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JUL/2019

【はましゃか】黒髪ロングからピンク髪にして気付いた自分を表現する大切さ「”好きな人”からモテるようになって、最高に楽しい 」

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飲み会でサラダを取り分けたら、女子力が高いと褒められる。
無知なことを「かわいい」と言われる。

そんな状況に疑問を覚え、「サラダ取り分け禁止委員会」を発足してみたり、無知ぶりっ子で甘い蜜を吸っていたことを懺悔したりと、“女らしく”の呪いを跳ね返しながら、たくましく生きている女性がいる。

“できることが多すぎる女優志望のフリーランス”、はましゃかさんだ。

はましゃかさん
はましゃかさん
1994年生まれ。多摩美術大学卒。在学中に始めたブログやSNSでの発信が話題になり、2018年春に大学卒業後はフリーランスに。写真に手書きでデザインを加えた「しゃかコラ」という作風が特色。コラム執筆、手書きロゴやサムネイル、自身をモデルにした写真作品の制作などマルチに表現活動を展開している
Twitter:@shakachang
Instagram:shakachang
note:https://note.mu/shakachang

「女はこうあるべき」に疑問を投げ掛ける人が増えたとはいえ、従来の“女らしく”に従っている方が波風立てずに済むのも事実。

そんな中ではましゃかさんは、なぜ“自分らしく“生きる道を選べたのだろう。

モテるために“女の役割”を頑張ったけど、そこに喜びを感じなかった

私は中高女子校に通っていて、6年間を“性がない世界”で過ごしました。「男性の社会に女性もいる」環境にいなかったから、ずっと“女らしく”みたいなジェンダーロールを意識することもなかったんです。

だから一浪して予備校に入ったら、もう全然世界が違って。ただ存在しているだけなのに「かわいい」ってめちゃくちゃ言われて、すごいちやほやされたんですよ。

で、「かわいいんだ、私」と思って、つけ上がっちゃって。ぶりっ子して、予備校のアイドルとして頑張ってました。

はましゃかさん

そうして大学に入った頃には「どうやら女性の役割というものがあるらしい」ことにも気付きました。飲み会で女性の先輩に「お酒がなくなったら女の人が注ぐんだよ」って教わって、注ぐと「気が利くね」って男性から言われる。

「なるほど、こうすればモテるのか」みたいな感じで、“女性の役割”を学んでいきました。

ずっと「女としてこうしなきゃ」がない女子校の世界にいたから、そういうジェンダーロールを初めて目の当たりにして、最初はよく分かってなかったんですよ。

今は「ジェンダーロールぶっ壊してこうぜ!」側なんですけど、当時はいわゆる「男ウケ」をきちんとやってる女性に憧れる気持ちもあったような気がします。

ただ、いざ自分が“女らしく”をやってみたら、これが全然合わなくて。女性の役割を全うすることに喜びを感じなかったんですよね。

例えば恋愛心理学の本に「女の役割の一つは料理」って書いてあったから、当時の彼氏に料理を作ったんです。そうしたら、「やっぱ料理できる彼女っていいよな~」って言われて、「はぁ!?」って思って。一緒に食べるから2人分作っただけなのに、それを私の役割だと思うなよ!って、そこからピタっと料理をしなくなりました(笑)。

「料理上手なんでしょ~? 俺にも作ってよ」って他の男性から言われるのも嫌でしたね。

もともと性別を意識しないのがデフォルトで育ってきたから、元の自分に戻っていった感じではあったけど、当時は自分が何にムカついてるのかが分からなくて。

私は違和感を覚えたことに対して、すぐに考えをまとめるのが苦手なんです。だからその場では適当にやり過ごして、家に帰ってから「何が嫌だったんだろう」って悶々としてました。

はましゃかさん

そうやって1カ月ぐらい考えて言語化したことをブログに書き始めたら、「私もそう思ってた!」って女の子がぐわーって集まってきたんです。

今もまだまだ勉強中なんですけど、そのころはジェンダーについて全くの無知で。

単純に自分が嫌だったことを書いていたつもりだったからびっくりしました。「私が特殊な考え方をしてるんじゃなくて、皆同じようなことを思ってたんだ」って、その時に初めて知りましたね。

髪をピンクにしたら、モテたい人からモテるようになった

そうして女子力とかモテとか男ウケみたいなことをやめて、今年の初めに思い切って髪をピンクにしました。

はましゃかさん

友達数人からやたら勧められたのと、撮影で着けたピンクのウィッグがめっちゃ似合って「革命だ!」と思ったのがきっかけだったんですけど、これが私にとってはかなり大きな出来事で。

髪色をピンクにした時、「追いついた」って感覚があったんですよ。ジェンダーに対しての自分の考えが変わってきたところに、見た目が一致したというか。

黒髪ロングの時は「あんなに清楚な見た目なのに中身がめちゃくちゃ」みたいなことをよく言われてたんですけど、今は自己紹介がいらなくなりました。

外見でプレゼンテーションしてるようなもので、自分の外見と考えを一致させておくと、勝手に好きな人やモノが寄ってくるんです。

「気が合いそうな人がいるよ」「はましゃかこのブランド好きそう」って友達が紹介してくれて、自分と似たような考えの人たちがたくさん近づいてきてくれる。引き合う人がクリアになって、友達がいっぱい増えました

