パソコンを使用した在宅ワークの始め方|環境づくりや用意すべきものを徹底解説!
在宅ワークに挑戦する機会があったとき、意外と見落としがちなのが「環境づくり」です。職場では隣にいる同僚とすぐにコミュニケーションを取ることができ、ネット環境も整っています。
しかし、在宅となるとそのような環境を一から構築しなければなりません。この記事では、在宅ワークを始めるときの準備物・注意点などを解説していきます。
在宅ワークを導入する企業が増加中
現在(2020年4月2日時点)、新型コロナウイルス感染拡大が世界中で問題になっています。
今年3月に入ってからは、日本でも猛威を振るい始めたこのウイルス。感染拡大防止のために、国や地方自治体が各企業に在宅ワークの推進を呼び掛けています。
しかし、今までオフィスで仕事をすることに慣れていた人は、急に在宅ワークをすることになっても、どうやって始めればよいか分からず、戸惑う方も多いでしょう。
そこで今回は在宅ワークをこれから始まる方や、最近始めた方に向けて、快適かつ効率的な在宅ワークを目指す方法や、仕事で使うパソコンなどの必需品についてや環境づくりの方法も詳しく解説します。
また、これを機にこれから在宅ワークができる会社に転職したいと考えている方に向けて、在宅ワークを取り入れている企業もご紹介します。合わせてご覧ください。
在宅ワークとは?
「在宅ワーク」という言葉を耳にしたことのある方は多いかと思いますが、その具体的な定義や特徴については正確に知られていないこともあります。
在宅ワークはもともと欧米のIT企業などで取り入れられてきた働き方ですが、ここ数年では日本で導入する会社も増えてきました。新型コロナウイルス感染拡大防止以前から導入している企業もあり、年々その数も増えています。
さらに個人の時間や働き方に自由度があるため、自分のライフスタイルを大事にしたい方から注目を集めている働き方の一つです。
まずは在宅ワークが具体的にどんなものか見ていきましょう。
ワークスタイルのことを指す
在宅ワークは、別名リモートワークまたはテレワークとも呼ばれる働き方の一つで、オフィスではなく「自宅で働く」というワークスタイルを指します。雇用形態に関わらず、自宅から遠隔で仕事をするという形態なら在宅ワークに当てはまります。
また、在宅といっても完全に自由というわけではなく、自宅で勤務するルールは会社ごとに決められているのも特徴です。企業によって在宅ワークを行うときの勤怠ルールはさまざまで、例えば始業時間を決めていたり、アプリで始業を管理することもあります。
パソコンを使用する仕事と相性が良い
在宅ワークは遠隔地である「自宅で働く」ため、パソコンを使用する仕事との相性が良いのが特徴です。
例えば事務職やIT系などがその仕事として挙げられます。このような業務は自宅からでもパソコンさえあればできる仕事であることが多いため、在宅ワークとの相性が良いです。
例えば同僚との情報のやり取りや引継ぎなどは、パソコンから共通クラウドサービスなどで行えます。
会議などはビデオ通話サービスなどを使って会議することが可能で、作業に差が出てしまわないように業務進行度を管理することもできます。
このようにパソコンを使った職種の場合はパソコンとネット環境さえあれば基本的な業務に問題はなく、非常に相性も良いことが分かります。
在宅ワークは”環境づくり”が重要
在宅ワークに最適な環境づくりのコツ |
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在宅ワークではパソコンなどを用意する以外に、環境づくりも重要なポイントになってきます。何故なら、自宅という環境であると中々集中できなかったり、怠けてしまうこともあるからです。
そのため、自分を切り替えるためにも「デスクは壁側にする」ことや、「娯楽品はデスク周りに置かない」ことがコツです。
デスクを壁側にすることはパソコンでの業務に集中することができ、娯楽品(TV、漫画、ゲームなど)の誘惑が近くにないため怠け対策にもなります。
そもそも人は環境によって、仕事をする意識やリラックスする時を無意識に切り替えています。
従来の通勤形態では無意識に通勤の過程でこれが行われていますが、在宅ワークの場合は起床から業務開始までに切り替えするキッカケが作りづらいと言われています。
