未経験からエンジニアになるには? 現役エンジニア3名が勉強法・会社選びのコツなどをアドバイス!

2019年7月20日(土)、『女の転職type』では、プログラミング教室『TECH::EXPERT(テック エキスパート)』と協同で、『プログラミング体験会付き!ITスキルで広がる女性の働き方の未来』イベントを開催いたしました。

当日は、現役エンジニア3名によるトークセッションや、プログラミング体験などを実施。約60名の参加女性が集まりました。

本記事では、当日に行なわれたエンジニア3名によるトークセッションの一部をご紹介します。

【登壇者プロフィール】 株式会社サイバーエージェント 矢野桐子さん 株式会社iPX 山田栞さん 株式会社ルイーダ商会 植草美帆さん

【登壇者プロフィール】
株式会社サイバーエージェント 矢野桐子さん
株式会社iPX 山田栞さん
株式会社ルイーダ商会 植草美帆さん

未経験からエンジニアになる方法は?
先輩エンジニア3人のトークセッション

――皆さんがエンジニアになろうと思ったきっかけについて教えてください。

【登壇者プロフィール】 株式会社サイバーエージェント 矢野桐子さん 株式会社iPX 山田栞さん 株式会社ルイーダ商会 植草美帆さん

株式会社サイバーエージェント 矢野桐子さん

矢野(サイバーエージェント 私の場合は、親がSEをやっていた影響が大きいですね。子供の頃からパソコンでホームページを作ったりするのが好きで、仕事もWebサービス作りに携われたら楽しそうだなと思っていました。それで、大学でも情報系の学部に進学して。ただ、実はこの時、プログラミングの勉強が思いのほか難しくて、一度挫折しているんですよ。「私には無理かも」と思ってしまって……(笑)。

でも、やっぱり諦めきれなくて、大学卒業後は新卒でエンジニアになりました。不安はありましたが、いざ仕事を始めてみると、大変さよりも面白さが勝っていましたね。これは、良い意味でのギャップでした。

山田(iPX 私は、今の会社に中途入社してエンジニアになりました。もともと美大出身で、新卒で入った会社は陶芸品の問屋さんだったのですが、知人の紹介がきっかけで今の会社に転職しています。

今の会社に入った当時は、ITに詳しいわけでもないし、プログラミングも全然できませんでした。なので、仕事を覚えながら、スキルアップのために自分で勉強もして、という感じ。当社は異業種から中途入社で入ってくる人が多い環境なので、周囲の方も勉強はサポートしてくれます。

植草(ルイーダ商会 前職は営業だったのですが「手に職が欲しい」と思い、エンジニアに転身しました。

【登壇者プロフィール】 株式会社サイバーエージェント 矢野桐子さん 株式会社iPX 山田栞さん 株式会社ルイーダ商会 植草美帆さん

株式会社ルイーダ商会 植草美帆さん

場所を選ばず働くことができたり、自由な働き方ができるところもいいなと思ったんです。でも、「エンジニアってすごく忙しそう」というイメージはありました。周りにSEの友達が多く、残業に追われている人が多かったんです。でも、今の会社はほとんど残業がなく、定時に退社できています

ただ、山田さんも仰っていましたが、未経験スタートだったので、勉強はやっぱりしないといけなくて。私も本を読んで一つ一つ単語を覚えることから始めました。でも、これも慣れですね。どんな仕事でもそうだと思いますが、最初大変なのは当然。覚えていけば、段々と効率が上がっていきます。

――皆さんは、お仕事の中でどんな時にやりがいを感じますか? エンジニアの仕事の楽しさを教えてください。

矢野 私の場合は、自分が手掛けたサービスを使ってくれたユーザーさんからの反応を見られたときですね。自分が企画段階から携わったものが世の中に出て、皆さんが使ってくれて、それがSNSなどでも話題になったりしたときはすごく嬉しいし励みになります。

SNS上には、「面白い」という意見だけじゃなくて、中には「もっとこうだったらいいのに」というご指摘もあったりするんですが、それはそれで、ちゃんと拾いたい声ですね。一歩一歩改善を重ねてサービスをより良く育てていく感覚なので、何だか親心みたいなものも芽生えてきます(笑)

山田 自分が作ったプログラムが実装された商品が販売されたときや、展示会などで私が携わった自動運転のシステムなどが紹介されたりするときは感動しますね! あとは、業界動向や、最新のテクノロジーに詳しくなれるのも楽しみの一つです。

植草 私もお二人と近いのですが、自分が作ったものが日本だけでなく、世界中の人たちに届くことを実感できるところがこの仕事の魅力だと思っています。

――では、今日は「これからエンジニアになってみたい」と思っている方が会場には多くいらしていますが、どんな人がエンジニアの仕事に向いていると思いますか?

