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MAR/2019

強さの秘訣は「女性メインの営業チーム」にあり! 女性が今身に付けるべきビジネススキルとは【Surpass石原亮子さんインタビュー】

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営業職にどのようなイメージを抱いているだろうか。個人プレー、売上至上主義など、ややハードな印象があるかもしれない。

そんな営業のあり方を変えようとしているのが、女性営業のアウトソーシング事業を行う株式会社Surpassだ。同社では「チーム営業」のスタイルを取り入れ、未経験者を積極的に採用・育成している。

同社代表取締役の石原亮子さんは、なぜ女性営業の育成に力を入れているのか。そして、これからの時代に営業職として働くことで女性たちが得られるものとは?

石原亮子さん
石原亮子さん
1979年、東京都生まれ。生命保険の営業、グルメサイトの立ち上げ営業、ペット保険の立ち上げ営業、地下水プラントの営業、EC広告代理店の営業、オフィスのコンサルティング営業、IRの翻訳の営業などに携わり、それぞれまったく異なる業種ながらも、いずれも期待以上の成果を収める中で「営業=人の心を動かす」ということを追求している

“数撃てば当たる”方式はもう限界。
営業職のあり方をアップデートする必要がある

私は新卒で保険会社に入ってから、広告代理店を始めとするさまざまな業界で営業の仕事をしてきました。そこで数々の企業の方と仕事でお付き合いをしていくうちに気付いたことがあります。それは、どの企業も「女性の営業が欲しい」と思っているのに、女性営業がそもそもいないという現状です。じゃあ、B to Bの女性営業チームをつくれたら、日本が変わるんじゃないか。そう思って、2008年に起業し、Surpassを設立しました。

ダイバーシティの観点で言えば、社員を女性中心にすることに疑問を持たれる方もいらっしゃるかと思います。ですが、今の日本の営業現場にいるのは男性がほとんど。社会全体でバランスが取れるようにという思いを込めて、今Surpassでは女性の採用と育成に力を入れています。

石原亮子さん

会社を立ち上げた当時は営業経験者ばかりを採用していたのですが、結果的にうまくいきませんでした。時代は刻一刻と変わっているのに、営業一人一人が旧来的な営業スタイルを捨てきれなかったことが、うまくいかなかった要因の一つだと思っています。「気合と根性の営業」はもう通用しない。営業職のあり方をアップデートする必要があると感じました。だから、営業未経験者を採用し、一から育成していく方針に切り替えたんです。

「受注する」だけが営業の仕事じゃない。
大切なのは母集団形成をする力

同時に、営業スタイルも2〜3人で行うチーム営業へとシフトしていきました。私たちが営業支援をする企業にチームで常駐し、主に新規クライアント開拓と、リレーション構築、そして受注後のフォローを行います。つまり、私たちが営業代行をするのは、「見積もり・提案・受注」以外の部分です。

営業経験者の方の中には、「営業にとって一番楽しいところができないの?」と思う方もいるかもしれません。私自身も受注が取れるとアドレナリンがぶわっと出るタイプなので、よく分かります(笑)。

ただ、これって営業の全行程を経験している人の考え方だと思うんです。B to Cのサービスをやっていた人に特に多い印象なんですが、身近な人に「ありがとう」と言われることや、「人の役に立てた」という実感が仕事のモチベーションにつながっている人も多いのではないでしょうか。

石原亮子さん

皆さんが想像する「できる営業」って、いわゆるホームランバッターだと思います。クロージングをして受注を取ってくることがフォーカスされがちですが、実は「母集団形成がどれだけできるか」こそが本当の営業力だと私は思います。「お客さまと良い関係を築いてファンを増やし、長期的にお付き合いできる環境を整えることが得意」という女性は当社にもたくさんいて、それがSurpassの強みにもなっています。

実際に当社の営業の8割は未経験者ですが、しっかり研修をすれば、平均して1年半ぐらいで自走できるようになります。アパレルやホテルなどで接客の経験がある人でも、BtoBの営業は不安かもしれません。ですが、「根性で売る」ばかりが営業ではないですし、売り方も働き方も今は多様であるということを知ってほしいと思います。

広報・PR、人事、マーケティング、
これからの時代は「営業力」のある人が重宝される

また、営業職を敬遠する女性は少なくありませんが、一度、営業を経験した先のキャリアのことまで考えてみると、視野が広がるのではないでしょうか。

たとえば、広報・PR、人事、マーケティングの仕事も、下地となるのは営業力です。広報・PRはまさに自社を売り込む仕事ですし、人事は優秀な人に自社の魅力を伝えて選んでもらう仕事。マーケターも営業との協業が欠かせない仕事ですから、営業サイドの視点を理解した上で対話ができる人が、求められるのではないでしょうか。これからは、「営業×何か」というスキルが強く求められる時代です。少しでも興味があるなら、まずは営業からチャレンジしてみるといいと思います。

石原亮子さん

同時に、女性に限ったことではないですが、教養を身に付けることも忘れてほしくないと思っています。教養は最大の資産ですが、時々そういうものを置き去りにして、「可愛くて元気なら成約が取れる」と誤解してしまう人がいます。確かに、そういう時期もあるかもしれませんが、それだけだといつかは限界がくるでしょう。女性が自立して、健やかに働き続けていくために、教養という武器を、ぜひ身に付けていってください。

私自身は今後も引き続き、日本の営業のあり方をアップデートして、もっともっと多くの人が「営業にチャレンジしたい」と言ってくれるような仕組みや成功事例をたくさん創っていきたいと思っています。そして、営業で活躍する女性を増やしたい。壁は高いけれど、これからも「当たり前を変える」ことに挑戦していきたいですね。

取材・文・構成/天野夏海 撮影/竹井俊晴

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