同時に、「男を立ててくれそう」とか「束縛しても怒らなさそう」みたいに思う人が寄ってこなくもなりました。そもそも黒髪ロングにしてたのも、男の子から「いいね!」って言われて、「なるほど、これがいいんか」って思ったのが最初のきっかけで。

そうやってメンズの大半が好きそうなところに自分を合わせていくと、なんていうか、味がぼやけてくるんですよね。

今はジェンダーロールに縛られてない男性からモテるんで、こんな楽しいことはないですよ。モテたい人からモテるようになって、いいことしかないです。外見がマッチングアプリの役割を果たしてる感じ(笑)

はましゃかさん

ただ、黒髪ロングの清楚系の女の子がダメっていうことではないんです。

例えばいわゆる「モテファッション」をしている人たちも、その系統の服が好きだったりそれを着て自信が持てたりするなら素敵だと思うんです。「誰のためのファッションなのか」って話だから、自分が好きな格好をしてるんだったら、どんなファッションでも最高じゃんって思います。

たとえ職場に服装の規定があったとしても、条件を押さえつつ、素材やブランド、形で楽しむことはできるじゃないですか。そうやって自分を満足させられる人って、会社の中でも「かっけ~!」って思われてると思うんですよ。

「なんで皆は普通のスーツ着てるのにあなただけ麻のスーツなのよ」みたいな同調圧力もあると思うんですけど、あなたも着たらいいじゃんって話です(笑)

職業“うぬぼれ屋”。それでも自己肯定感をキープする努力はしてる

人と違うことをしたり声を上げたりすることが、自信がないからできないって人もいると思いますけど、私自身は生まれつき自己肯定感が超高いんです。職業は“うぬぼれ屋”だと思ってるくらいで。

はましゃかさん
「ショーウィンドウに映る自分を見るたびに『かわいい!』ってなってます」(はましゃかさん)

とはいえ、めっちゃ自己肯定感が低くなる時もあるから、キープするための努力は日々しているんです。自分の好きなところや自分を認められることって、誰しも少なからずあるじゃないですか。

それをまずはメモっておく。自分自身のことだけじゃなくて、「友達のことが好き」でもいい。友人関係ってつまりは「自分が好きな人が自分を好きでいてくれてる」って状態だから、超ハッピーですよね。

あとは、通勤途中の道が好きとか、近所の猫がかわいいとか、日々の生活のお気に入りポイントを見つけておく。落ち込んだ時に思い出せばめっちゃ元気になりますよ。

さっき道で猫を撫でたのが楽しかったなぁ……ってことは、あの猫は私にタッチされるのを許してくれたってことで、つまり私のことが好き……?」みたいな(笑)

楽しいことがあったら「もしかして私はパワースポットなのかもしれない」とか、1日近所が平穏だったら「私が周りに安全圏パワーエネルギーを発してるから?」とか、そんなちっちゃいことでいいんですよ。

同時に、自分の短所を周りにプレゼンしておいて、「短所に自己肯定感を殺されない状態」に持っていくといいと思います。自己肯定感が低いのって、自分に許せないところがあるからですよね。でも、「それも自分だ」ってまずは自分が認めてあげられれば、少なくとも自己肯定感がマイナスにはならないじゃないですか。ゼロになったとしても、友達や近所の猫を積み重ねていけば多少なりともプラスになる。

はましゃかさん
「私、しょっちゅう遅刻しちゃうんです……」とはましゃかさん。お仕事募集のページにはできることだけでなく、苦手なことも書いてある。

自己肯定感は積み木みたいなものだから、すぐに「あぁ~崩れた!」ってなるけど、土台さえしっかりしておけば安定していくんじゃないかな。そうやって土台を固めて、自分が進みたい方に動いてみれば、賛同してくれる人はきっといると思うんです。

もし周囲にそういう人が見つけられなくても、それこそSNSに自分の体験や考えを書けば共感してくれる人はたくさん集まるはず。自分が動く努力をせずに「窮屈だ」っていう人は多いし、皆と同じでいる方が楽かもしれないけれど、それじゃあ何も変わらない。でも“普通の道”とか慣習みたいなところから、少しでも外れてみれば、次の世代はもっと外れやすくなりますよね。

そうやって環境が変わっていけば、将来の自分も生きやすくなるかもしれません。そして何より、自分を理解して受け入れてもらえるのって、最高に楽しいですよ。だから、たとえ身動きが取りづらい環境にいたとしても、できる範囲でちょっとでもいいから、自分が行きたい方にズレてみてほしいなって思います。

はましゃかさん

取材・文・構成/天野夏海 撮影/明星暁子


分岐点
生き方に「正解」はない時代。ライフデザインは自由だけど、人と違う道を行くのは、やっぱりこわい。だから、この特集で届けたい。自分らしい人生を謳歌する女性たちの声を。誰かと一緒じゃなくていい。あなたが選んだ道が、一番正しくて、一番素晴らしい――。

『私たちの分岐点』の過去記事一覧はこちら

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