矢野 考えることが好きな人でしょうか。「サービスの改善をどうやってやろう」とか、「作業を効率化するにはどうしたらいいんだろう」とか、そういうことに対して、どんどんアイデアが浮かぶような人は楽しいと思います。

山田 あとは、何にでも興味を持てる人もエンジニア向きですね。

【登壇者プロフィール】 株式会社サイバーエージェント 矢野桐子さん 株式会社iPX 山田栞さん 株式会社ルイーダ商会 植草美帆さん

株式会社iPX 山田栞さん

トレンドや技術は3年~5年でどんどん変化していきます。自分が持っている技術に固執せず、新しいものをどんどん覚えていくチャレンジ精神がある人がいいのではないでしょうか。

そういう意味で、知的好奇心がない人とか、変化することが嫌いな人はちょっときついかもしれない。「現状維持が一番」というタイプだと、アイデアもなかなか出てこないでしょうし、つらくなることもあると思います。

植草 私もお二人に同感ですね。技術はすぐに新しくなっていくので、そういうものを学び続けることが苦ではない人がいいと思います。成長意欲がないと、やっていけなくなるときがくるのではないかと。

でも、だからといってそんなにハードルが高いというわけではなく、身構える必要もありません。私も未経験からチャレンジしましたが「とにかく前に進む」という気持ちでやってこられました。前職は営業でしたが、そこで培ったコミュニケーション能力なども今に生きていますし、他職種での経験も無駄にはなりません

――やはり、エンジニアに学びは必須ですね。矢野さんは普段、どうやって勉強していますか?

矢野 私自身は、エンジニア同士で行なう勉強会に参加したりして、仲間をつくって学び続けるようにしています。技術的なことで情報交換をすることもあれば、ライフステージの変化にどう対応していくかといった人生相談もできて、心強いです。

初心者の方でしたら、一番良いのは何か実際に作ってみることですよ! 最近は、YouTubeなどでも、初心者向けのプログラミングを学ぶ動画などがたくさんアップされていますし。そういうものを参考にするのもありだと思います。

――最後に、皆さんに伺います。エンジニアとして働きたいと思った場合、どんな基準で会社選びをしたらいいと思いますか?

矢野 自分がやりたいことを出来るかどうかですね。私は元々ゲームが好きなんですが、特にお気に入りのゲームを作っていたのがサイバーエージェントだったんですよ。「私もこのサービスを作りたい!」と思って、今の会社に入りました。

山田 私も近い回答にはなりますが、自分の興味があることや、好きなことをやらせてくれる会社を選ぶといいと思います。あとは、なるべくたくさんのことに挑戦できそうな会社。自分の可能性を広げてくれる環境を選ぶといいと思います。

植草 お二人とあえて違うことを言うなら、持続可能な働き方ができる会社を選んだ方がいいかなとは思います。実際、エンジニアが長時間労働をしている会社はまだあるので、プライベートも大事にしたい方なら、それがちゃんと実現できるか入社前に確認した方がいいですね。

今の会社は働き方の自由度が高く、やりたいことがあれば積極的にやらせて貰える環境なので、将来、子どもができたりしても安心して働き続けられそうだなと思っています。

――皆さん、お話ありがとうございました!

プログラミング体験&交流会

プログラミング体験

現役エンジニアによるトークセッションが終わった後は、90分間のプログラミング体験を実施。『TECH::EXPERT』講師の皆さんに御協力いただき、参加者の方には課題に取り組んでもらいました。イベント終了後には、「面白かった」「もっとやりたかった」という声もあがっていました。

次回のイベント開催も企画中ですので、詳細が決まったらまたサイト上で告知します。
お楽しみに!

取材・文/松永怜 撮影/Woman type編集部