在宅ワークは仕事とプライベートを同じ場所で同居させるため、自己管理が必要です。だからこそ仕事場とプライベートをできるだけ分ける「環境づくり」が重要になります。
そのためにも仕事に集中できるように配慮した環境づくりをしていきましょう。
在宅ワークを始めるときに準備するもの
在宅ワークを始めるときには、ある程度の必需品を準備する必要があります。その必需品は在宅ワークをする上では「絶対に必要なもの」と、在宅ワークをする上で環境を整えるために「あると良いもの」の2種類があります。
この必需品については業務をする上で会社が支給、または支援してくれることが多いです。何故なら業務上で必要なものについては、会社や仕事内容にもよりますが、会社側に業務環境を整える義務があるためです。
中でも、パソコンやソフトなどはその代表として挙げられます。会社員個人に経費を負担させることは通常ないため、必要になるものについては「会社に用意してもらえるか」確認することを念頭に入れておきましょう。
それではこれを踏まえて、具体的に在宅ワーク必需品を見てみましょう。
絶対に必要なもの
在宅ワークで絶対に必要になるものとしては、まずは「パソコン」「Wi-Fi」(ネット環境)のこの2つです。
在宅ワークの多くの業務はパソコンとネット環境を使っての作業が主になるため、必ず必要になってきます。逆にこれさえあれば最低限の仕事は可能です。
また、この「パソコン」と「Wi-Fi」を選ぶ際は自分の業務に合ったものが必要です。パソコンは自分で用意する場合と会社から支給される場合とそれぞれにありますが、いずれにしても快適に業務をこなせるスペックのパソコンを用意する必要があります。
パソコン
まず、画像や3D編集やプログラミングなど、様々なソフトや重いソフトを動かす業務の場合、以下のスペックを基準にすることをおすすめします。最低限このスペックがあれば、業務をを円滑に行うことができるでしょう。
- デスクトップパソコン
- CPU Core i5以上
- メモリ32GB前後
- ストレージSSD方式・128GB以上
デスクトップパソコンは、処理物量がノートパソコンに比べると大きいです。同じメモリ量でもデスクトップの方が処理能力は上なため、画像や3D編集などの業務には向いています。
また、ストレージの大きさは扱うデータ量にもよりますが、128GB以上を目安に種類についてはHDDよりSSDという方式のほうが、より重いソフトを扱う処理能力が高いためおすすめです。
次に文章や書類作成などが主で、Word・Excel・PowerPoint等と言ったソフトを使う場合は以下のスペックを基準にしましょう。
- ノートパソコン
- CPU core i3以上
- メモリ8GB以上
- ストレージSSD方式・128GB以上
上記の性能があれば、office系を動かす文章系の業務ではノートパソコンでも十分問題なく動かせます。さらに必要に応じて持ち運びすることもできるのも利点とも考えられます。
また、持ち運びをする方はバッテリーの容量も意識しつつ選ぶと良いでしょう。
Wi-Fi
もう一つの必需品である「Wi-Fi」についても、選び方は業務内容によって変わってきます。
業務中に他の社員とデータのやり取りやビデオ会議などを行う場合には、固定回線がより通信状態の安定性があるためおすすめです。
業務中にネット環境をさほど使わない場合や、場所を選ばず業務を行いたい場合にはモバイルルーターを検討すると良いでしょう。
- 固定回線向き…データのやり取りやビデオ会議がある方
- モバイルルーター向き…あまりネット環境が必要ない、業務場所を移動する方
あるとより良いもの
在宅ワークに絶対に必要なものの次に「あると良いもの」については、以下の3つが挙げられます。これについては自分で揃える必要がある場合が多いですが、在宅ワークで重要な「環境を整える」ためにも導入することをおすすめします。
まずは、快適に仕事ができる机と椅子です。ローテーブルでの作業は猫背など姿勢の悪さが体に負担を掛けやすくなり、長時間のパソコン業務で健康を害する恐れがあります。
それを避けるためにも、オフィス用事務机や、オフィスチェアの購入を優先的に検討してみるとよいでしょう。もし、設置する場所が難しい場合は折りたたみ座椅子や折りたたみ机を検討することをおすすめします。
