……なんてこともあるだろう。そこで、新しい環境でも必要以上に相手に振り回されることなく上手に立ち回るコツを、『めんどうな人をサラリとかわしテキトーにつき合う55の方法』の著者である、弁護士の石井琢磨さんに伺った。

真面目な女性ほど
困った相手に振り回されやすい

相手のペースにはまってしまうと、仕事に支障が出るだけでなく、精神的にも疲れてしまいがち。そうなってしまう女性に、何か傾向はあるのだろうか?

「真面目で優し過ぎる人が多いですね。真面目な人ほど、相手のことを考え過ぎてしまうから、相手の要求を断ることに罪悪感を持ってしまう。そして、過去の自分との一貫性を保とうとしてしまい、途中で考えを変えられない。会社での人間関係では、断らない人ほど『使いやすい』と思われて、どんどん大変な仕事を任されてしまいます。結果的に振り回されてしまうことが多いんです」

弁護士である石井さんのところに寄せられる相談事の中にも、このようなタイプは多いのだとか。

「相手と関係性を築き上げていく中で被害にあう結婚詐欺なんかがその典型。また、英会話学校やエステにまつわるトラブルなど、『ちょっとおかしいかも……』と思うのに途中で止められず、『ここまで続けたのだから』と考えてだまされ続けてしまうのも、女性に多いケースですね」

では、相手に振り回されずに自分を保つためにはどのようなことに気を付ければいいのだろうか。石井さん流のコツを、よくあるケース別に教えてもらおう。

文句ばかり言ってくる上司にイライラ!
→“仕分け”と“スルー”を見極めて

上司やクライアントに振り回されず「自分のペース」を保つコツ
めんどうな人をサラリとかわしテキトーにつき合う55の方法』 著:石井琢磨/定価:1404円(税込)/出版:総合法令出版 ちょっと付き合いづらい同僚や嫌味を言ってくる先輩など、お仕事の周辺にはなかなか手ごわい人たちがたくさん。そんな相手に嫌われず、自分もストレスをため込まないモノの「言い方」や「伝え方」を、具体例を交えながら紹介。弁護士としてさまざまなタイプの人と接している著者が、分かりやすく解説する

ちょっと付き合いづらい同僚や嫌味を言ってくる先輩など、お仕事の周辺にはなかなか手ごわい人たちがたくさん。そんな相手に嫌われず、自分もストレスをため込まないモノの「言い方」や「伝え方」を、具体例を交えながら紹介。弁護士としてさまざまなタイプの人と接している著者が、分かりやすく解説する
仕事に対して必ず一言文句を言ってくる上司や先輩。その文句を全て受け止めてしまうと、ついつい相手のペースに振り回され、心身ともに疲れて果ててしまう。でも、冷静になってみれば、その文句の中には自分のためになる言葉が混じっているかもしれない。

「腹が立った言葉は、その上司や先輩ではなく、好きな上司や先輩が言ったとしたらどう感じるだろうと、一度考えてみてください。その上で、有意義な言葉であれば受け止めて反省し、ただの文句ならスルーする。“仕分け”と“スルー”の見極めが大切です」

クライアントが面倒くさい……
→発言の裏にある“事実”を確認しよう

電話やメールのやり取りが一度では終わらず、必ず後から提案資料の修正依頼が来るクライアント。上司の確認も含めて何度もやり取りをしなければならなくなり、いつも振り回されてしまう。そんなときには、相手が“事実”を語っているのか、その人なりの“評価”を語っているのかを分けて考えることが大切だ。

「やりとりしている担当者の上に決裁権を持つ上司がいる、というケースは多いと思います。その場合、その上司が何と言っているのか、事実を早い段階で確認することが重要。例えば相手が『難しいですね』と言った場合、それはその発言者の“評価”にすぎません。その裏にどのような“事実”があるのか、早い段階で確認することが大切。女性の場合、共感力が高いからこそ、やりとりをしている目の前の相手に共感し過ぎてしまうことが多いように思います。そこは一歩引いて、相手の渦中に入り過ぎないようにしましょう」

嫌味に反論したい!
→思い入れの度合いを下げるべし

いつもメールの文中にチラッと嫌味を交えてくるお局さま。ついついその嫌味に反論してしまいたくなってイライラしてしまう。しかし、そこで反論したら負け、と石井さん。

「論破して自己正当化することもできますが、それは生産的ではありません。そもそも反論したくなるのは、心のどこかに『自分を認めてほしい』という自己弁護の気持ちがあるから。でも、仕事においてはチームや会社全体のゴールにフォーカスすることが大切。認めてほしいという気持ちは消して、ゴールに対して必要な部分に集中することが振り回されないコツです」

そのために心掛けるべきことは、「思い入れの度合いを下げる」こと。

「一緒に働く人の言動に、時には納得がいかないこともあると思います。仕事への思い入れが強いほど、自分の主張も強くなる。反論したくなったり、感情に振り回されたりしてしまうものですよね。私も弁護士として、日々いろいろな悪質商法・詐欺などの被害にあった方の案件を担当していますが、依頼者への思い入れが強いほど、精神的に辛いと感じるときもあります。そういう場合は、あえて感情を押さえ、思い入れの度合いを下げるという割り切りも必要。その分、ゴールに集中して仕事をすれば、良い結果となるものですよ」

何がうまくいってないのか分からない
→状況を紙に書き出して整理!

上司や同僚、クライアントの言動に翻弄され、いちいちイラついたり、落ち込んでしまう……。「原因は分からないけど、何だかうまくいってないな」と感じるときは、今の状況を紙に書き出してみよう。

「振り回されている渦中に意識してほしいのは、物事を一歩引いて見ること。感情に左右されてしまっている状況では、問題点の見極めなどできるはずがありません。私も物事がうまく運んでいないと感じるときに、紙に向かってキーワードや相関図を書き出し、何に振り回されているのか、状況を確認しています。紙に向かうと、冷静な気持ちを取り戻すことができますし、頭の中で考えるよりも早く整理できますよ」

物事に振り回されなくなれば、気持ちがラクになり、仕事もはかどっていくはず。感情のコントロールの仕方を身に付けて、自分のペースを保っていこう。

 相模川法律事務所 代表弁護士 石井 琢磨さん

相模川法律事務所 代表弁護士 石井 琢磨さん

幼少時から家族が次々と壺を買わされ、自身も絵画・会員権を買うよう個室で長時間取り囲まれるという、ダマされ環境で育つ。平穏な生活を脅かす悪質業者と闘うために弁護士資格の取得を決意し、偏差値35から中央大学法学部に合格。1日平均12時間以上の勉強を続け、在学中に司法試験一発合格。2001年に弁護士になるも、勤務先事務所が悪質業者からの相談を受けたことに疑問を抱き、独立する。日本全国で被害が発生した消費者事件の弁護団に複数加入。悪質商法・詐欺などの被害者を中心に、助けを求める弱者の事件を断らずに受任し、独立1年目から平均的弁護士の4倍である180以上の事件に関わる ブログ http://sagamigawa.blog73.fc2.com/

取材・文/朝倉真弓

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