また、余裕があればPCのモニターを揃えるのも作業効率のUPにおすすめです。主に使うパソコン以外にサブモニターがあることで、2画面で色々な情報を開きながら作業することができます。
沢山ソフトや検索タブを開く仕事をする方の場合はぜひ検討してみてください。
在宅ワークで支障なく働くための注意点
在宅ワークする上では何点か注意点があります。在宅ワークはオフィスで働く場合と環境が全く異なる上、業務をする一人一人の状況も見えにくくなってしまいます。
そのため、社員同士のコミュニケーション不足や業務進歩の状況の把握などにも気を使わなければいけません。
社員間のコミュニケーションロスを削減する
在宅ワークではどうしても社員間のコミュニケーションが希薄になりやすいと言われています。
新型コロナウイルスの影響で最近在宅ワークになった方の中には、突然気軽に話しかけられない状況になって悩まされた方もいるかもしれません。
そのようなコミュニケーションロスを少なくするためには、オンライン通話などのオンラインツールを使用することがおすすめです。
または連絡ツール内で会話したり、報連相を自ら積極的に行ったりと自主的な意識を持つことで自分たちのコミュニケーションを取る意識が高めましょう。
気軽に話し掛けられない、業務上の相談をしにくいというコミュニケーションの不利益を避けるためには、とても重要なポイントになります。
業務の進捗状況の報告を徹底し情報の格差をなくす
例 |
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各々の状況が見えないことから分かるように、業務の進捗状況が分かりにくくなることも問題点の一つです。それを解消するには「今誰が何もやっているか」「業務がどこまで進んでいるか」などを報告するシステムとルーティンを作ると良いでしょう。
また、mtgや日報を使って、フォーマットを統一しながら進捗状況を確認し合い、状況を把握するのもおすすめです。業務の進行に支障をきたさないよう、お互いの状況を正確かつ簡潔に報告し合って、情報の格差をなくすことが円滑な在宅ワークを行うポイントです。
セキュリティー面でも安全に行うことを意識する
セキュリティー上の注意点 |
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セキュリティー面は在宅ワークにおいて、かなり重要なポイントです。
会社内ではすでにセキュリティーやシステムが整ったパソコンで業務を行うため、リスクは比較的少ないです。しかし、在宅ワークする場合は状況が各々異なり、情報漏洩の危険もあります。
もし情報漏洩が起きてしまったら、会社の責任問題に発展することも考えられます。そうならないためには、まずは自分で各セキュリティー対策を確認する必要があります。
まず、情報を守るには必ず安全なWi-Fiを使用して、適切にネットワークを保護することが必要です。
それには、信頼性があるメーカーのWi-Fiを設置して、パスワード付きでWi-Fiを使うことが基本になります。設置済みの方もこれから設置する方も、Wi-Fi機器の評判と性能は必ず調べておきましょう。
また、Wi-Fiのセキュリティーには種類があるため、選ぶ時点でより最新で強固なものを調べてから選ぶようにしてください。
Wi-Fiのセキュリティーを確認したら、それを使うパソコンの管理も行っていきましょう。パソコンのOSやソフトは動作改善とセキュリティー強化のための更新を随時行う必要があります。そのためOSとソフトは常に最新か、更新トラブルが起きていないかを時々に確認するようにしてください。
また、会社から支給されたパソコンの場合には各会社で更新適用のルールがある場合もあるため、会社に確認するようにしましょう。
次に気をつけたいのは物理的に使用・所持する点での取り扱いです。その一つとしてパソコンを盗難・紛失してしまった時に備えて、対策を取っておくことも忘れないようにしましょう。
対策としては、パソコン本体の盗難・紛失対策機能の確認をする、普段からデータの暗号化をすることが有効でしょう。
例えばパソコンのリモートロック、リモートワイプなどの遠隔管理サイトからパソコンをロック・データを消去することができるシステムを利用もおすすめです。
さらに物理的なものなら、シール型紛失防止デバイスなど手元から離れるとアラートが鳴るという物もあります。
最後に業務でパソコンを使用する時、業務をする端末は出来れば私物を使わないことが望ましいということも覚えておきましょう。
何故なら、私物端末はセキュリティーに管理に個人でムラがあり、脆弱性がある可能性があるからです。
例えば、外で仕事がしたいと思い、業務に使うパソコンから私物のスマホ、タブレット、パソコンにデータを持ち出す行為などは、この「私物端末の使用」です。
本来、業務は情報漏洩を防止のためにセキュリティー管理された機器で行わなければいけません。そのため業務を行うと決めている端末以外でデータのやり取りは行わないようにしましょう。
また、そもそもパソコンの支給がなく、私物のパソコンで業務している方はご紹介したセキュリティー対策を講じて、しっかりと管理するように心掛けて下さいね。
在宅ワークでありがちな悩み
ここからは在宅ワークでありがちな悩みについてご紹介します。在宅ワークを始めてみると、意外な悩みが見つかってきます。
しかし、問題点には必ず対処法があるため、各自に対処していくことで在宅ワークの悩み改善に繋がります。定期的もしくは長期的に在宅ワークを続けていくなら、悩みはしっかりと解消していきましょう。
家にいると集中できない
対処法 |
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在宅ワークで最初に問題になるのが集中力です。家にいると中々集中できず、仕事モードに切り替えられないという方は多くいます。そこでおすすめな対処法としては切り替えのポイントを作ることです。
上記の対処法3点の「私服に着替える」「BGMを流す」「体操をする」は特におすすめになります。パジャマから私服に着替えることや集中できるBGMをかけることで、「仕事をするモード」に体が移行しやすくなるためです。
また、集中力が切れたと感じたらリフレッシュすることも大事です。自宅でできる簡単な運動をして気分転換をすることもおすすめします。
孤独を感じる
対処法 |
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在宅ワークをする中で孤独感に苛まれるという方は在宅ワークの仲間とコミュニケーションを取る、オンラインで会話するといった方法を取り入れていくことがおすすめです。
また、逆に孤立するのではないかという意識より、通勤のストレスや勤務スタイルの自由度など、在宅ワークのより良い点に目を向けることも必要です。
遠隔地で仕事をすることで孤独感を感じることは正しい反応ですが、精神衛生上は良いとは言えません。コミュニケーションを取ったり、意識を変えたりして精神的なストレスを軽減させていきましょう。
在宅ワークを取り入れている企業を紹介
在宅ワークを取り入れている企業の一部 |
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上記は新型コロナウイルスの流行における、在宅ワークの推進以前から在宅ワークを取り入れている企業の一部です。
2012年のアベノミクス政策のテレワーク推進移行、現在に至るまで日本ではじわじわと在宅ワークを取り入れている会社は増えています。
もし、これから転職を考えている方で在宅ワークが向いていると感じているなら、上記のような在宅ワークを取り入れている会社を視野に入れてみるのも良いのではないでしょうか。
パソコンを使用した在宅ワークは”環境づくり”から始めよう!
在宅ワークは新型コロナウイルスの流行で身近になりました。
在宅ワークは簡単に始められると思われがちですが、その環境づくりや自己管理は地道な作業です。
パソコンやオフィス家具などの「必需品」で環境を整え、Wi-Fiやパソコン管理などの「セキュリティー」を管理することが必要です。
さらに社員や外部との「コミュニケーション」を頻繫に取り、業務状況の共有やストレスを軽減することも重要になります。それぞれに地道な作業が必要ですが、冷静に対処していけば必ず良い環境にすることができます。
在宅ワークをすでにしている方もこれからする方も、ご紹介したポイントを踏まえ、環境を整えて快適な在宅ワークを送ってくださいね。